Top           浮世絵文献資料館   浮世絵師総覧
 
   人物編Ⅰ  大田南畝(四方赤良・蜀山人)の詩・狂歌〔人物編Ⅰ〕   大田南畝関係
  (浮世絵師・狂歌師・役者・遊女・芸者等、当世の人物)
  【む】※浮世絵師は名前別。◯は欠字、◎は表示不能文字
人名詞書・詩歌出典巻・頁年月日
むねあげ の たかみ
棟上 高見 (吉原)
「五明楼のあるじたはれうたの名をこひ侍りしかば、棟上高見と名づくるとて
 家の風もとより夏をむね上のたかみに見せやはるのひ扇
 おなじく家童子【棟上高見が妻】を、赤じみの衣紋とよび侍りければ
 たはれ歌よめどもよめどもあかじみの衣紋をけふのきそはじめ哉」
巴人集②390天明3年
1783/01/07・08
「はるのよ五明楼棟上高見がもとにて、あげ屋のくらちか、蔦のから丸など物語し侍りしに、そばいでゝのち、おぼろ豆腐をすゝめければ
 御馳走の御そばにはらもはるの夜は朧豆腐にしくものぞなき」
巴人集②392天明3年
1783/02/
むらく
夢楽
「夢楽久がもとにて歯を落けるに
 おしむらくむらくがやどで落るははおとしばなしといふべかりける」
放歌集②189文化9年
1812/04/
「両国橋のほとり大のし屋にて夢らくのはなしの会ありときゝて
 大鵬のはなしの会の大のしのつばさを空にたるゝむら雲
 両国のはしのたもとの唐錦たゝまくをしき咄をぞきく」
紅梅集②379文政2年
1819/11/
むらさき しきし
紫 色紙
「紫色紙と名づけし人のもとへ
 たはれ歌五十帖ほどかき給へむらさき色紙のひかる短冊
 返し むらさきしきし むらさきは江戸とよばれしうれしさもしきしと名のる事のはづかし」
巴人集②398天明3年
1783/03/
むらさき の ゆかり
紫 ゆかり
「萩原何がしをむらさきのゆかりをいへる
 むらさきのひともとならぬゆかりあり氏は萩原お名は藤十」
〈『判取帖』「萩原藤十郎、仕曽禰源八家、住小川町」〉
巴人集②399天明3年
1783/04/
「長櫃序
 萩を姓とし藤を名とし給へる人、たはれたる名を紫由加里とよぶ。年ごろ赤良の筆の跡をもとめて一巻となし給ひぬれば、やがで長櫃とは名つけはべりぬ」
四方の留粕①218未詳
「長櫃序
 萩を姓とし藤を名とし給へる人、たはれたる名を紫由加里とよぶ。年ごろ赤良の筆の跡をもとめて一巻となし給ふれば、やがて長櫃とは名づけ侍りぬ。ゆめ/\人にみやぎのゝ露ばかりももらし給ひそといふ  四方赤良」
〈『大田南畝全集』二巻の解説に、天明の作らしくみせるが文化六年かとあり〉
をみなへし②45未詳