Overhaul & Chack


 イノバ ドック入り  ついに歴戦の勇者はドック入り

 今期活躍したイノバの調子が終猟間近になり、いまいち不調になってきた。
 ポンプをするときにエアーが充填される手ごたえがおかしい

 ポンプレバーを閉じる瞬間の感触が「空気がすべて充填されていない」
  という感じが残る。

 パワーも少し落ちている予感!!     これはやばいぞ!!

 

ドック入り前

ポンプ銃を保管するときはレバーを半開きで保管すること   

これはオーバーホール終了したイノバ4.5mm
送るのに使ったS410の箱の上にて

 その兆候 

 最近使用中に気になっていたこと

 6回ポンプしてレバーを閉じても少しの力で開いてしまう。

本来適正にポンプレバーの調整がなされていると しっかりした感触で空気が充填され レバーの結合部のガタもなく レバーを閉じるときは「パチン」と音を立てて 閉じる。

この感触が微妙で閉じる時の調整が「きつすぎ」ても「ゆるすぎ」てもエアの充填やパーツに影響してしまう。

特に「ゆるすぎ」は使用中にレバーが開いたりして危険である。

原因としてピストンアッセンブリー部ねじの緩み・パーツの磨耗などの可能性があり要調整である。

 

 OILのにじみ

 おまけに銃身のカバー&シリンダーとプラのレシーバー接合部からポンプ及び空撃ちのたびにオイルが滲み出す。

 このイノバは6年前に中古で購入したが使い勝手がいいので鴨撃ちなどにも使用し10回以上のポンプも平気でやっていた。

 しかしとうとう・・・ あちこちいかれて・・ 

 ついにOリングもいかれたか!!・・??

 でも6年前にオーバーホールしてあるし外見・及びストック部にはほとんど傷が無くあまり使われていないと思っていたが・・・

フロントサイト部 分解は2本のピンを取ると簡単に外れる。

 私のイノバは購入直後メーカーでオーバーホール&レシーバー交換をして その後2年くらい通常に使用していた。

 鴨を撃ち始めた頃からポンプをしてレバーを閉じた時のレバーの固定が弱くなり 今は無き旧シャープ東京本社へ出向き ○○さんに相談した。

 対応してくれた旧シャープの○○さんが即座に目の前で調整してくれたことを思い出す。


 分解しながらいろいろ調整の仕方も教わり、それを思い出しながら今回も言われたとおりプラスチックのサイト部分を分解してみた。 

 ○○さん あの頃はいろいろ教えていただきありがとうございました

サイトを固定しているピンを2本取り外し中のピストンアッセンブリーを取り出すとシリンダーのレバー結合ピン穴のあたりでいやな引っかかり方をする。

 シリンダーの「レバーを結合するピン部分内側」にバリ」が出ているのである。
 

上 エースハンターに最初からついていたもの
下 イノバに最初からついていたもの

 エースとイノバについていたピストンゴム部の違い

 

 そしてピストンアッセンブリーを引き出すとゴムの部分がぼろぼろ・傷だらけである。 おまけに金属部の色も結構年季が入っている。  (写真 下のパーツ)

しかし6年使用したエースハンターのオーバーホールで交換したピストンのゴムの部分は傷ひとつ無くきれいな状態である(写真 上のパーツ)上のエースハンターについていたピストンゴムは今回のイノバオーバーホールで戻ってきたので傷は付いているが最初は無傷でした) (近江屋さんは頼むとオーバーホールで交換したパーツを送ってくれる。)

どうも6年前のイノバのオーバーホール時にピストンゴムは交換していないようだ。 金属部の輝きがぜんぜん違う。


傷の原因として考えられるのは過去2回にわたる分解時にポンプ本体・ピン穴部の磨耗・変形によるバリで取り出すときに傷ついた可能性がある。

 バリ発生の原因


新品の状態ではこのシリンダー内側のピストンゴムが通過する部分の加工跡・金属バリなど決してありえない。 もしあればそれは手抜きどころか根本的な設計ミスだ。



要するにこれは私の使用方法&前ユーザーの使用法が原因と考えられる。

そして一番大きい原因は ・・ 

それは10回以上のポンプ使用・・ では・・・・

もうひとつ気になるのは使用材料の強度不足・・ 

大きな力がかかるポンプレバーとシリンダーの固定部を強化プラスチックとはいえ ちょっと強度不足では・・・ 

コストダウンも行き過ぎると強度・耐久性を犠牲にする。

今のエースハンターのこの部分は硬い金属で強度は十分だ。

 

