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トラブル:ルーフチルターユニット動作不良 対策:グリスアップ [1998/02/01] |
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トランストップ用のルーフを持った事はありますか? けっこう重いんですね(^_^: |
| はじめに |
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正直なところ、ここ数ヶ月、オープンにしていませんでした。 面倒とか飽きたからではなく、恐くて出来なかったんです(T_T) 原因はルーフチルターの動作不良、、、デルソルの持病ですね。 元々、かなりうるさく「ぐごごぐおんぐおん、、、」と大きな音がしていたんですが、 最近、作動中に停止してしまう事が多くなり、しまいにはルーフが上がりきるまでに 10回以上もスイッチを押し直すほどになってしまいました(--: 「これはヤバい、、、修理しないとダメかも(T-T)うーむ、、、。」 以前、ディーラーの人にも聞きましたが、基本的にメンテナンスフリーで、 グリスアップの必要はない、との事でしたが、その人個人の考えでは、 機械部分なのだからメンテナンスはした方がいいだろう、とも言っていました。 私も同感でした。 が、しかし「現代車」の取り扱いに「グリスアップ」が必要だとしたら、 そっぽを向く人も少なくないでしょうね、、、。 失敗した時の事も考えましたが、 ディーラーに持ち込む前に出来る事をやってみよう! と、分解を始めたのでした。 ※ この症例では、ボディからチルターユニット本体を外さずに グリスアップを行っていますが、きちんとやる場合は外して作業する事をおすすめしますm(__)m |
| 前座(ぉぃぉぃ |
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「いかん!このままではトランストップがダメになってしまうぞ!」 「やむをえん、、、グリスアップする。」 「なんだと!? それはまだ構想段階で説明書もないし、 失敗したら2度と変形できないかもしれないんだぞ!」 「しかし! このままではトランストップが壊れるのを待つだけだ!!!(爆)」 「、、、本気なのか?」 「、、、うむ(T-T)」 「、、、わかった。 成功率なんて単なる目安だ! あとは勇気で補えばいい! 信じよう! デルソルの力を。」 デルソル君の半径 3m 以内に退去命令! 総員第一種戦闘配置〜!(^_^: |
| 用意するもの |
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まず始めに、分解するにあたって用意するものは、 1.グリース あまり量は使わないので、DIY店よりも模型店でラジコン用を用意したほうがいいかもしれません。 私は KURE:CRCグリースメイト(長期潤滑用グリース)を使いました。 CRC-556などの浸透系潤滑剤は、長期間の潤滑には向かないでしょう。 ものによっては樹脂を侵す場合があるので注意が必要です。(樹脂製ギアでした。) 2.プラスドライバー 3.マイナスドライバー 4.ティッシュペーパー 5.新聞紙 6.ネジロック剤(必要に応じて) あと、あった方が良いものとして【根性】【思い切り】があります(爆) |
| 1.では、手術(オペ)を始めましょう、、、ふふ |
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1.トランストップを作動させてオープンにし、リアウィンドウを開けておきます。 ※ 以後、全ての作業は、両シートを最前までスライドし、シート後方に立ち、 自分の体を車体後方に向けて行うものとします。 |
| 2.ルームランプを外します。 |
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1.半透明のカバーの横にスリットがあるので、マイナスドライバーを差し込んで少しコジって外します。 2.ネジが1本あるので、プラスドライバーで外すと、ルームランプの本体が外れます。 電源用コネクタが2本繋がっているので、そっと外します。 それぞれのコネクタはサイズが違うので、目印はいらないでしょう。 |
| 3.ルーフチルターユニット全体を覆っている内張りを外します。 |
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クルマの内張りは「はめ込み式」の部分が多く、
あまり頻繁に脱着をしているとガタが多くなり、使えなくなる場合もあります。 1.ルーフチルターユニット前方に直径8mm程のプラスチックキャップが2ヶあります。 これは、内張りを止めておくためのもので、内張りの隙間にマイナスドライバーを 入れて手前にコジると簡単に抜け落ちます。内張りに隙間が開いたと思います。 内張り分解用(?)に切り欠きがあるので、やはりコジって隙間を作ります。 2.その隙間に更にマイナスドライバを差し込み、下にコジると、 「バツンッ!」と大きな音が数回して、全体的に手前側の隙間が大きくなると思います。 内張り全体、横方向に同じように隙間を作ります。 3.内張りを両手で持ち、手前下方に引くようにして力を入れます。 これは内張りの留め具が後部上方に向かって固定されているためです。 やはり「バツンッ!」という音が数回して、内張りが外れると思います。 4.黒いケースに覆われたルーフチルターユニットと、 Bピラーを通るフレキシブルチューブ(動力パイプ)、配線類が丸見えになりました。 ルーフチルター用モーターは、運転席後部パーソナルボックスの横にあるので見えません。 |
