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No.36 小金沢山
上日川峠から石丸峠に向かう登山道と県道218号線が交差している親水広場に車を置き、石丸峠、小金沢山(2014m)を経由して牛奥ノ雁ガ腹摺山(ウシオクノガンガハラスリヤマ)(1994m)に登りました。湿度が低いとの天気予報で、冬晴れの日のように終日モヤがかからず、周りの山々の眺望を楽しむことができました。

日時 2004年(平成16年)4月21日(水)
天候 晴
同行 飼い犬

所要時間
親水広場(8.20) ←1時間5分→ (9.25)石丸峠(9.25) ←30分→ (9.55)狼平(9.55) ←55分→ (10.50)小金沢山(11.10) ←35分→ (11.45)牛奥ノ雁ガ腹摺山で昼食(12.45) ←40分→ (13.25)小金沢(13.30) ←35分→ (14.05)狼平(14.15) ←25分→ (14.40)石丸峠(14.45) ←40分→ (15.25)親水広場

山行概要

小金沢山頂上から見た富士山
小金沢山頂上から見た富士山
牛奥ノ雁ガ腹摺山頂上から見た富士山
牛奥ノ雁ガ腹摺山頂上から見た富士山
自宅を出たときは湯ノ沢峠から牛奥ノ雁ガ腹摺山へ登るつもりだったのですが、湯ノ沢峠に通じている焼山沢真木林道が冬季閉鎖中だったため、予定を変更して石丸峠から登ることにしました。県道218号線にある石丸峠への登山口は導標が立っているだけで、駐車場などはありませんので、注意していませんと見過ごします。

登山道は最初比較的平坦ですが、すぐ急坂が始まります。しかしそう長くは続かず、歩き始めて20分もすると砂利道の林道を横切ります。林道を横切るとクサリが取り付けられているきつい階段があり、その先僅かで小金沢山へ続く稜線が良く見える小さな広場に出ます。ここで休憩を取りましたが、しばらく前から私の後に続いていた男性の登山者と一緒になりました。型どおりの今日の天気の話などをしたあと、彼は湯ノ沢峠まで行くと言って、私より先にここを出ました。

登山道は、このあと山腹を巻くようになり、カラマツの林の中の緩やかな登りに変ります。やがて笹原になり、富士山や狼平の気持ちよさそうな草原が良く見えるようになります。石丸峠は熊沢山の南斜面を前にした明るい笹原で、南アルプが真正面に広がっていて、休むのには調度良い場所です。しかし、ここまで来る途中で、この先に見晴らしのよさそうなピークが見えましたので、休みはそこで取ることにして、石丸峠では写真を数枚写しただけで、休みを取らずに先へ進みました。

石丸峠を過ぎるとすぐ廃屋がある牛ノ寝通りの分岐があり、その先に前述のピークがあります。牛ノ寝通りの分岐の導標には「天狗棚山」と表示されていましたので、ピークの名前は天狗棚山だと思われます。このピークまで来ると、富士山は小金沢山から延びる尾根に隠れて見えませんが、八ヶ岳、中央アルプス、南アルプスが目の前に広がっています。また後を振り返ると、熊沢山と大菩薩嶺へ続く稜線や雲取山、更に奥多摩、丹沢などの山々が良く見えます。石丸峠で休まなかった代わりに、ここで写真を写しながら休憩を取りました。

ピークを下った所が狼平で、石丸峠からこの狼平まで気持ちの良い笹原が続きます。狼平を過ぎると小さなピークを1つ越えて薄暗い樹林帯に入り、小金沢山の登りが始まりました。きつい登りではありませんが、露出した木の根と倒木が多く、歩き易い道ではありません。道筋が薄い所もありますが、要所にテープがありますので、道を間違える不安は感じませんでした。登山道にはごく僅かですが、氷のようになった雪が残っています。頂上近くなると道は平坦になり、目の前がポッカリ開けると小金沢山の頂上に出ました。

頂上は広くはありません。南面が開けていて富士山が良く見えます。西の方には木々の間から南アルプスの白い峰々が頭を出しています。ここで少し長めの休憩を取りました。実は今日登り始めた時、小金沢山まで来ることは決めていたのですが、更に先へ進むかどうかは、決めていませんでした。休んでいる間にどうするか考えましたが、天気が良く、時間も十分だったので牛奥ノ雁ガ腹摺山まで行くことにしました。


