Top浮世絵文献資料館浮世絵師総覧
 
交遊編大田南畝(四方赤良・蜀山人)の詩・狂歌 〔交遊編〕大田南畝関係
(大田南畝、あるいは大田直次郎として交遊のあった人)
【え】※◯は欠字、◎は表示不能文字
交遊詞書・漢詩・狂歌出典巻・頁年月日
えいこうし
栄広子
「夏晩、間島守雌の一柱館に集ひ、磯谷子相・岡順之・紀菶仲・栄広子・示詮師と同じく賦して詩字を得たり
 (詩は省略、交遊編の「交遊」参照)」
南畝集8
漢詩番号1664
④60寛政2年
1790/06/
えいしょう
永昌禅師
「除夜、永昌禅師と談ず 除夕張燈晃坐墨 禅心一片対氷壷 酔来忘却窮陰尽 相照同明不夜城」南畝集2
漢詩番号0263
③91安永2年
1773/12/30
えいは
英波
「戯れに英波生に贈る。生、栂戦を善くす
 崎陽多酒令 栂戦最称雄 金谷傾千石 觥船掉一空 仲時先屈蠖 揮処自成風 相対真無敵 横行四座中
南畝集15
漢詩番号2749
④406文化2年
1805/09/
えにち
慧日禅師
「慧日禅師に呈す 欲向芳林一卜隣 小陽村落暗生春 正逢鴬谷氷霜解 慧日山東寄此身」
【慧日山金剛寺、旧芳林院と名づく。小陽村、小日向村を謂ふ】
南畝集13
漢詩番号2392
④292享和3年
1803/12/
えのき
「至日、山士訓・山道甫・蘇百順・河益之・白駒生と同じく榎氏に集ふ。士訓の韻を次す
 満庭梅柳蔭比隣 佳節高筵不惹塵 彩筆寧辞千首賦 葭灰已動一陽春 上池水入瑶杯暖 下里歌裁白雪新
 為是合樽兼促坐 酔来都作眼中人」
南畝集4
漢詩番号0605
③211安永7年
1778/11/03
えんきゅうし
宛丘子
「宛丘子を哭す
 曾散千金隠里閭 終年唯読一牀書 種田時踏琵琶海 破産長辞鄭白渠
 已識浮雲如富貴 還看逝水似居諸 哀歌忽逐悲風起 秋色蕭蕭送素車」

〈南畝著『仮名世説』の「徳行補」に青山久保丁、長兵衛。もと質屋、質種を全て返すなど徳行あり」とある〉
南畝集2
漢詩番号0229
③79安永2年
1773/08/
えんげつ
円月
「五月晦、円月上人の一周の忌日なり。感有り
 彩雲光動出梅天 甘露門開講法筵 晦夜自従円月没 于今一十二回円」
南畝集12
漢詩番号2011
④176享和1年
1801/05/30
「五月晦、円月上人の三周の忌日に甘露門に集ひて香煙を賦す
 縷々霏々籠碧紗 博山炉上帯風斜 莫言晦夜無明月 自有静香勝桂花」
南畝集13
漢詩番号2131
④216享和2年
1802/05/30
「甘露門円月上人の十三年の忌辰【五月晦】
 十三年外失玄珠 甘寝西方極楽都 壁上長懸努力字 一輪円月晦明無」
南畝集18
漢詩番号3642
⑤244文化9年
1812/05/30
「円月上人の十七回の忌日。感有り
 大夢将醒十七年 春翁僧亮共帰泉 梅天一雨猶如晦 心月長懸楚影円
【春翁は春日部氏を謂ふ。名は丁逖、字は菶仲。僧亮は自由軒俊亮なり】
南畝集19
漢詩番号4173
⑤395文化13年
1816/05/30
えんしゃ
燕斜
「燕斜生盆梅を贈る 有客新携一瓦盆 氷姿緑萼託孤根 北窓猶未逢南至 招得羅浮月夜塊」南畝集18
漢詩番号3708
⑤264文化9年
1812/11/
「燕斜翁【欄外。上野広小路表具屋松本吉右衛門】をいためる詞
燕斜が別業に題すと戯れしも三十年あまり、しのばずの池のふるきむかしにて、みよ菊【欄外。瀬川三代菊古盃。後称三代□】の盃をくみて管を巻物くりかへせしも七百とせとやすぎぬらん。ことしむつきのはじめ、朝の雲のかへり足にさかやまひをとき、弥生のつごもり何がしの園【欄外。麹町貝坂愛吾廬。高倉氏園】のまとゐにふかみ草の花みしを此世のかぎりとして、さつきの末に身まかりぬときくにも、むねつとふたがりてとみにゆきとぶらふ事あたはず。年ごとの春のはじめに手づから七草を植てをくれる事など思ひ出るに、なゝくさ薺目わたる鳥のすみやかなるがごとし
 春ごとに贈れるきみがほとけの坐かへすやもとの五行たびらこ
 せりなづなつみもむくひもなき身にはさぞ後の世のすゞなすゞしろ」
万紫千紅①275文化11年
1814/05/