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No.175 アポイ岳
昨年NHKのテレビ放送でアポイ岳のことを知り、北海道へ所用で出かけた帰りに、寄り道をしてアポイ岳(810m)に登り、花と眺めを楽しみました。

日時 2013年(平成25年)6月1日(土)
天候 晴
同行 なし

所要時間
アポイ山麓自然公園駐車場(6.30) ←1時間05分→ (7.35)3合目(7.35) ←25分→ (8.00)5合目避難小屋(8.10) ←55分→ (9.05)馬の背(9.15) ←45分→ (10.00)アポイ岳頂上(10.20) ←1時間20分→ (11.40)馬の背(11.45) ←25分→ (12.10)5合目避難小屋(13.00) ←1時間→ (14.00)駐車場

山行概要

アポイ岳九合目からの眺め
アポイ岳九合目付近から馬の背方向の眺め
尾根のピークの左手前が馬の背で、尾根の先に海沿いの様似の街が遠望できる。快晴、適度な風があって爽快感抜群だった
前夜泊った浦河のホテルから レンタカーを使って20分ほどでアポイ山麓自然公園の駐車場に着きました。駐車場には、これから出かけようとしているパーティーが何組かいます。初めての山なので、なんとなく気が急くような気持ちで持ち物の点検をして、駐車場を出発しました。駐車場から広い砂利道を少し歩くと、右手に無人入林届出所が現われ、ノートが備え付けられています。このノートに住所氏名を記載しました。ここを過ぎて、更に砂利道を進むと右手の沢を渡り、その先にアポイ岳方向を示す導標が立っていました。この導標に従って右手の道入ると、登山道が始まりました。登山道へ入るとすぐサクラソウ(エゾオオサクラソウ)が目に入りました。写真を写そうかと思いましたが、下山時に写すことにして先へ進みました。樹林の中の緩い登りの道が続き、時おり休憩用のベンチや熊よけの鐘が現われます。やがて登りが少しきつくなり、もうそろそろ避難小屋と思い始めたとき、目の前が開けて、五合目の避難小屋が現われました。
小屋の前まで来ると視界が開け、アポイ岳の山頂方向や眼下に海が眺められます。景色を眺めながら一息入れました。避難小屋を過ぎるとこれまでと打って変わったきつい登りが始まります。一旦潅木の林の中に入って視界がさえぎられますが、すぐにこれを抜け、岩の中の道を歩くようになります。進行方向は尾根の稜線が迫っていて空しか見えませんが、振り返るとすぐ目の下に海岸沿いの集落やその向うに青い海が眺められます。また、小さな花も目立つようになり、景色や花の写真を写す時間が長くなりました。やがて、アポイ岳の頂上から伸びてきた稜線の突端にたどり着き、登りがゆるやかになりました。ホット一息つく感じで先へ進むと、馬の背に着きました。馬の背でこれまで見えなかった北側の視界が開け、遠くにまだ雪をつけている日高山脈の山並みが眺められます。先着して休んでいる人達に混ざって、景色を眺めながら休憩を取りました。
ルートマップここに立っている標識には標高595mとあるので、頂上まではまだ200mほど標高差があります。あまり長居はできません。10分ほど休んで、馬の背を後にしました。しばらく比較的緩い登りが続き、幌満お花畑へ向う分岐を過ぎ、八合目の標識の先で、再び道は急になります。九合目と記された大きな岩を越え、急な登りをあえぎながら登り、ダケカンバの林の中へ入ると、その向うに頂上がありました。
頂上には、休憩用のベンチなどはありませんが、腰掛けるのに丁度良さそうな岩があちこちに点在しており、先着した人達がこの岩に腰を下ろして休んでいます。私もその一角に自分の座る場所を見つけて、休むことにしました。頂上は南の方が僅かに開けていますが、あとはダケカンバに視界をさえぎられて、見晴しはあまり良くありません。ここで昼食を取ろうかとも考えたのですが、あまり食欲は無く、時間もまだ早いので、避難小屋で昼食を取ることにし、一息ついたところで頂上を後にしました。
帰りは幌満お花端経由で下ることにしたので、頂上から南へ真っ直ぐ伸びている尾根の上を歩きます。登りと違って砂礫地は殆ど無く、草原や潅木の中の比較的歩き易い道が続きます。眼下が開け、急な道を下ったところで幌満お花畑に着きました。しかし、お花畑とは名ばかりで、花は殆ど目に付きません。花がないので、ここに立っていた掲示板を読んだだけで、先へ進みました。ここから、今朝通った幌満お花畑分岐までは、樹林の中のほぼフラットな道を歩きますが、思った以上に時間がかかりました。幌満お花畑分岐からは、今朝歩いた道を下ります。登りで写しそびれた花を写し、景色を眺め、のんびりした気分で下りました。避難小屋について、昼食にしましたが、持参したラーメンは食べる気にならず、お湯を沸かしてブドウ糖を入れた甘さたっぷりのココアを作り、これを飲んだ後、昨日コンビニで買ったおにぎりを食べて、昼食にしましたが、何とも奇妙な昼食になりました。
駐車場に着いて、荷物を整理したあと、駐車場の隣にあるビジターセンターに寄り、この日写真に写した花の名前をいくつか聞いて、アポイ岳を後にしました。