どうするイノバ

 

イノバのヘロヘロになったピストン

エースで使用したピストンとKHさんにもらった新品サイトを交換  (写真は交換した古いサイトです)

やっぱり 10回以上のポンプが原因だろうか。 

 それとも油切れ ?  ただ この部分にはOILを注せとの注意は取り扱い説明にはないはずだが ・・・・・

(3/8追記 詳しい説明 : 取り説にはヘッドピン(シリンダー内部)・レバーピン・ピストンピンにオイルを1滴くらいさせと書いてあります。 本人は一応オイルをレバーとヘッドピンの結合部分に指していたのですがシリンダー部とガイドピン・プラスチック部には特にさしていませんでした。多分オイルが回ってくると思ってました。)

このレバーの結合部の磨耗はポンプの際にガタが出てきた時に疑っていたことだがここまでひどくなっているとは思わなかった。 エースのこの部分はガタもぜんぜん無くカチッとしている。

猟期がスタートした頃 自分でシリンダー本体の交換も考え近江屋さんに問い合わせたことがあり、パーツ取り寄せは可能という話だ。

ただ値段は確か12000円?だったか・・・16000円?だったか・・・   とにかく結構高い記憶がある。
(3/7追記 24000円でした。)


いろいろな状況を想定し (特に乏しい私のお財布の中身)、 もしシリンダー本体を交換して・・  オーバーホールして・・・  その他パーツを交換して・・ 下手すると4万以上いくかも・・ と思うと・・・ 程度のいい新古品クラスが買えてしまう・・・   げげげ!

とりあえず猟期が終わるまで家にある部品で調整だー!

そこでKHさんにもらった未使用フロントサイトと (KHさんありがとう!)  エースをオーバーホールしたときに、戻してもらった古いピストンゴム部(こちらのほうが傷もなくまだましをとりあえずセットしてピストンアッセンブリーの長さを微調整する。  

次にポンプレバー結合ピンをE型留め輪で固定、最後にサイト部固定のスプリングピンを打ち込むとガタはまったくなくなった!!・・・

 これならもうしばらく使えそう・・・  

そして イノバ タシギゲットに!! 使用  そして終猟

そこでこの状態で消耗部品交換のオーバーホールに出すことにした。  10回以上のポンプはエースにまかせ、 こいつは6回ポンプでのヒヨドリ・スズメなどの五目猟専用にしよう・・・

 

オーバーホール 

土曜日に梱包して「ゆうパック書留」で発送  本局に出したところ 翌日北海道の近江屋さんに着いてしまった。 本局に出すとえらく早い  「ゆうパック」 安くて安心 ほかの宅配便と比べサービスも引けをとらず  あなどるなかれ・・

上下は近江屋さんからのメール添付の写真 バリだぞ〜!

ついにドック入り

そして近江屋さんへ出して数日・・・・・

メールでシリンダーのレバー結合部 ピン穴に金属バリがあるとの報告をもらい内部のバリはデバリングできれいにしたが穴が膨らみ気味との報告を受ける。

(実はオーバーホールへ出す前に自分で分解し分かっていたが近江屋さんには、このことは説明しなかった。 依頼内容はこちらでフロントサイトの交換とピストンアッセンブリーをいじった事、そして消耗部品の交換と故障箇所のチェックをして欲しいと依頼したのだが、近江屋さんはちゃんとわかってくれていたようだ。) 

近江屋さんいわく 

とりあえず故障箇所は無く、レバーもまだ曲がっておらず通常ではまだ使える」とのこと。 

だが「10回以上のポンプで使用するとこの状態ではピンホールがあまり持たない」とのコメントに・・ ちょっとショックを受ける。

このことはある程度予想していたことでもあり このイノバではもう10回以上ポンプして使用するつもりは無いので、そういう意味ではショックは軽かった。   が・・・ !! ?? 

