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   人物編Ⅱ 大田南畝(四方赤良・蜀山人)の詩・狂歌〔人物編Ⅱ〕   大田南畝関係
      (神話・伝説・故事・歴史上の人物)
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人名詞書・詩歌出典巻・頁年月日
おうい
王維 (唐)
「猟を観る。来字を得たり
 将軍時講武 出猟李陵台 鞭払飛霜動 弓懸却月開 三駆胡馬去 一射皁鵰回
 欲向空営宿 蒼然暮色来」
南畝集1
漢詩番号0131
③44明和9年
1772/09/
「独り坐す幽篁の裏」を賦し得たり
 深林宜独坐 境静絶塵氛 三径無羊仲 双栖共鳳群 清陰含宿露 秀色欲凌雲
 更与何人偶 終年対此君」
〈竹里館〉
南畝集4
漢詩番号0579
③203安永7年
1778/10/
おういぶつ
韋応物(唐)
「山中道士。豪韻を得たり
 山中宜習静 塵事幾年逃 満地青苔長 冲天白鶴高 焚香時自坐 種薬且忘労
 寂寂仙壇下 春風老碧桃」
南畝集4
漢詩番号0640
③223安永8年
1778/02/
おうかん
王翰 (唐)
「涼州詞 葡萄酒熟満城秋 多少征人酔戍郎 今日胡天無戦伐 高歌一曲古涼州」南畝集1
漢詩番号0063
③23明和9年
1772/05/
おうぎし
王羲之 (東晋)
「墨鵝 回思晋代賢 王子最瀟灑 一巻黄庭軽 換斯鶂鶂者」南畝集7
漢詩番号1333
杏園詩集三
③461
⑥86
天明6年
1786/09/
「唐人あまた巻物をひろげてみる絵に 晴雨とも来(きたる)三月三日には蘭亭の記の会主王羲之」
〈「晴雨とも云々」は書画会の案内の決まり文句〉
七々集
万紫千紅
②256
①290
文化12年
1815/09/
おうじゅう
王充
「春暁 月光如昼近天明 唯有隣鶏五夜鳴 日出王充将閲市 緑楊堤畔歩新晴」
〈『蒙求』に「王充閲市」あり。古本屋のある柳原土手を王充よろしく散策〉
南畝集20
漢詩番号4642
⑤530文政5年
1822閏01/
おうしょうくん
王昭君 (明妃)
「明妃曲 忽見黄沙遠 偏驚玉筋垂 一従辞漢地 不復画蛾眉」南畝集8
漢詩番号1660
④58寛政2年
1790/06/
おうしょうれい
王昌齢 (唐)
「青楼怨 花満青楼大道傍 笙歌留得好児郎 今宵説尽相思意 別恨還添一段長」
(『三餐余興』⑧12)
南畝集1
漢詩番号0057
③22明和9年
1772/05/
「塞上曲 玉門関外不知春 笛裏梅花一曲新 自見陰山千里雪 城中已作白頭人」
「青楼曲 十二楼中倚靚粧 笙歌留得冶遊郎 擁衾欲尽相思恨 月落鴛鴦瓦上霜」
南畝集4
漢詩番号0587-8
③206安永7年
1778/10/
「長信秋詞。二冬を得たり 金殿邐迤玉樹重 階前奉帚且従容 秋風忽自西頭起 不使君王夢裏逢
 又 秋満瑶階露気濃 旧時団扇尚相従 如何長信宮中月 偏照昭陽殿裏容」
〈漢の成帝の寵愛を昭陽殿の趙飛燕に奪われた長信殿の班捷妤。団扇は秋には不用、班捷妤を擬える〉
南畝集4
漢詩番号0695-6
③240安永8年
1779/08/
おおえのちさと
大江 千里
「大江千里 月みれば千々に芋こそ喰たけれわが身ひとりのすきにはあらねど
 本歌 月見れば千々に物こそかなしけれわが身一つの秋にはあらねど」
狂歌百人一首①329天保14年刊
1843/08/
おおうち よしたか
大内 義隆(周防)
「城山懐古【大内義隆故城址】
 城山石壁鎮周洋 始祖曾称琳聖王 手握朱明勘合印 寧知敵国生蕭墻」
小春紀行附録
南畝集15
漢詩番号2785
⑨88
④416
文化2年
1805/10/19
おおしこうちの
みつね
凡河内躬恒
「凡河内躬恒 こゝろあてに吸ばや吸ん初しもの昆布まどはせる塩だらの汁
 本歌 心あてに折らばや折らむ初霜の置きまどはせる白菊の花」
狂歌百人一首①330天保14年刊
1843/08/
おおとものくろぬし
大伴 黒主
「橘の名を六歌仙によそへてうたよめと人のいひければ
 鳳凰たらゑふ 大伴黒主 鳳凰の尾をたちよりてみてゆかん玉の光もますかがみ」
 (本歌 鏡山いざたちよりて見てゆかむ年へぬる身は老いやしぬると)
放歌集②170文化8年
1811/10/
おおとものやかもち
大伴 家持
「中納言家持 其のまゝにをくしもの句をかり橋の白きをみれば夜ぞ更にける
 本歌 かさゝぎの渡せる橋に置く霜の白きを見れば夜ぞ更けにける」
狂歌百人一首①327天保14年刊
1843/08/
おおなかとみの
よしのぶ
大中臣能宣朝臣
「大中臣能宣朝臣 御かき守衛士のこく屁によし宣が鼻かゝへつゝものをこそ思へ」
 本歌 御垣守衛士のたく火の夜は燃え昼は消えつつものをこそ思へ
狂歌百人一首①333天保14年刊
1843/08/
おの の こまち
小野 小町
「橘の名を六歌仙によそへてうたよめと人のいひければ
 駿河たわゑふ橘 小野小町 もゝいろのうつらぬものかたち花の花にもまさる色にぞありける」
 (本歌 色見えで移ろふものは世の中の人の心の花にぞありける )
放歌集②170文化8年
1811/10/
「雨乞小町 さりとてはまた断も言ひにくし小野の小町の雨の御無心」千紅万紫
巴人集拾遺
①253
②475
文化10年
1813/01/
「小野小町 とめられてつゐ居つゞけもことはりや引け四ツ過の雨乞小町」六々集
万紫千紅
②224
①279
文化12年
1810/02/
「小野小町 衣通の歌の流儀にをのづからうつりにけりな女どしゆへ
 本歌 花の色はうつりにけりないたづらにわが身世にふるながめせし間に」
狂歌百人一首①328天保14年刊
1843/08/
おんていいん
温庭筠 (唐)
「「人跡板橋の霜」を賦し得たり 残月隠枯桑 鳴鶏隔短墻 試尋孤客跡 更踏板橋霜」
〈「商山の早行」〉
南畝集7
漢詩番号1384
③477天明7年
1787/10/
おんなさんのみや
女三宮
「女三の宮 柏木のかし棹でひくすがゞきは女三の糸にから猫の皮」六々集
万紫千紅
②224
①279
文化12年
1810/02/