| 4.ルーフチルターユニットの下部カバーを外します。 |
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1.ルーフチルターユニットを下から見ると、黒い金属製のカバーが4本のネジで固定されているので、
プラスドライバーで外していきます。 このネジは、ネジロック剤で処理されているので、緩めるには少し力がいります。 2.ネジが外れたら、カバーをそっと取り外します。 この時、ネジがあった裏側(カバー内部)は、シーリング(密閉)するためのOリング(オーリング:丸いゴムの輪)があるので、 無くさないようにします。 ※ 後期型のチルターユニットには Oリングがありません。 3.カバーを外すと、5枚ほどのギアと、フレキシブルチューブから来ているウォームギアが見えます。 黄色いグリスが付着しています。 |
| 5.グリスアップします。 |
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1.ギアを分解することも考えましたが、元に戻らない可能性があるので、
今回は見送りました(^^:
ほとんどの部分は見えているので、グリスアップに支障はないと思います。 2.トランクや内装の上に新聞紙を敷いて、スプレーが飛び散っても大丈夫なようにしておきます。 3.グリススプレーの場合は、延長ノズルに付け替えておきましょう。 ティッシュペーパーを片手で持ち、スプレーする部分の近くに添えて、 グリスの飛び散りを最小限に抑えつつスプレーしていきます。 4.特に重要なポイントは、 フレキシブルチューブの軸受け部分(ウォームギアの奥)で 私の場合は、この部分が異音、轟音の原因と思われるので、重点的にスプレーしました。 もちろん、他のギアもスプレーしました。 5.以上でグリスアップ完了です。 |
| 6.元通りに組み立てます。 |
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基本的に逆の順序で組み立てていけばいいですが、念のために注意点を少し。 1.ルーフチルターユニット下部カバーの取り付け時は、 Oリングを忘れないように、 また、緩みが心配ならネジロック剤を塗っておきます。 2.内張りの取り付けは、はめ込み部を合わせたら、あとは後部上方に向けて 「叩き込み」ます。 注意点としては、リアウィンドウをぐるりと囲むゴムシールが内張りの内側に入ってしまっていると思うので、 Bピラーの端の方からマイナスドライバーを少し差して、 ゴムシールを表に出すようにドライバーをスライドさせてやると楽に元に戻ります。 3.ルームランプを取り付けます。 外したコネクタを元に戻します。 ルームランプ本体手前側にツメがあるので、それを内張りに引っかけてから、 ネジで固定し、半透明カバーをパチンと押し込みます。 4.後片付けをして、リアウィンドウを閉めておしまいです。 ふぅ、やっと終わった、、、あ、写真撮るの忘れた(T-T)シマッタ |
| 7.作動試験(成功率50%:半信半疑) |
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一応、これで少しは異音がおさまっているハズなんですが、、、。 以降、BGMは【サンダーバードのテーマ】または【ファイナルフュージョンのテーマ】で(ぉい! 冗談はさておき? 動作試験です! 「トランストップ発動承認っ!!」 エンジンON! 「トランストップセーフティデバイス、リリーブッ!」 スイッチぽん☆(爆) せり上がるトランクリッド! スライドアウトしてくるルーフ! そして、そしてっ! グリスアップしたルーフチルターが作動っ!! ウィーン、カチャ、ピーピーピー、、、 やったぁぁぁ!\(TーT)/奇跡じゃ〜! 今まで唸るような轟音を上げていたルーフチルターがこんなにスムーズにっ!(号泣) まだ完全というわけではないですが、異音もかなりおさまって、途中で止まったりもしません!! 嬉しくて嬉しくて嬉しくて、、、10数回繰り返してしまいました(^-^: まだ数日しか経っていませんが、一度も止まることなく快調に動いています。 |
| 終わってみて |
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さて、このトランストップですが、もしかして、
ヒューズ以外の過負荷保護機能を持っているのではないでしょうか? 今まで見てきた症例では、ルーフチルター本体、及びコントロールするCPUの異常が大半でした。 今回のように、ルーフチルターのグリスアップで症状が改善された場合、 CPUの故障や異常、バグは考えにくいでしょうし、 ルーフチルター自体の構造もそれほど複雑ではないようなので簡単に壊れるとは思えないんですが、、、。 さて、真相やいかに!?(^^: まぁ、素人にありがちな「いじり壊し」にならずに済んでホッっとしています(^_^: |
| 費用 : グリススプレー代 = \780(税抜) |
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※上記全ての作業は、私の独断で行っており、もし、これを読んでいる人が グリスアップを実行する場合は、各人の責任において行って下さい、ね。 |