イノバ長寿作戦!!

この銃はストックもきれいで結構愛着がある。
それではできる限り長生きできる使い方は・・

@ ポンプ回数は常用5〜6回とする。
A レバー結合ピン部分にOILを切らさない
B ポンプの加圧操作の仕方を注意する。 ねじれたポンプ操作をしない。

などなど・・ 近江屋さんにいろいろメールで質問しながら長生き出来る使い方をいろいろ書いてみました。

結局今回交換したパーツ類は左の写真のパーツだ。

以上を注意すれば通常の使い方では十分持つとの話なので、私のように狩猟主体で3丁を交代で使用し、イノバは五目猟限定5〜6回ポンプで使えば10年以上いけるかな・・と思っている。

[コメント]     

もし今度いかれたらばシリンダー本体とレバーを交換して・・・消耗品を交換して・・・
これってもしかしてストックだけ中古であとの中身は新品ってこと・・???

まあ 日本では買い替えがめんどくさいので確かな技術で組み立ててもらえればそれでもいいか・・・

初めてカルガモを取った記念の銃でもあるし・・ 良く当たるし・・・・ 大切にOILを切らさず・・  ガンバレ イノバ である。

中古銃を購入するときの注意点

銃砲店で聞くと最近は「シャープ銃」は結構引き合いがあり中古の4.5mmや5mmが出ると程度のいいものはすぐに売れてしまうとのことだ。

前に5mmのスーパーエースが出たことがあるがどうしようかと迷っているうちに売れてしまい悔やんだことがある。

このイノバを購入するときはチェックポイントが分からず後で新品のエースと比較するとレバー部のガタが大きかった記憶がある。 もしこのとき新品のイノバを十分触っていればこの辺の違いが分かり注意したかもしれないが・・・・     どうも欲しい銃の中古が出ると「欲しい」が優先し正しい選別が出来なくなってしまう。 

中古のポンプ銃を買うときはレシーバー・銃身・シリンダー内のサビのチェックは当然として

@レバーのガタ  Aレバーの曲がり  Bプラスチック部や木部のひび  C全長を変更するような改造が無いか     最低でも以上のことをチェックして購入したほうがいいだろう。

 

 
04/3/8 「追記」 イノバの愛用者 KHさんからのアドバイスです!

スコープ取り付け位置のチェック

  イノバを長持ちさせるコツ その1

 「原文より抜粋です」

もーヤードです。KHです。(この意味は某ドクターのみが知っている)
旧シャープの伊○さん、懐かしいです。
5年前、東京旅行のついででアポ獲って四ツ谷?のシャープにおじゃましました。
             中略

戦後間もないころの空気銃猟のこと、ジェット弾からスーパードーム弾へ推奨を変えた経緯など、いろいろとお話をうかがえたことが、懐かしく思えます。


その中で、イノバのフレーム割れが頻発して(ほとんどがユーザーの取り扱いミス)たそうで、予防として、マウントリングは、フレームの滑り止め刻みより前に設置しないことだそうです。
          
写真に示してる個所です。

  (原文のまま)

(写真は私のイノバのスコープ取り付け位置です。)

  スコープ取り付けの位置

ご覧の通り私のイノバはレシーバーの先端から約8mm位内側にスコープマウントをセットしています。

最先端に取り付けて力いっぱい締め付けると強化プラスティックでもクラックがはいり、それが使用中に拡大してマウント溝が剥離してしまいます。

マウントネジ締め付けの力加減は注意してください。

 特にこの銃についているキャップボルトで締め付けるタイプのマウントは注意ください。

 L字のドライバーの短いほうを持って力いっぱい閉める位にしてください。 長いほうで力いっぱい締め付けると多分割れるでしょう。

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