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   人物編Ⅱ 大田南畝(四方赤良・蜀山人)の詩・狂歌〔人物編Ⅱ〕   大田南畝関係
      (神話・伝説・故事・歴史上の人物)
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人名詞書・詩歌出典巻・頁年月日
ふししば の かが
伏柴加賀
「伏柴加賀 胸先にこるばかりなるなげきしてきぬ引かつぎふし柴の加賀」
〈待賢門院加賀の詠は「かねてより思ひし事ぞ伏柴の懲るばかりなる歎きせむとは」〉
万紫千紅①273文化11年
1814/
ふじわら の あきすけ
藤原 顕輔
「左京大夫顕輔 顕輔がうつゝぬかして雲まよりもれいづる月の影に仰むく」
 本歌 秋風にたなびく雲の絶え間よりもれ出づる月のかげのさやけき
狂歌百人一首①336天保14年刊
1843/08/
ふじわら の あさただ
藤原 朝忠
「中納言朝忠 すく人の絶へてしなくば真桑瓜皮をもみをかぶらざらまし」
 本歌 あふことの絶へてしなくはなかなかに人をも身をも恨みざらまし
狂歌百人一首①332天保14年刊
1843/08/
ふじわら の あつただ
藤原 敦忠
「中納言敦忠 又してもじゞとばゞとのくりことにむかしは物をおもはざりけり」
 本歌 あひ見てののちの心にくらぶれば昔はものを思はざりけり
狂歌百人一首①332天保14年刊
1843/08/
ふじわら の いえたか
藤原 家隆
「壬二塚 夕陽山上一株松 道是当年壬二蹤 独倚粛条籬落望 余霞散綺海煙重」
〈『蘆の若葉』⑧150参照。家隆の号は壬生二位、歌集に『壬二集』あり〉
南畝集12
漢詩番号1988
④169享和1年
1801/03/26
「正三位家隆 風そよぐならの小川のゆふぐれに薄着をしたる家隆くツしやみ」
 本歌 風そよぐならの小川の夕暮れはみそぎぞ夏のしるしなりける
狂歌百人一首①336文化15年刊
1818/01/
ふじわら の おきかぜ
藤原 興風
「いたづらにすぐる月日も面白し花みてばかりくらされぬ世は」
 本歌 いたづらにすぐす月日は思ほえで花見てくらす春ぞ少なき
〈『万載狂歌集』①15『巴人集』②447・459に「述懐」としてあり〉
蜀山百首
清好帖
①313
⑳385
天保14年刊
1843/08/
「藤原興風  誰をかも仲人にして高砂の尉とのなかよかるらん」
 本歌 誰をかも仲人にして高砂に尉と姥とのなかよかるらん
狂歌百人一首①331天保14年刊
1843/08/
ふじわら の かねすけ
藤原 兼輔
「中納言兼輔 泉河いつみきとてがかね輔がとなりの娘恋しかるらん」
 本歌 みかの原わきて流るゝいづみ川いつ見きとてか恋しかるらむ
 本歌 風そよぐならの小川の夕暮れはみそぎぞ夏のしるしなりける
狂歌百人一首①336天保14年刊
1843/08/
ふじわら の きよすけ
藤原 清輔
「藤原清輔  あともどりする世の中もあれかしなうしとみしよぞ今はこひしき」
 本歌 ながらへばまたこのごろやしのばれむ憂しと見し世ぞ今は恋しき
狂歌百人一首①337天保14年刊
1843/08/
ふじわら の さだより
藤原 定頼
「権中納言定頼 朝ぼらけう治の川辺に定よりが目をこすりつゝせゞのあじろ木」
 本歌 朝ぼらけ宇治の川霧たえだえにあらはれわたる瀬々の網代木
狂歌百人一首①335天保14年刊
1843/08/
ふじわら の さねかた
藤原 実方
「藤原実方 かくとだにえやはいぶきのさしも草なくば灸治はほくちなるらん」
 本歌 かくとだにえやはいぶきのさしも草さしも知らじなもゆる思ひを
狂歌百人一首①333天保14年刊
1843/08/
ふじわら の としゆき
藤原 敏行
「藤原敏行朝臣 とし行といふはもつとも住の江の岸による波顔による波
 本歌 住の江に岸に寄る波よるさへや夢の通ひ路人目よくらん」
狂歌百人一首①329天保14年刊
1843/08/
ふじわら の みちのぶ
藤原 道信
「藤原道信  明ぬればくるゝ物とは御存の道信どのも朝ね四ツ時」
 本歌 明ぬれば暮るるものとは知りながらなほうらめしき朝ほらけかな
狂歌百人一首①333天保14年刊
1843/08/
ふじわら の もととし
藤原基俊
「藤原基経 ふるがけをとりしばかりをいのちにてあはれことしのあきなひもなし
 本歌 契りおきしさせもが露を命にてあはれ今年の秋もいぬめり
狂歌百人一首①336天保14年刊
1843/08/
ふじわら の よしたか
藤原 義孝
「藤原義孝 めいていにすゝるこのわた味よくてながくもがなとおもひけるかな」
 本歌 君がため惜しからざりし命さへ長くもがなと思ひけるかな
狂歌百人一首①333天保14年刊
1843/08/
ふんや の あさやす
文屋 朝康
「文屋朝康 かぜのふく秋のゝのみか滝つぼもつらぬきとめぬ玉ぞちりぬる」
 本歌 白露に風の吹きしく秋の野は貫きとめぬ玉ぞ散りける
狂歌百人一首①331天保14年刊
1843/08/
ふんや の やすひで
文屋 康秀
「橘の名を六歌仙によそへてうたよめと人のいひければ
 萌黄たら葉 文屋康秀 吹からに秋の草木をいつまでも萌黄の色は外にあらじな」
 (吹くからに秋の草木のしをるればむべ山風をあらしといふらむ)
放歌集②170文化8年
1811/10/
「文屋康秀 喰からにあせのお袖のしほるればむべ豆粥をあつしといふらん
 本歌 吹くからに秋の草木のしおるればむべ山風をあらしといふらむ」
狂歌百人一首①329天保14年刊
1843/08/