PubMed 2019年6月4日
背景胎児のポリ臭化ジフェニルエーテルへの暴露と尿道下裂のリスク: 関与する同族体(コンジナー)に目を向ける アブストラクト 情報源:PubMed, June 4, 2019 Fetal exposure to polybrominated diphenyl ethers and the risk of hypospadias: focus on the congeners involved. By Koren G1, Carnevale A2, Ling J2, Ozsarfati J3, Kapur B4, Bagli D5. Author information https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/31253486 訳:安間 武 (化学物質問題市民研究会) http://www.ne.jp/asahi/kagaku/pico/ 掲載日:2019年7月3日 このページへのリンク: http://www.ne.jp/asahi/kagaku/pico/research/flame_retardants/190604_PubMed_ Fetal_exposure_to_polybrominated_diphenyl_ethers_and_the_risk_of_hypospadias.html アブストラクト ポリ臭化ジフェニルエーテル類(PBDEs)は広く使用されている難燃剤であり、それらの内分泌かく乱特性は、その催奇形性に関してますます注目されるようになってきた。我々は最近、尿道下裂を持って生まれた子どもの母親は、健康なコントロール群の母親と比べて妊娠中に統計上、より高いレベルの PBDE に暴露していたことを報告した。しかし PBDE のどのコンジナー(同族体)がこの推測上の催奇形影響と関連しているのか知られていない。 目的 増大する尿道下裂のリスクと関連する PBDE のコンジナー(同族体)を特定すること。 手法 ガスクロマトグラフィー質量分析法(GC/MS)を使用して、8種類の PBDE のコンジナー(同族体)について、母親の毛髪サンプルが分析され、尿道下裂と健康なコントロールが比較された。ポリ臭化ジフェニルエーテルのレベルは、妊娠の期間中と同じ環境で生活した母親の子宮内曝露の代用として、母親の頭骨に最も近い部分 0cm〜3cm の毛髪断片が測定された。 結果 母親の毛髪の PBDE の 5種のコンジナー(28, 47, 99, 153, 及び 154)の中央値と総 PBDE(捻BDE)は、コントロール(n = 64)に比べて、尿道下裂を持つ幼児の母親たち(n=152)の中で著しく高かった。低臭素化体、特に BDE-47(訳注:テトラ) 及び BDE-99 (訳注:ペンタ)における明白な大きな差異は、それらが大量に使用されており、またそれらの残留特性はより長期の暴露を与えることによるからかもしれない。 結論 母親の毛髪中で測定された低臭素化 PBDE 同族体の大多数は 尿道下裂を持って生まれた幼児の母親の妊娠期間中、より高い PBDE 胎内汚染を示した。 Author information
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