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   人物編Ⅱ 大田南畝(四方赤良・蜀山人)の詩・狂歌〔人物編Ⅱ〕   大田南畝関係
      (神話・伝説・故事・歴史上の人物)
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人名詞書・詩歌出典巻・頁年月日
しくうしょ
司空曙 (唐)
「病中、妓に遣る。歌韻を得たり 昔日買娉婷 臥病三春夢復醒 行矣一声金縷曲 自今須使少年聴」南畝集4
漢詩番号0618
③216安永7年
1778/12/
してんのう
四天王 (源頼光)
「中山君の令郎(ワカトウ)扇を出して狂詩を請て云く、稚児の解する所の語にして詩を為れと。余筆を走めて源摂州の近臣を詠して以て焉に与ふ
 金時未(ママ)竹渡辺綱 碓井定光頼光に事(ツカ)ふ 更に保昌の独武者有り 一人譲らず四天王」
〈源頼光の臣下、坂田金時・卜部季武・渡辺綱・碓井貞光の四天王と平井(藤原)保昌〉
壇那山人藝舎集①462天明4年刊
1784/03/
じしん
爾信
「韓人爾信画く所の松鷹に題す 韓客画胡鷹 松高眼有稜 徒収千里翼 閑対五山僧」南畝集18
漢詩番号3646
⑤245文化9年
1812/06/
じとうてんのう
持統天皇
「持統天皇 いかほどの洗濯なればかぐ山で衣ほすてふ持統天皇」
 本歌 春すぎて夏きにけらし白妙の衣ほすてふ天の香具山
狂歌百人一首①327天保14年刊
1843/08/
じゃくれんほうし
寂蓮法師
「寂蓮法師 むらさめの道のわるさの下駄のはにはら立のぼる秋の夕ぐれ」
 本歌 村雨の露もまだひぬまきの葉に霧たちのぼる秋の夕暮れ
狂歌百人一首①337天保14年刊
1843/08/
しゅうしき
秋色 (俳諧)
「秋色の桜を詠ず 曾識芳名黄四娘 猶余千朶媚斜陽 至今春色如秋色 佳句長伝錦繍章」
〈秋色桜。井戸端の桜あぶなし酒の酔〉
南畝集8
漢詩番号1617
④44寛政2年
1790/03/
しゅてんどうじ
酒顚童子
「大江山縁起に八月十日は酒顛童子の忌日なりとあり。去年近江の国多賀神社にある所の木象を得しかば 大江山いくのゝ道は遠けれどみきやたむけん酒てん童子忌」
〈栗原柳庵より近江州高宮駅の骨董店より購入したという酒顚童子の古像を贈らる(『一話一言』第五十三・⑮483)〉
紅梅集②373文政2年
1819/08/10
じゅにいいえたか
従二位家隆
「正三位(ママ)家降 風そよぐならの小川のゆふぐれに薄着をしたる家隆くツしやみ」
 本歌 風そよぐならの小川の夕暮れはみそぎぞ夏のしるしなりける
狂歌百人一首①339天保14年刊
1843/08/
しゅんけいほうし
俊恵法師
「俊恵法師 夜もすがら物思ふ頃は明やらであらふものなら世界くらやみ」
 本歌 夜もすがらもの思ふころは明けやらで閨のひまさへつれなかりけり
狂歌百人一首①337天保14年刊
1843/08/
じゅんとくいん
順徳院
「順徳院 百色の御歌のとんとおしまいにもゝしきやとは妙に出あつた」
 本歌 ももしきや古き軒ばのしのぶにもなほあまりある昔なりけり
狂歌百人一首①339天保14年刊
1843/08/
じょうおう
襄王
「秋夜吟
 秋夜漫々不可極 展転牀頭復反側 木葉飛為風雨声 欹枕仰看明月色
 悲莫悲兮秋気悲 秋来気去長如斯 襄王屈宋忽焉没 短歌一曲激楚辞」
南畝集2
漢詩番号0289
杏園詩集
③100
⑥34
安永3年
1774/07/
「(陽台夢) 酔裏仙遊一遇君 別来消息杳難聞 秋風忽自分繊手 腸断陽台夢後雲」南畝集2
漢詩番号0320
③110安永3年
1774/11/
しょうきさん
蕭揆三 (清)
「清の蕭揆三の「渓橋に月を候ふ」の韻を和す【揆三、名は趙琰。江南宜奥の人。諸生。詩、清の沈徳潜の国朝詩別裁に見ゆ】
 欲窮渓口路 更候月光生 銀漢如無色 金風似有声 農談隔深樹 漁火近初更
 佇立橋頭望 興来忘所行」
南畝集8
漢詩番号1631
④48寛政2年
1790/03/
しょうざんしこう
商山四皓
「山家 商山のよぼくれおやじよろ/\と道ある御代にるめでたさ」めでた百首夷歌①83天明3年刊
1783/01/
しょうとくたいし
聖徳太子
「津の国舎利尊勝寺の聖徳太子、浅くさ八幡にて開帳
 天王寺一舎利二舎利尊勝寺南無仏舎利の数の一粒」
あやめ草②102文政5年
1822/04/
しょうはく
肖柏老人
「肖柏老人の賛 一日に一巻づつの古今集花のもとにて伝授しやうはく」万載狂歌集①14天明3年刊
1783/01/
「肖柏賛
人に三愛の癖あり 牛に双角のあらそひなし。雲井の月の前には、玉しきの露ふかく、廿日草の花の下には、はた巻のひも長し。後中書王に後ある事をしり、種玉庵に種をのこすときく。その源きよく、その流とをし」
四方のあか①132天明8年刊
1788/01/
しょかつ こうめい
諸葛孔明
「諸葛武侯賛 三復草廬 羽扇一揮 姦賊乱世 天下不帰」玉川余波②134文化6年
1809/02/
「孔明 孔明が羽根の扇も綸巾もどこやら似たる菊水の紋」七々集
万紫千紅
②294
①298
文化13年
1816/01/
しょくしないしんのう
式子内親王
「式子内親王 玉の緒よ絶なば絶ねなどゝいひ今といつたら先おことわり」
 本歌 玉の緒よ絶えなば絶えねながらへば忍ぶることの弱りもぞする
狂歌百人一首①337天保14年刊
1843/08/
じょかん
徐幹 (魏)
「徐少府郎の鳳池の草に題す 鳳池恩沢借氤氳 採筆翩翩染五雲 鄴下従来才子満 偉長名姓最先聞」
〈除幹(字偉長)は魏の建安七子の一人〉
南畝集5
漢詩番号999
③342天明1年
1781/07/
じょちゅうしゃ
徐仲車 (宋)
「釣者。宋の徐仲車の韻を次ぐ【仲車、名は積。楚州山陽の人。詩、宋詩紀事に見ゆ】
 芳餌閑沈江水曲 釣竿曾伐浦湘竹 有人如問我幽棲 一葉扁舟即為屋」
南畝集8
漢詩番号1633
④48寛政2年
1790/03/
しんえつ
心越
「花時、遍く諸園に游ぶ 聞道群芳已満柯 村園野寺看花過 鐘銘探得香楼下 逢著東皐越杜多
 【小石川祥雲寺に鐘銘あり。東皐心越禅師銘す】」〈写した心越禅師の銘は「浄光禅院鐘銘幷序」『一話一言』28に所収〉
南畝集16
漢詩番号3144
一話一言28
⑤92
⑭54
文化5年
1808/03/16
しんらん
親鸞上人
「親鸞上人五百五拾年忌 こゝのつのはすのうてなにあなうらをむすびしよりもとしはいくとせ」あやめ草②70文化7年
1810/04/