ある時間に睡眠中、夢を見ていた人が全員同じ夢をみるという奇妙な現象が発生した。
その翌日、先人類が残した遺産が目を覚まし、岩石を金塊に変えるほどの力を示した後、「各地に杖を刺す。杖を抜いた者が人類の代表として力を使うように」
ほどなくして代表者は決まったのだが……。
岩本隆雄の「星虫」世界以外の作品。
最初、ごたついた感じがして頭に入らなかった。始めに出てくる登場人物が多すぎた感じだ。もう少し整理してくれるか、ゆっくり出してもらえると良かったように思う。実は上に書いたプロットも主人公とあまり関係のないところで進んでいる状態だ。
上巻の終わりごろになって、登場人物の整理がついた感じがあり、ようやくすんなり読めるようになった気がする。下巻も楽しみだ。
<中巻読了後>
比較的テンポよく進んだので読みやすかった。3分冊になってしまったのだが、上巻の詰め込みかたを考えると本来あるべき形に近づいたのだと思う。
<下巻読了後>
大団円、という感じ。
やはり全巻そろってから読むべきだったと思う。星虫のような完成度の高さがないのは残念ではある。