佳境、辛酸に入る-第9章-

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その日の国際会議は午前中が彼に関係するもので午後からは殆んど出なくてもよいものであった。
そこで午后は同行の仲間二人とペリグーまでフォアグラとトリュフを食べに出掛けようということになった。しかし、彼らはよく知らない外国の古い町である。
適当なガイドを頼むことがよいと考えたが、なかなか見付からない。そこで、何んとか自分たちで行って見ることにした。

ボルドーの駅で切符を買うべく、並んでいると、二十代の後半の女性が彼らのところにやって来て、ガイドをさせて呉れないかという。一度は諦めたガイドであったが向うから、やって来たのである。
彼女の話によると、このボルドーには歯医者の良いのがいるそうで歯茎の治療に来たのだそうだ。それで暇ができたので、ガイドして自分も一緒に観光旅行して歩こうというのである。
口の中の歯茎に手術したところがあるだろうと、見せてくれたが彼には見当らなかったが治療をしていることを認めてやった。

彼はその女性に「我々の行きたいのは、ペリグーだが、そこへ案内して呉れるか」と聞いた。行くという。
ガイド料は幾らかと尋ねると、三百フランだというので、彼らは三人で、一人百フランになるので、安くはないが頼むことにした。電車の切符を買って呉れるというので、このガイドに金を渡した。早速、このガイド、急行券と乗車券を買ってきた。
買って来るなり、このガイド、急げという、電車の出発時刻が迫っているのだという。彼らは急いで、教えられた電車に飛び乗った。すぐに発車した。ガイドの話は確かであった。

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