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No.49 丹沢表尾根
新茅荘まで車で行き、ここから烏尾山に登り、行者ヶ岳、新大日、木ノ又大日と表尾根を歩いて塔ノ岳(1491m)まで行きました。帰りは表尾根を書策小屋まで戻り、書策新道を下りました。表尾根へ出るまでは、まだ暑いのですが、表尾根の稜線は心地よい秋の風が吹いていました。

日時 2004年(平成16年)9月9日(木)
天候 曇のち晴
同行 なし

所要時間
新茅荘(6.45) ←2時間15分→ (9.00)烏尾山(9.10) ←35分→ (9.45)行者ヶ岳(9.50) ←35分→ (10.25)書策小屋(10.25) ←15分→ (10.40)新大日(10.50) ←55分→(11.45)塔ノ岳で昼食(12.40) ←55分→ (13.35)書策小屋(14.50) ←30分→ (14.20)セドノ沢水場(14.20) ←30分→ (14.50)本谷沢(14.50) ←40分→ (15.30)戸沢(15.45) ←15分→ (16.00)新茅荘

山行概要

書策小屋から見た三ノ塔
書策小屋から見た三ノ塔
一番奥の大きな山が三ノ塔、その右手前のピークが烏尾山
自宅を午前5時に出ましたが、随分日が短くなっていて、あたりはまだ真っ暗でした。大倉の風の吊橋の前を通って戸沢へ向うと、キャンプ場の滝沢園の前で、戸沢へ向う林道に「復旧作業中のため通行止」の看板が立っており、ビックリしました。予定を変えることも考えましたが、看板の脇は空いていて車が通れますので、この看板を無視して先へ進みました。少々後ろめたい気持ちで車を運転しましたが、新茅荘の前の広場まで工事をしている様子はありませんでした。

車を止めた広場の前にある導標に従って登り始めましたが、最初から樹林帯の中のきつい登りで、これがしばらく続きます。40分ほど歩くと登りが緩やかになり、少し先でひょっこり石仏が現れました。やがてまた登りがきつくなりますが、登り始めの時ほど長くはなく、林が切れて烏尾山の頂上直下のガレ場に出ました。

無人の烏尾山の頂上で一休みしました。ここまでの登りでだいぶ汗をかきましたが、心地よい風が吹いていて、気持ちの良い一時でした。ここは見晴の良い所で、三ノ塔やこれから向う塔ノ岳がよく見えます。烏尾山で一服後、行者ヶ岳へ向う途中で道端の花の写真を写している時、登山者に追い越されました。この日会う最初の登山者です。行者ヶ岳を過ぎて少し進むと登山道にクサリが固定してあり、アレ、こんな緩やかな所にと思っていたら、その先に行者ヶ岳のクサリ場が現れました。表尾根では数少ない急な斜面の岩場ですが、足場やホールドが沢山にありますから、あまりクサリに頼らずに通過することができます。

クサリ場を越えた(下った)所が行者ヶ岳と新大日の最低鞍部で、ここから少し登ると書策小屋です。ここも見晴らしが良いので、少し休もうかと思いましたが、休憩用のベンチは先客でふさがっていたので、そのまま先へ進み、無人の新大日で一服しました。ここまで来ると、塔ノ岳までたいした登りはありません。路傍に咲いている花を探しながらのんびり歩きましたが、塔ノ岳の最後の登りでは、親子連れの鹿を見かけました。


ルートマップ塔ノ岳で昼食をとった後、書策小屋まで表尾根を引き返し、書策新道を下りました。前々日、台風18号の影響で丹沢付近はかなり雨が降ったようなので、途中で横切るセドノ沢と本谷沢の水量が気になりましたが、いずれの沢も靴をぬらさずに渡ることができました。ただし、水場のあるセドノ沢では、うっかりセドノ沢をそのまま下ってしまい、道が無くなって一瞬あせりました。ここは、書策新道を下って来て、セドノ沢を左岸側から右岸側に渡り、そのままずっと右岸側を歩かなければなりません。私は右岸に渡って水場まで行き、この先で何気なしに左岸側へ渡ってしまい、そのまま下って小さな滝を一つ降りた所で道が無いのに気がつきました。

気になっていた本谷沢も特に増水等は無く、後は一本道をどんどん下りました。植林帯と自然林を交互に何回か通り過ぎ、何回目かの植林帯を抜けた所で、「源次郎沢入口、本谷F5近道」と表示した導標が現れ、戸沢林道の末端近くに出ました。目の前の川沿いに下ると、右手に廃屋のようになった本谷山荘が現れ、更に進んで戸沢バンガローを過ぎ、そのすぐ先に県立戸沢休憩所がありました。後は僅かですからここで少し長い休憩を取り、林道を新茅荘まで歩きました。


