羊をめぐる冒険講談社文庫 1985年

ジャズは非常に少ないです・・・

メイナード・ファーガソン「スター・ウォーズ」(上)228ページ

それからメイナード・ファーガソンの「スター・ウォーズ」を聴きながらコーヒーを飲んだ。

The Best Of Maynard Ferguson

Maynard Ferguson

The Best Of Maynard Ferguson

Maynard Ferguson (tp), and others

え、スター・ウォーズはジャズじゃない? うーん、そうかもしれませんが、Maynard Ferguson という人はもともとジャズの人で、このベストCDもジャズコーナーで売っていたし、選曲も「ロッキーのテーマ」「スター・トレックのテーマ(アメリカに行きたいかー!!)」と「星影のステラ」「枯葉」「Airegin」が仲良く混在しているのでとりあえず。曲の途中でぶったまげるくらいのハイ・ノートが聴けるが、これがこの人の特徴。50年代の Lighthouse All-Stars の演奏なんかでもすぐに聞分けられる超高音でやっている。

1970-80録音

ケニー・バレル、ラリー・コリエル、ジム・ホール(下)23ページ

スタイルがないだけだ。ある年にはケニー・バレルとB・B・キングのあいだを彷徨い、ある年にはラリー・コリエルとジム・ホールのあいだを彷徨う。

Kenny Burrell At The Five Spot Cafe

Kenny Burrell

Kenny Burrell At The Five Spot Cafe

Kenny Burrell (g), Tina Brooks (ts), Bobby Timmons, Roland Hanna (p), Ben Tucker (b), Art Blakey (ds)

ケニー・バレルとB・B・キングのあいだって、なんか想像つくようなつかないような・・・というわけで、Kenny Burrell の大好きなアルバムを挙げた。とてもブルージーでいい。それは Blakey によるところが大きいように思う。ラリー・コリエルは聴いたことないのでわからない。

1959.8.25録音

ナット・キング・コール(下)135ページ

僕は真空管アンプのパワー・スイッチを入れ、でたらめにレコードを選んで針を置いてみた。ナット・キング・コールが「国境の南」を唄っていた。

Nat King Cole

Nat King Cole

Nat King Cole

Nat King Cole (p, vo), and others

Nat King Cole の "South Of The Border" と言えば、国境の南、太陽の西を思い浮かべるが、実は彼はこの曲を録音していないらしい。というわけで、ここではベスト盤を挙げておく。"Mona-Lisa" やら "L-O-V-E" やら "The Christmas Song" のような、CMに使われた曲も結構あってジャズを知らない人でもじゅうぶん楽しめる。

1943.11.30-1964.9.7録音

ベニー・グッドマン「エアメイル・スペシャル」(下)181・211ページ

僕は納戸から古いギターをひっぱりだして苦労して調弦し、古い曲を弾いてみた。ベニー・グッドマンの「エアメイル・スペシャル」を聴きながら練習しているうちに昼になったので、もう固くなってしまった自家製パンに厚く切ったハムをはさみ、缶ビールを飲んだ。

ベニー・グッドマン・オーケストラが「エアメイル・スペシャル」を演奏しはじめた。チャーリー・クリスチャンが長いソロを取った。彼はクリーム色のソフト帽をかぶっていた。

The Genius Of The Electric Guitar

Charlie Christian

The Genius Of The Electric Guitar

Benny Goodman (cl), Cootie Williams (tp), Georgie Auld (ts), Johnny Guarnieri (p), Charlie Christian (g), Artie Bernstein (b), Dave Tough (ds)

このCDは Christian が参加している Benny Goodman 楽団のベスト盤。ここでの Christian のソロは1分ほどだが、それでも長いというのは1941年という古い録音にしては、ということだろうか。「僕」が練習したのはテーマだと思うが、スピードこそ速いものの、この時代らしい単調なリズムなので耳コピでもなんとかなりそう。Cootie のソロがしびれる。

1941.3.13録音

この小説中に出てくる他の音楽・ミュージシャンなど
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