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   人事編 大田南畝(四方赤良・蜀山人)の詩・狂歌 〔人事編〕    大田南畝関係
     (世相・流行・生業・見せ物・飲食等)
  【や】
事項詞書・詩歌出典巻・頁年月日
やしないご
養子
「養子野遊 牛部やにひきこもりたるやしなひ子年も十六むさし野遊」巴人集②416天明3年
1783/09/
やすらいばな
安楽花
「安楽花【京師今宮の祭の名】 春風吹紫野 朝日籠紅霞 社鼓与村笛 斉歌安楽花」
〈京都紫野の今宮社の祭礼時に歌われる歌。祭は三月十日。南畝の詩は二月にあり〉
南畝集12
漢詩番号2095
④200享和2年
1802/02/
やぶさめ
流鏑馬
「高田即事【流鏑馬を観るの作】 高田呑春色草如煙 金将逶迤翠幄飛鞚三破的 鳴弓馳馬一揚鞭」南畝集9
漢詩番号1833
④120寛政5年
1793/01/
「二月十一日、高田に流鏑馬を観る
 蔽膝麑裘逐隊行 射生藺笠受風軽 揮鞭乍逸驍騰気 流鏑頻飛◎◎(ハクバク)声」
南畝集18
漢詩番号3748
⑤275文化10年
1813/02/11
「流鏑馬 梅の花しらしげ藤にやぶさめのやぶうぐひすもおるあやゐ笠」千紅万紫①254文化10年?
1813/02/
「流鏑馬行
 松山神穴白雲層 高田金埒囲彩棚 公子游閑列車騎 美人宮様曳羅綾
 中貴少年番衛士 磬控縦送皆可称 二十五人中其選 綵衣藺笠穿行縢
 擲扇著鞭如掣電 流鏑◎◎馬驍騰 一発三矢斉破的 観者喧闐歎未曾
 湘洛柳営伝典故 享元之政百廃興 一張一弛文与武 何唯射御角技能」
南畝集18
漢詩番号3762
⑤279文化10年
1813/03/
やほつ
夜発(私娼)
「帰鷹  銭気
 柳原何事ぞ引き連れて帰る 眉碧りに月明らかなり両国の圻(キシ)
 二十四銭夜発を沽(カ)ふ 清左に堪へずして共に浮かれ飛ぶ

 古詩云、二十四文明月夜と云々。夜発「したがる和名鈔」夜を待て発するを夜発といふ。「庭訓往来」遊女夜発之輩云々。清左「せんぼう集」酒異名」
通詩選諺解①496天明7年刊
1787/01/
やまが
山家
「山家 世をすてゝ山にいる人山にても御料私領のうたははなれじ」巴人集②459天明3年?
1783?
やろうねづけ
野郎根付
「敗軍行【おてきにふられてはいぐんしたることをつくれり】
 火の見面高し百尺楼 荒言独座す屏風の秋
 更に口笛を吹く蒲団上 野郎根付の愁へを那(イカン)ともすること無し

 火見とは面の高き人に比していへり。秋の長き夜、屏風の内でひとりねざめのあぶらつぼ口して口ぶゑをふき、ごうはらまぎれにつくりたる詩なり。野郎根付とは、ひとりふとの上にゐるかたちをいへり「神霊矢口渡」入道道誓云、うれぬ根付をみるやうなふとんのうへにおればかりとみへたり」
通詩選諺解①492天明7年刊
1788/01/