牛奥ノ雁ガ腹摺山ルートマップ小金沢山から牛奥ノ雁ガ腹摺山までは、笹原と明るい林が交互に現れる道を進みます。小さなピークが幾つかありますが高低差は僅かですから、歩くのが予想以上に捗ります。牛奥ノ雁ガ腹摺山の頂上に着いた時は、「アレッもう頂上」というような感じでした。頂上は小金沢山よりずっと広く、富士山が三ッ峠山の向こうに眺められます。ここと小金沢山から見える富士山は、大月市が定めた秀麗富嶽十二景の一つです。どちらから眺めた富士山も左右対称の整った形をしていますが、富士山の前景は、牛奥ノ雁ガ腹摺山の方が富士山とうまく釣合いが取れていると思いました。

小金沢山から牛奥ノ雁ガ腹摺山の頂上まで、昼食をどこで食べるか場所を探しながら歩いて来たのですが、一も二もなく牛奥ノ雁ガ腹摺山の頂上に決めました。いつものように、湯を沸かして温かい飲み物を作りましたが、この日は晴れて温かく日向は汗ばむ陽気ですから、温かい飲み物よりは冷えた飲み物が欲しくなります。昼食と休憩に1時間ほど費やし、帰途につきました。小金沢山の頂上まで戻ると二人連れの若い男性の登山者が休んでいました。ここに長居をするつもりはありませんでしたので、二言三言、言葉を交わして頂上を後にしました。このあと、ずっと人と会うことはありませんでしたが、車を止めている県道の近くまで来たとき、割合大きなザックを背負った私と同年輩の登山者とすれ違いました。この時間になってどこまで行くのだろうなどと考えているうちに、車を止めている場所に着きました。このあと「やまと天目山温泉」の立ち寄り湯に入りましたので、自宅に着いたのは午後8時をだいぶ過ぎていました。

石丸峠から狼平までの笹原は、見晴らしが良く爽快感を満喫できるので私の好みにピッタリです。今回歩いたコースの標高は概略1500〜2000mで、芽吹いている木はほとんど見かけませんでした。それでも小金沢山の林の中でバイカオウレンが咲いていたり、石丸峠の登りの途中のカラマツの枝がうっすらと緑に色付いていました。この辺りの山が新緑に包まれるのは間近のようです。

焼山沢真木林道 焼山沢真木林道
入口に「12月10日から4月25日まで冬季閉鎖」の看板が立てられていた
ダメモトで林道に入ってみたが、少し先のゲートは閉められていた
親水広場の登山道入口 登山道入口
導標が1本と道路をはさんだ反対側にこの付近の案内板が立っている
石丸峠側の登山道入口には石丸峠の表示板があるが、表示板が黒く汚れ更に笹に隠れているため県道からは殆ど見えない
石丸峠手前から見た富士山 石丸峠の手前で見える富士山
石丸峠まで登ると小金沢山から延びる稜線に富士山の一部が隠れる
石丸峠 石丸峠
背景の山は熊沢山
明るく開放感のある笹原で南アルプスが良く見える
牛ノ寝通りの分岐 牛ノ寝通りの分岐
壊れた小さな廃屋がある
ここにある「牛ノ寝通り」と「牛奥ノ雁ガ腹摺山」、いずれも名前に牛が付いている
昔このあたりは牛と因縁があったのだろうか

天狗棚山から見た熊沢山 天狗棚山から見た熊沢山と大菩薩嶺へ続く稜線
写真右の方には更に奥多摩や奥秩父の山が広がっている

天狗棚山から見た狼平 天狗棚山から見た狼平と小金沢山
気持ち良さそうな笹原が小金沢山の山裾まで続いている
富士山は小金沢山に隠れて見えない
狼平 狼平
周囲が開けている明るく広い笹原で、時間に余裕があれば昼寝でもして行きたくなる
小金沢山頂上付近の倒木 小金沢山の頂上付近
小金沢山の頂上付近は登山道に横たわっている倒木が多い
小金沢山頂上 小金沢山頂上
頂上はまり広くない
誰が焚いたのか、割合新しい焚き火の跡が残っていた
明るい登山道 小金沢山〜牛奥ノ雁ガ腹摺山の登山道
アップダウンが少なく明るい林と笹原が交互に現れる
牛奥ノ雁ガ腹摺山頂上 牛奥ノ雁ガ腹摺山頂上
頂上は広く、南側が大きく開けているので、気持ちが良い

同行した飼い犬 同行した飼い犬
笹原がだいぶ暑かったようで、沢山水を要求した
山では元気に走り回るが、さすがに疲れるようで、山から帰った翌日は、庭でごろ寝をしている

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