今回下った書策新道は大きな段差が少なく緩やかで、歩き易い道です。ここを登りに使った場合は、稜線近くのセドノ沢で飲み水を得られますので、水の消費が多い夏場は利用価値大と思われます。ただし、大倉から歩いた場合は、あまり面白くない林道歩きが長くなります。

新茅荘から烏尾山までの登りと書策新道では誰にも会いませんでしたが、表尾根は割合多くの人が歩いており、塔ノ岳では10数名の人が休んだり、食事をしていました。夏の丹沢は暑いので比較的人は少ないとはいっても、ポピュラーな表尾根や塔ノ岳はいつも賑わっているようです。


次の花が咲いていました。
ヤマホトトギスゲンノショウコヤブマメホトトギスマルバタケブキフジアザミテンニンソウタテヤマギクイワシャジン

通行止の看板 通行止
秦野戸川公園の少し先にあるキャンプ場の滝沢園の入口の所に通行止の看板が立っていた
「復旧作業中のため通行止」と表示されている
しかし、通行止の看板の脇が空いていて、車は通ることが可能
烏尾尾根の石仏 石仏
新茅荘の前にある登山口と烏尾山の頂上のほぼ中間点に祀られていた
石仏には文化7年(1810年)との文字が刻まれている
烏尾山の頂上 烏尾山
頂上は広く休憩用のベンチや三角屋根の烏尾山荘があり、見晴が良い
この日は曇で、三ノ塔や塔ノ岳の山頂は生憎雲の中だった
行者ヶ岳の頂上 行者ヶ岳
頂上には石仏が祀られている
頂上は広くないが、ここも烏尾山と同じように見晴らしが良い
行者ヶ岳のクサリ場の上からの眺め 行者ヶ岳のクサリ場の上の見晴
塔ノ岳方面が眺められ、目の前のピークの裸地化と崩落が進んでいるのが良くわかる
ここから2つ目のピークの上にある書策小屋がよく見える
行者ヶ岳のクサリ場 行者ヶ岳のクサリ場
クサリ場の下が、行者ヶ岳と新大日の最低鞍部になる
混雑対策のためか、クサリは岩場の両側に設置されている
足場やホールドは沢山あり、クサリにそれほど頼らなくても通過はできる
書策小屋 書策小屋
小屋は閉められていた
この小屋に数年間ずっとこもっていた小屋主の渋谷書策氏は昨年山を下りたとか
小屋の脇に書策新道を示す導標がある
新大日頂上 新大日
休憩用のベンチがあり、長尾尾根沿いに札掛へ下る道が分岐している
写真の手前側に新大日茶屋がある
昨年5月に丹沢山へ登った際は、ここから長尾尾根を下って塩水橋へ出たが、思いの他長い距離だった
塔ノ岳付近の鹿 鹿
塔ノ岳の手前で撮影した
丹沢は鹿が多いが、特に塔ノ岳付近は鹿を見かけないほうが少ない
この日は山頂の広場にも鹿がいた
塔ノ岳頂上 塔ノ岳
この日、周りは雲の中で見晴は無かったが、10数名の人が休んだり、食事をしていた
私もここで昼食
ここに来るのは、昨年から数えて今回が4回目だが、見晴らしが良かったのは1回だけで、今回も周りは雲の中
表尾根書策新道入口 書策新道標識書策新道入口
表尾根側の書策新道の入口は書策小屋の脇にある
書策新道 書策新道
書策小屋からセドノ沢の水場までは明るい落葉樹の中を歩き、時折眺望も得られる
急斜面を通るが、登山道が九十九折に作られていて、斜度は大きくなく、大きな段差も少ないので歩き易い
セドノ沢の水場 セドノ沢の水場
青竹の筧から水が流れ落ちている
筧の上に小さな看板(右下の写真)が掛けられており以下のように記されている
大日湧水水場の看板
体力に自信ある御仁!
小屋まで、水を運び上げられたし
御仁の恵み、ありがたや
丹沢 次郎
セドノ沢 セドノ沢
書策新道を下ってセドノ沢に出ると僅かの距離だが沢沿いに歩くようになり、清涼感のある沢を眺められる
本谷沢 本谷沢
大きな沢で、真ん中付近に導標が立っている
ここから下の写真の書策新道の出口(入口)まで、植林帯の中の面白くない道が続く
戸沢側書策新道入口 戸沢側の書策新道入口
戸沢側から来ると、源次郎沢入口の導標があり、その奥に書策新道の表示板が立っている
県立戸沢休憩所 県立戸沢休憩所
看板には丹沢臨時警備派出所とも記されている
中には休憩用のベンチとテーブルがあり、建屋の脇には登山カードを提出するポストもある

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