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※バインダーにはさんでおいた介護のメモ書きや、新聞記事で見つけた介護記事、また、ただ今介護に奔走してらっしゃる鬼さんなどのメールなどを紹介しています。介護するほうも、介護されるほうも笑顔で向き合えるとよいですよね(渡辺京子)。
2007.7.11 若年性認知症の方たちの個性を引き出し、社会参加を応援する施設(^^)
7/5の日経新聞でこの記事を見つけた時は、思わず嬉しくなってしまいました。

認知症というと、それも若年性認知症の場合は特に、認知症となった当人も、またその御家族の方も、共に不幸な、やりきれない内容が多いですよね。

「寄りそうケア」に紹介されていた記事は「若年性認知症 個性引き出し、社会参加」という元気なタイトルがつけられていました。

「若年とは65歳未満」ということだと知ってました?>all

55歳のAさんが若年性認知症と診断され、週二日通う「モア・サロン福寿」は、全国でも数少ない若年者主体の施設だそうです。

Aさんご夫妻がサロンに到着すると、Aさんの奥様は、隣接するグループホーム「福寿荘V」へ行き、そのキッチンへ入ります。

そこで、Aさんの奥様は、Bさんの奥様とご一緒に、お昼ご飯作りをするんだそうです。
つまり、AさんやBさんの奥様は、この日は施設の職員に早変わりしてしまうのです(^^)。

奥様たちは「こんないいデイサービスがあるかしら」、と驚いたそうで、「夫婦で通いながら、ほかの事に熱中でき、また、皆さんのお役にたてる」ということで、やりがいを見つけ、日々、頑張ってらっしゃいます。

自宅ではどうしても旦那さんと向き合うだけ。でも、この施設にいる間は、一定の距離を置いて、過ごせるので、「その距離感が双方にいいんです」と、その施設の責任者Tさんはおっしゃいます。

また、Tさんがサロンを経営する間にたぐり寄せた、ケアの成果が発揮される場が、もうひとつ、あります。

それは若年性認知症の患者さん自らが演奏する「演奏会」なんです。
若年性認知症のCさんは、昔クラリネットを吹いて、「東京の銀座通りを通行止めにして演奏した」ほどの力量の持ち主。

そこで、デイサービスの時にクラリネットを持参してもらって、他の仲間も加わって、「にわか楽団を結成。演奏をして、皆さんに喜んでもらっているんだそうです。

目を輝かしてクラリネットを演奏するCさん。
6月始めに開催されたグループホーム事業者の全国大会では、Cさん御夫婦が演奏し、たくさんの拍手を受けたそうです。

Cさんの奥様は「夫婦で楽器が吹けるとは」と声をつまらせ、「どちらかが間違えて抜けた音は、どちらかが補い、のんびり楽しく過ごせる時間がいつまでも続くようにと思っています」と、新聞の記事は締めくくられていました。

ね、素敵なお話でしょ?(^^)

最後に施設の責任者Tさんの言葉を紹介しておきます。
「ゆったりと寄りそうケアが第一の高齢者と違い、若年の人は体力があり、社会人としての個性が強いので、それに合わせたケアが必要です」

そのTさんの考えに基づいて昨年の春、開設された、若年者主体の施設「モア・サロン福寿」、このような素敵な施設が少しずつ増えていくとよいですよね?

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