Top          浮世絵文献資料館    浮世絵師総覧
 
   人事編 大田南畝(四方赤良・蜀山人)の詩・狂歌 〔人事編〕    大田南畝関係
     (世相・流行・生業・見せ物・飲食等)
  【い】
事項詞書・詩歌出典巻・頁年月日
いけのぼう
池の坊
「馬蘭亭、池の端にて池の坊流の花の会ありけるに鴨と芹を贈る
 しのばずの池の坊なる会席に岸の根芹をちよとつまんかも」
をみなへし②28文化4年
1807/08/
イギリス船「ことしの鰹は弥生の廿三廿四廿五のみありて、そのゝちみえず、此比浦賀に西の国のゑみしの舟つきしとてさはぎあへれば、いよ/\鰹は見えず
 春の末ちらとめじりに見たばかり卯月さつきに鰹なき年
 此比浦賀に西の国のゑみしの舟つきしとてさはぎあへれば、いよ/\鰹は見えず」
〈五月、イギリス船ブラザーズ号浦賀へ〉
紅梅集②341文政1年
1818/05/
いご
囲碁
「碁を善くするの人に贈る 時随幽澗竹 或作橘中人 不解手談趣 寧知坐隠真」南畝集8
漢詩番号1532
④14寛政1年
1789/03/
いしゃ
医者
「医者大食 百草をなめしひじりの跡なればいかものぐひといふべかりける」巴人集 甲辰②432天明4年
1784/閏01/
「医者を訪ふに遇はず 竃下問僮僕 旦那盛薬去 但在此藩中 門多不知処」壇那山人藝舎集①457天明4年
1784/03/
いち
「中元前、草市を観る 盂蘭盆近幾千家 清暁趁墟人若麻 黍稷稲梁荷葉飯 買供疏食菜羹瓜」南畝集17
漢詩番号3374
⑤164文化7年
1810/07/
いっかわごう
一家和合
「一家和合 楽しみは春の桜に秋の月夫婦中よふ三度喰ふめし」巴人集拾遺②477未詳
ゐつづけきゃく
居続け客
「何なりとこのめはるさめふる袖の新造まじりゐつゞけの客」蜀山百首
清好帖
①308
⑳354
文化15年刊
1818/01/
いて
射手
「射生 不従遊猟隊 蘯槳射生帰 欲闘群禽命 洲辺一矢飛」南畝集18
漢詩番号3563
⑤221文化8年
1811/10/
いろとさけ
色と酒
「色と酒 世の中は色と酒とが敵なりどふぞ敵にめぐりあいたい」巴人集拾遺②473未詳
いんきょ
隠居
「放屁百首歌の中に 山ざとにしりごみしつつ入しよりうき世の事は屁とも思はず」徳和歌後万載集①31天明4年序
1784/05/
「山家を尋ぬ 野水涓々隔竹林 青苔路転引幽尋 主人家在斜陽外 独木橋懸一壑陰」南畝集13
漢詩番号2137
④218享和2年
1802/06/
いんしゅ
飲酒
「不飲酒戒 はらわたをくだす薬ぞせんじやふつねのごとくの生姜酒でも」狂歌才蔵集①49天明7年
1787/01/
「飲酒法令  酒はのむべし、酒はのぶべからず
 一 節供祝儀にはのむ    一 珍客あればのむ    一 肴あればのむ
 一 月雪花の興あればのむ 一 ふつか酔の酲をとくにはひとりのむ

 この外群飲、佚遊、長夜の宴、終日の宴を禁ず。童謡にいはく、おまへその様に酒のんで、猩々にならんす下心。猩々よくのめども禽獣をはなれず、人として禽(トリ)にだも鹿猿べけんや」
紅梅集②320文化15年
1818/01/