かわせみの本・その2
歌集『愛の挨拶』

1989/3/31 沖積社刊

定価2000円


1984年の冬から1988年の冬までのほぼ4年間の作品のうちから252首を集めています。
僕の2冊目の歌集になります。

この本は若干の残部が僕の手元にあります。
ご希望のかたはメールをどうぞ。


e-mail to Nakayama Akirafs7a-nkym@asahi-net.or.jp


わたくしはわたくしだけの河に行く 五月、非力な釣竿(ロッド)を提げて

生きてあることのたのしさ 手つかずの闇は地上に降りたちにけり

聞こえなくなるまで僕はお別れの鐘を鳴らしてゐるのであった

かなしみにおぼれるやうにたしかめるやうにあなたの掌に触れてゐる

ひぐらしが鳴くまで きみに初めてのながい唇づけをしてしまふまで