Top          浮世絵文献資料館   浮世絵師総覧
 
   画賛編 大田南畝(四方赤良・蜀山人)の詩・狂歌 〔画賛編〕   大田南畝関係
  【あ】※実際に揮毫したかは問わない。◯は欠字、◎は表示不能文字
画題画賛出典巻・頁年月日
あいがめ
藍瓶
「藍瓶役土屋氏の求によりて藍瓶の画に
 藍瓶の藍より出てあをあをと春のこがねの山やみるらん」
六々集②223文化12年
1815/01/
あきのななくさ
秋の七草
「嘯月園のふすまの秋の七草をゑがけるを春の夕ぐれにみて
 風をむかへ月に嘯く山里や春百花秋の七くさ」
をみなへし②23文化
あこや
阿古屋
「あこや琴ぜめの絵 景清き月やいづこにやどるらむ雲ふくはらへ峯の松かぜ」あやめ草②88文政4年
1821/07/
「あこや三曲の画に 世の中は皆つるのあし鳬の脛重忠もあり岩永もあり」あやめ草②97文政5年
1822/閏01/
あさがお
牽牛花
「芳中、牽牛花を画く 朝々何所見 黒丑著花新 満籬延翠蔓 抽走入比隣」南畝集13④216享和2年
1802/06/
あさくさいち
浅草市
「十二月の景物に女の風俗をゑがけるに 十二月 市帰り女房
 浅草の市に女のたつ事は三十年も前方はなし」
七々集②286文化12年
1815/12/
あさづまぶね
朝妻舟
「朝妻船のかたを柳橋の藝者のかたちにゑがきたれば
 柳橋両国橋のたもとよりよせてはかへすあだしあだ波」
放歌集②188文化9年
1812/04/
「朝妻船【以遊女三蒲団 為船形瓶 有柳座無鼓】
 またの日はたれと臥猪の牙の舟よせてはかへるあだしあだ波
 英飛蝶駭暫時間 仇矣仇波寄又還 手枕更無一挺鼓 床山唯遊三蒲団」
紅梅集
巴人集拾遺
②310
②494
文化14年
1817/09/
あしをばんりに~
濯足万里図(諺)
「足を万里に濯ぐの図に題す 満面塵埃撲百憂 終将汶々附悠々 世情厲掲謀深浅 未濯長江万里流」南畝集16
漢詩番号3044
⑤64文化4年
1807/03/
あすかやま
飛鳥山(題)
「飛鳥山花見のゑに
 花ぞめの袖をつらねて飛鳥のあすかの山のさくらかざしつ
 山随飛鳥入 心逐落花狂 不覚青春暮 何知白日長」
放歌集②175文化8年
1811/12/
あまがえる
雨蛙
「月の前に雨蛙の画に 雨がいるなどさはなくぞ月の中のひきも雲井にはれわたる比」紅梅集②375文政2年
1819/08/
あまごいこまち
雨乞小町
「雨乞小町のゑ さりとては又ことはりもいひにくし小野小町のあめの御無心」千紅万紫
巴人集拾遺
①253
②475
文化10年
1813/01/
あべの なかまろ
阿倍 仲麻呂
「秘書監晁の月を望むの図に題す
 謫仙包佶与大維 日本晁卿共賦詩 三蓋山頭千古月 何如一唱国風辞」
南畝集18
漢詩番号3618
⑤237文化9年
1812/03/
あまのがわ
天の川
「十二月の画賛 七月 二星に月 天河ふたつほしの仲人はよひのものとや月のいるらん」七々集②164文化12年
1815/05/
「苗代に虹の画 天のがは苗代水にくださんとあしたにのぼる虹のかけ橋」紅梅集②356文政1年
1818/11/
あみひき
網引き
「もくあみ初会の日、算木有政が扇にあみひく所のかたかきたるの狂歌せよといへば
 これやこのあこぎがうらでは網をひくすきやがしでは木あみをひく」
巴人集②429天明4年
1784閏01/03
あめのうづめ
天鈿女命
「天の鈿女の命、胸乳をあらはしてたてる画に
 玉鉾の大道なかにつき出す杵とうずめのみこの胸ちゝ」
六々集②214文化11年
1814/10/
ありどおし
蟻通
「蟻通の画に みあかしのありどおしとは思ひきや闇路をたどる馬のつらゆき」巴人集②404天明3年
1783/05/
「紀貫之の馬に騎りて蛾通神嗣を過ぐるの図に題す
 風雨馬難前 叢祠深自鎖 蟻通九曲珠 人点一燈火」
南畝集7
漢詩番号1460
③503天明8年
1788/05/
ありわらのなりひら
在原 業平
「小倉駅の主人、余に在中将東遊の図に題せんことを請ふ。卒かに賦す
 武陵仙客宿豊城 偶見此図生旅情 墨水東遊在中将 千秋誰不憶帰程」
小春紀行附録
南畝集15
漢詩番号2775
⑨85
④413
文化2年
1805/10/15
ありわらのゆきひら
在原 行平
「二幅対の絵、左は塩釜の桜の花さけり すまの浦若木の桜二本よりつひに行平中納言殿
 右は苫屋に紅葉あり なかりけるとはいふものゝあるもよし浦の苫屋の紅葉四五本」
放歌集②189文化9年
1812/04/