Top      浮世絵文献資料館 人物編Ⅰ
 
   人物編Ⅰ 【や】大田南畝(四方赤良・蜀山人)の詩・狂歌 〔人物編Ⅰ〕大田南畝関係
  【山手 白人】(やまて の しろひと)(布施胤致・弥二郎)◯は欠字、◎は表示不能文字
詞書・漢詩・狂歌出典巻・頁年月日
「人日、布施氏に過りて碁を看る 礫川風色入新年 人日辛盤酔綺筵 碁局相携何処客 坐中疑接橘中仙」
〈「橘中之楽」は囲碁を楽しむ事〉
南畝集5
漢詩番号0758
③265安永9年
1779/01/07
「冬日、万年君・文竿子・祝阿弥と同く三百坂に宴す。河東を聞く
 河東の一曲弦歌に合す 文句文竿祝阿を感ぜしむ 賓主の礼儀三百坂 万年の歓楽此中多」
〈『蜀山人判取帖』に「山手白人。住三百坂」とあり。通称布施弥二郎、幕府勘定留役。
 万年は「留役方」万年市十郎か(『よしの冊子』天明九年一月記事参照)文竿は地口有武、『蜀山人判取帖』に「星野瀬兵衛号文竿駿河台ぬひ女同人妻」とあり。祝阿弥は洲崎料亭望汰蘭の主人升屋惣助)この日のことは『俗耳鼓吹』⑩52に見える〉
壇那山人
藝舎集
①472天明1年
1781/10/17
「初午のまへの日、山手白人のもとに酒とうべて
 あすよりもけふきさらぎの御馳走ははつうまい物宵にくへやと
 白人の返し 初午のはねぬ趣向にお客より亭主がさきへ酔まつり哉」
巴人集②392天明3年
1783/02/08
「山手白人・あけらかん江・地口有武などゝ同じくすみ田川に舟逍遙し侍りし時、おちよ・おとせといへる二人のしら拍子の今様うたふをきくに、 野辺の若草むすぼんことを、いなか風とて花染ちらし、梅のかほりのつんとして、姫御前の身のつまからげ、ほんに気まゝなうき世わたりは、うれしからふじやないかいな、といふをきゝてよめる
 此比のいなか風とてもはやす狂歌に心のべの若草
 けふの舟うれしからふじやないかいな隅田川原のうき世わたりは」

〈『蜀山人判取帖 補正』に「卯月廿二日山手白人のあそのすみだ川へ舟逍遥し給日とあり」〉
巴人集②402天明3年
1783/04/