よろず電脳調査局ページ11

鋼鉄の天使

非合法のドラッグデータを造り売りさばく男を単独調査していた姫子。男が遠方へ旅行にでることを知った姫子は彼を追跡、飛行機内で取り引きしようとしているところを取り押さえようする。しかしそれは罠だった。男はドラッグデータを展開し、乗客と飛行機のナビシステムをめいてい状態にしてしまったのだ。
姫子が搭乗していることを知ったページ11の面々は救援作業を支援するが……。

今回は主人公の一人、浦島かえでがメイン。かえでの成長物語としてはよくできてるとは思う。
ただ、他の人物の動きや描写がいまいち。もう一人の主人公の大空藤丸があまり描写されていない。事件の鍵を握る大空の古い知人、風祭に関しても、本来もっと描写されてしかるべきだ。ページ11が事件に絡むきっかけになった姫子もそうだ。
構成的にも分量的にも、もう5割は欲しかった気がする。


書名:よろず電脳調査局ページ11 鋼鉄の天使
著者:東野 司(あとがき)
イラスト:片倉真二
デザイン:高木信義・海老原秀幸
編集担当:大野修一
発行所:株式会社徳間書店
印刷・製本:株式会社廣済堂
カバー・口絵:真生印刷株式会社
初版発行:2001年5月31日
ISBN4-19-905054-X C0193
形態:文庫(徳間デュアル文庫 Dと1-2)
定価:本体619円+税