アポイ岳は、花よし、眺めよし、しかも容易に登れる、三拍子揃った素晴らしい山でした。できれば何回も行ってみたいという思いが強くあります。しかし、場所が場所だけに再訪は夢と終わるかもしれません。

「山の花」に以下の花の写真を追加しました。
アポイアズマギクミヤマオダマキサマニユキワリアポイタチツボスミレエゾオオサクラソウキジムシロ
ほかにも、フデリンドウヒメイチゲヤマツツジなどの花が咲いていました。

アポイ山麓自然公園駐車場 アポイ山麓自然公園駐車場
舗装された大きな駐車場ですぐ近くのビジターセンターの前にも舗装されて整備された駐車場がある
写真左側の建屋はトイレ
写真手前側に広い砂利道があり、アポイ岳へはこの砂利道を先へ進む
無人入林届所 無人入林届出所
上の写真の駐車場から砂利道を少し歩くと進行方向右手に現われる
ノートが置いてあり氏名を記入した
この日は私より先に10名ほどの人が入山していた
登山道入口 アポイ岳登山道入口
駐車場から続いた砂利道はここで終り、ここから登山道へ入る
登山道へ入るとすぐ1合目の表示が現われ、この表示は頂上直下の9合目まで続く
 
IMG_14321.jpg 熊よけの鐘
登山道へ入ると所々に熊よけの鐘が吊るされている
試しにたたいてみたら、耳が痛くなるほど大きな音がしてビックリした
五合目避難小屋 避難小屋内部五合目避難小屋
ここで登山道入口から続いていた樹林帯を抜け見晴しが得られるようになる
中は結構広く、整理整頓はまあまあと言ったところ
ここまでは緩やかな登りが続いたが、ここから馬の背まで、急な登りになる
馬の背の登りからの眺め 馬の背の登りでは振り返ると海が見える
写真右端の小枝の先に様似の市街が写っている
高すぎず、低すぎず、海に近いので素晴らしい景観である
七合目直下 七合目直下
写真上部の左の方に七合目の標識が写っている
避難小屋から始まる馬の背の登りはこの辺りが最もきつい
岩の間や登山道脇に密度は濃くないが季節の花が咲いており目を楽しませてくれる
七合目 七合目
ここまで来ると馬の背まではあと僅か
この先で稜線上に出て、登りが緩やかになる
馬の背 馬の背
ここまで登ってきて初めて北側の眺望が得られるようになる
雪をまとった日高山脈に目を奪われた
左の写真の標識に、馬の背 標高五九五Mと表示されている
馬の背からアポイ岳頂上 馬の背からアポイ岳
馬の背の標高は595mと表示されていたので、ここから、アポイ岳の頂上までの標高差はまだ200m強ある
しかし、ここまで来て頂上を眺めるとそれほど標高差があるとは感じられなかった
幌満お花畑分岐 幌満お花畑分岐
馬の背の少し先にあり、Y字路になっていて、左の道を行けばアポイ岳頂上、右の道を行くと幌満お花畑を経由してアポイ岳頂上へ向かう
今回は左の道を取った
八合目 八合目
ここの標高は約650m
幌満お花畑分岐と9合目の中間にあり、馬の背から続いた緩い登りはこの先で再びきつくなる
九合目 九合目
ここの標高は約720mで、頂上までの標高差は約90m
咲いている花はこの辺りが、一番多かった
九合目から吉田岳方向 九合目付近からの眺め
アポイ岳から北へ伸びる稜線が一望できる
写真一番左のピークが吉田岳
アポイ岳頂上 アポイ岳頂上
それほど広くはないが、大きな石がごろごろしていて、これが休憩用のベンチ代わりになる
頂上はダケカンバの林に囲まれていて、南側を除くと見晴らしは良くない
頂上からの眺め アポイ岳頂上右側
幌満お花畑へ向う道の先に海が広がっている
幌満お花畑 幌満お花畑への下り
アポイ岳の頂上から幌満お花畑の下りは、終始草原や疎らな潅木の中を歩く
写真下から1/3ほどの、尾根上の草がはげているところが幌満お花畑
幌光雄花畑 幌満お花畑
大量のヒダカソウの盗掘があったことやハイマツの浸食が激しく、ヒダカソウは姿を消したとの表示があった
ヒダカソウは勿論のこと、他の花も全く見かけなかった
様似駅からアポイ岳 JR様似駅から見たアポイ岳
滅多に来るところではないので帰りに寄ってみた
プラットホームの屋根のすぐ左のピークがアポイ岳
辺りに人影が殆ど無く、静かというよりは寂しい感じがした

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