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◆ただいま企画中(第二回)2003-9-12(金)19:20

<企画スタートまでのあらすじ>
9月5日の雑記により、「黒人モデル」の検索一位という謎の栄誉を獲得してしまったayaは、そのイメージの払拭と
絵描きのプライドをかけて闘うことを決意した・・・

絵を描いてれば三十路突入も怖くない!
「 誕生日までの一週間、絵画制作実況更新」

17日の誕生日での完成を目指し、絵の制作具合を毎日更新していきます。今回描く本画モチーフはコチラ
以前ここで載せた、カキトメの#18を描きます。それでは第二回の模様をどうぞ。

※BBSでちょっと話題にのぼったので、日本画の絵の具の説明を一番下に載せておきます。興味のある方はどうぞ。

1:スケッチと写真を参考に、構図を決めていく為大きな流れを作っていきます。まず一色めは「新岩(以下:新)裏葉緑青8」でチャチャッと。
2:「新)茶白10」で同じように大きな流れを作ります。このあたりの作業は全体のバランスを意識して行います。
3:三色目の「新)古代錦9」を塗り終わった段階でこんな感じ。淡い色ばかりだったのでちょっと見づらいかな・・
4:次の色をちょっと迷う。「新)青磁色9」か「新)利休鼠12」にしようか・・・むぅ・・・
5:結局「新)利休鼠12」でいくことにしました。これで全体に色が入った感じ。大体の構図が見えてきましたかね。
6:色鉛筆で構図の基礎となる場所の細かい位置決めをしていきます。わたしはあんまり下書きはきっちりしません。このへんは個人差がありますね。
7:濃いめの色で色鉛筆で描いた所をもとにおおまかに下書き。絵の具は「新)皮鉄(白)※1:下の【岩絵の具の粒子】の所で詳細あり」
8:画面奥のほうに「新)青口緑青10」をおいたところ。
9:ここで全体に一色かける作業をしてみる。色は「天然(以下:天)岩黄土12」。
10:ここまでの作業でこんな感じになっております。描き方は毎回同じという訳でもないので、その時々で画面を見ながら決めていきます。日本画の絵の具は粒子状なので、実物を見るとかなり質感が感じられるのが特徴的です。下に画面の拡大写真を載せてみました。多少は伝わるでしょうか・・・


作品上部四分の一、中央から左あたりなんですが・・・

★トリビアかもしれない日本画画材のコーナー

BBSで本当の石を使っているんでしょうか?という質問が出ていたので、こちらで絵の具について説明してみようと思います。

<日本画の絵の具「岩絵の具」について>
わたしが使用しているのは「岩絵の具」と言って、普通の水彩絵の具とは少々違います。使い方は前回の更新で紹介しているので興味のある方はそちらをご覧下さい。

【岩絵の具の種類】

・「天然」
天然に産出される鉱物(普通の石や宝石のようなもの)を砕いて作ったもの。代表的なものに群青(藍銅鉱、ラピスラズリ)・緑青(孔雀石、マラカイト)・辰砂(硫化水銀)・水晶・金茶(虎石)・黒曜石などがあります。美大では、マラカイトを砕いて乳鉢ですり粒子分けをするという絵の具を作る実習もありました。

・「新岩」
ガラス質のものに金属酸化物を加えて800度から1300度位に熱して溶かし、冷却して作られた人工の石で出来ているもの。酸化コバルト・クローム・ニッケル・二酸化マンガンなどの色素の配合によって、いろんな色があります。天然は色数が限られているので、こちらを使うことが多いです。陶器の上絵の具の製法を応用したものです。

主にこの二つがメインですが、他にも準天然合成などの種類もあります。

【岩絵の具の粒子】

砕いた石は粒子の荒さによって分類され、荒くなるに従い色が濃くなり、細かくなるに従い淡くなっていきます。
※1(白 びゃく)と呼ばれるものが一番細かく淡いものです。
わたしが使うのは6番から白までがメインで、9〜12あたりを多く使うように思います。勿論これも個人の好みなので、制作者によって様々ですが、初心者は11番より細かいのがオススメという話もあります。
画材についてのご質問や制作での疑問点などありましたら、BBSにでもお気軽にどうぞ。企画と共にそれらにもお答えしていこうと思います。更新にビックリするほど手間取っている為、はやくも挫けそうになっているわたしへの応援メッセージもお待ちしています。ではまた明日。(更新は13日の夕方頃の予定・・・がんばりまーす)

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