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   名物編 大田南畝(四方赤良・蜀山人)の詩・狂歌〔名物編〕   大田南畝関係
     (動物・植物・食物・器物・鉱物等)
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名物詞書・詩歌出典巻・頁年月日
ていこせき
庭湖石
「庭湖石記
 芥子の中に須弥をいるゝとは西域の虚談、大仏の鼻のあなへ傘さしてはいるとは南都に実説。大は小をかね、実は虚のごとし。こゝにつのくに豊嶋郡桜井谷水原氏の庭中に一の奇石あり。そのくぼかなる所おのづから琵琶の湖に似たればとて、庭湖石と名づく。水を掬すれば杜甫が月を手玉にとり、口をそゝげば孫楚が歯みがきに流をからず。此石もとは三草山の麓にありしを、民草のふかきめぐみ露の玉、まろばしあへぬ心をはこびて庭中の物とはなしぬ。これもまた石より重かるべし
 手水ばちひくや千びきの石山にむかへばこゝも琵琶の海づら」
四方のあか①117天明8年刊
1788/01/
てっぽう
鉄砲
「鉄砲 いにしへの弓矢の道のうちだしぞこれ鉄砲の玉に疵なれ」紅梅集②330文化15年
1818/03/
てっぽうやば
鉄砲矢場
「鉄砲矢場に真蘇芳の薄さけり 狂言の鉄砲矢場の花薄だあと一声はける真蘇芳」をみなへし②28文化4年?
1807/?
てまり
手毬
「寄手鞠祝【京町、加保茶元成会】 両の手でつくともつきぬ数まりの音はひいふうみよのめでたさ」巴人集②392天明3年
1783/01/
でんがく
田楽
「王子神祠に田楽を観る
 田間鼓吹似蛙鳴 拍板遅々二隊行 忽擲勝花人自散 金輪寺裏暮鐘声」
南畝集8
漢詩番号1555
④21寛政1年
1789/05/
「王子祠に田楽を観る
 王子祠壇滝水浜 年々七月十三辰 中朝旧俗伝田楽 先進遺風従野人 擐甲身横七刀佩 裏頭巾剪百花新
 鼓声拍板兼吹笛 却勝山車百戯頻」〈『一話一言 巻35』参照〉
南畝集17
漢詩番号3375
⑤165文化7年
1810/07/13
でんがくどうふ
田楽豆腐
「題田楽豆腐
 三五美人叉櫛通 膚欺白雪扇生風 岡辺煖酒焼楓葉 席上敷氈愛竹筒 真崎箱連狐色黒 池田炭映鳥居紅
 相模入道淮南子 共是千秋好物同」
千紅万紫①243文化8年
1811/
てんぐ
天狗
「ある人、天狗の鼻高きうたよめといふに 小天狗の鼻高かれと朝夕に僧正坊やつまみあぐらん」放歌集②181文化9年
1812/03/