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※バインダーにはさんでおいた介護のメモ書きや、新聞記事で見つけた介護記事、また、ただ今介護に奔走してらっしゃる鬼さんなどのメールなどを紹介しています。介護するほうも、介護されるほうも笑顔で向き合えるとよいですよね(渡辺京子)。
2008.9.19 病気になっても、人間らしく生きるための緩和ケア
9/18の日経に、これからの理想の医療としての「緩和ケア」が掲載されていました。

インタビューされた方は、「山崎 章郎(ふみお)氏」。
3年前まで、小金井の聖ヨハネ会桜町病院でホスピス科の部長をされていた方で、2005年より、小平市で、賃貸住宅に医療とケアを組み込んだケアタウン小平を開設し、在宅医として、患者さんの家を精力的に回ってらっしゃいます。

山崎氏は緩和ケアについて、このようにおっしゃってます。
「医療だけで緩和ケアができるというのは間違い。
世界保健機構(WHO)の定義でも、緩和ケアは身体的問題だけでは決してないとしています。
心理的な問題や社会的な人間関係などさまざまな面からのケアが必要。緩和ケアとは、医療でもあり、看護でもあり、介護でもあり、福祉でもあり、人生全体を支援することです」

その実践として建てたケアタウン小平の3階建ての施設の中庭では、20人近くの小学生たちがサッカーボールなどを追いながら、元気に走り回っていたそうです。
このようにケアタウン小平では、患者さんたちが自宅で家族と共に普通の生活を送ることができるように支援されています。

ホスピス医として、14年間、1500人以上の患者さんたちを看取ってきたからこそ、このような理想の環境を作り出すことができたのでしょう。

「ケアタウン小平」には、食堂付きの21室の賃貸住宅をはじめ、ヘルパー事業所、デイサービスなど、介護保険サービスが併設され、医療とケアが組み込まれた建物になっています。

「患者さんから呼ばれたら24時間いつでも必ず出向くけれど、その回数は意外に少ない。いつでも来てくれるという安心感からなのでしょう。在宅医療にスタンスを変えて、介護抜きでは緩和ケアが成り立たないことを確信した」ともおっしゃっています。

「医療と介護を結びつけ、人間らしい生活ができるホスピスを目ざした」ケアタウン小平。
少しずつ、患者さんを主体とした施設が草の根のようにできつつあると知り、嬉しくて「介護日記」に掲載しました。

ガンなど、不治の病で苦しむ家族や友人が心から望むことは家族と一日でも長く送ることができる日常生活以外に何もありません。
少しでも長く家族と共に生活できるよう、地域の中で暮らしながら医療や介護サービスを受けられることができるこのような施設がもっともっと増えていくとよいですね。

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