若い女性と話しするのは、しかも、外国の女性と話しするのは更に楽しいものであると彼は感じていた。 うしろめたい気持になったが、この第一回目の成功に味をしめた彼は、もう一度、質問をして見ることにした。今度は飛切り美しくチャアミングな女性にアタックして見ることにした。 「マンズルーム(男子トイレ)はどこにあるのですか?」 彼の眞の魂胆を知ったのか、多分、女性に失礼な云い方をしたのであろうと彼は思った。答は彼の意に反して 「私は男でないから、男の部屋(ルーム)など知りません。」 と返って来てしまった。
彼は先程から、トイレに行きたかったので、困ってしまった。そんなに甘いものではなかったのである。 彼はトイレのありそうな場所を捜してみた。しかし、日本とは異っていて、最近は日本も同じようになっている所もあるか、隠れた、人目に付かない所にあり、捜すのに困るのである。 二、三〇分捜してみたが中々見付からない。遂に困り果てた後、もう一度、在り処を尋ねてみようと彼は思った。
キャンパス内であるから、若い男女がいるのが、当り前であるが、周囲を見渡したが、女性しかおらず、今度も女性に聞く破目になってしまった。 人を選んで聞いている訳では彼はなかったが、人の良さそうな美人ではないが健康そのものという感じのするタイプである。 今度は彼は、「レストハウスは何処ですか?」とやって見た。 すると、何んの躊躇もなく 「ここを曲った奥ですけど、しかし、それは女性用ですので、多分、これとは対称的な位置にあるのではないかと思います。」 と教えてくれた。
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