欧州議会 2012年3月12日
多種化学物質過敏症及び電磁波過敏症の
国際疾病分類(ICD)での認知を求める宣言


情報源:European Parliament, March 12, 2012
Written declaration on the recognition of multiple chemical sensitivity and
electrohypersensitivity in the International Statistical Classification of
Diseases and Related Health Problems (ICD)
http://www.europarl.europa.eu/sides/getDoc.do?pubRef=-//EP//
NONSGML%2bWDECL%2bP7-DCL-2012-0014%2b0%2bDOC%2bPDF%2bV0//EN


訳:安間 武 (化学物質問題市民研究会)
Translated by Takeshi Yasuma
Citizens Against Chemicals Pollution (CACP)
http://www.ne.jp/asahi/kagaku/pico/
掲載日:2012年3月18日
更新日:2012年3月19日
更新日:2012年7月27日(実現せず
このページへのリンク:
http://www.ne.jp/asahi/kagaku/pico/sick_school/cs_kaigai/EU/EP_Declaration_MCS_EHS_jp.html

■欧州議会での宣言採択は実現せず(2012年7月27日)
 MCS Society of Australiaからの連絡によれば、この宣言は欧州議会において採否のための3か月手続きにかけられていましたが、必要賛成署名数 378 のところ、得られた賛成署名は188 であり、残念ながら採択は実現しませんでした。しかし、ヨーロッパのMCS団体が欧州議会の188議員とMCSの問題について共有できたことは大きな成果であったとしています。

欧州議会 2012年3月12日
多種化学物質過敏症及び電磁波過敏症の国際疾病分類(ICD)での認知を求める宣言

欧州議会は、

−欧州環境健康行動計画 2004-2010 の中間レビューに関する 2008年9月4日の決議、特にリサイタル J (recital J) (訳注)を考慮しつつ、

−健康分野における共同体行動の第二次計画(2008-2013)を確立する決議 1350/2007/EC、及び”健康のために協力して”白書(COM(2007)0630)を考慮しつつ、

−電磁界に関連する健康懸念に関する 2009年4月2日の決議を考慮しつつ、

−手続き規則123(訳注:欧州議会における宣言書に関する規則)を考慮しつつ、

A. 欧州の異なる国の間の健康に関する不公平を根絶するために、

B. 多種化学物質過敏症(MCS)患者は環境汚染に、そして電磁波過敏症(EHS)患者は電磁放射に過敏であり、様々な場所で彼等自身は何も影響を及ぼしていないのに、そこで吸い込む空気や曝露する電磁放射などににより、深刻なリスクに曝されるので、

1. MCS と EHS を自国の ICD 及び ILO 準拠の職業病リストに含めていない加盟国はそれらに含めるよう勧告し、WHO 会合は次の ICD-11 に MCS と EHS を含めるよう提案し、

2. 加盟国政府は、その数がうなぎ上りに増大している影響を受ける人々を直ちに保護するために、健康及び環境に関する効果的な措置をもって、電磁放射と有害物質への曝露に関する既存の規則を適用し、予防原則を厳格に適用するよう強く促し、

3. 最も厳格な既存の基準に基づき、加盟国において物理的原因と有害物質に関する規則を調和させ、また輸入製品に関する規制を実施するよう提案し、

4. 議長国は、この宣言を署名者リストと共に理事会、欧州委員会及び加盟国議会に送付するよう指示する。
訳注:recital J (12/03/19)
読者の方から下記のような情報をいただきました。情報提供ありがとうございました。

 ”欧州環境衛生行動計画2004-2010の中間報告の項目 J だと思います”。
「環境衛生におけるこれらの問題の多い発達が、多種化学物質過敏症、歯のアマルガム症候群、電磁波への過敏性、シック・ビルディング症候群、子どもの注意欠陥多動性症候群のような、症候群や新しい病気の出現によって、近年、同時に起こってきた」


化学物質問題市民研究会
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