レイチェル・ニュース #774
2003年7月24日
科学技術の革命−その3 (ナノ粒子の危険性について)
ピーター・モンターギュ
Rachel's Environment & Health News
#774 - The Revolution, Part 3, July 24, 2003
by Peter Montague
http://www.rachel.org/?q=en/node/5689

訳:安間 武 (化学物質問題市民研究会
掲載日:2003年9月11日
このページへのリンク:
http://www.ne.jp/asahi/kagaku/pico/rachel/rachel_03/rehw_774.html


2003年9月4日発行

 認知科学(脳の働き)、バイオテクノロジー(遺伝子操作)、情報科学、そしてナノテクノロジー(略してナノテク)が融合しながら、革命の嵐が科学と工学の分野に吹き荒れている。この革命の先頭に立つ技術者たちは、それは”世界の平和、”万人の幸福、そして”高度な憐憫の情とその実現”を約束するものなので[1, pg. 6] 、”人類の将来にとって重要”なことがらであると説明している[1, pg. 22] 。彼等は、それはかつての産業革命や農業の革新に匹敵する歴史上の分水嶺であるとしている[1, pg. 20] 。この革命の最終的な目的はそれほど新しいものではない。”自然の征服”である[1, pg. 80] 。

 この革命は4つの技術(ナノ、バイオ、情報、認識)によって推進されているが、ここでは再び4つの技術のうちのひとつ、ナノテクに焦点をあてる。その理由は、ナノテクがバイオと情報科学の基礎となっていること、ナノテクがメディアによってかなり無視されていること、及び、ナノテクが危険極まりないスピードで既に走り出していること−である。
 ナノテクの分野は、かつての ”ゴールドラッシュ” のような情況となっていると言っても過言ではない。週に一度でも、ウェブサイト http://nanotech-now.com/ をのぞいてみると、ゴールドラッシュの現状を垣間見ることができる。

 ナノテクの名前は長さの測定単位であるナノ・メートル=10億分の1メートル=1000分の1マイクロ・メートルに由来する。オックスフォード英語辞典によれば、ナノテクノロジーは、”技術の一分野であり、寸法と許容誤差が100ナノメートル以下のもの、特に原子や分子の操作などを取り扱う”と定義している。
 2000年にクリントン大統領が ”国家ナノテクノロジー計画(National Nanotech Initiative)” を打ち上げたが、これは現在、年間7億ドル(約840億円)のレベルの基金が提供されている、アメリカで3番目に巨大な研究プロジェクトであり、がんとの戦い、及びスター・ウォーズ・ミサイル防御戦略に続くものである(レイチェル#772 and #773)。
 アメリカのどの州も、ナノテク信奉者は ”次代の巨大な何か” のために税金を助成金として勝手に支給している。多くの州は、かつてバブルが崩壊する前のシリコン・バレーをモデルに、自分の州を企業家にとっての未開の荒野と位置付けて、”ナノ・バレー”としたいと望んでいる。

 今年の3月に、スモール・タイムズ誌は、最もナノテクに力を入れている州は、カリフォルニア、マサチューセッツ、ニュ−メキシコ、アリゾナ、テキサス、メリーランド、ニューヨーク、イリノイ、ミシガン、ペンシルベニアであり、それに続く州は、コロラド、ニュージャージー、ノースカロライナ、オハイオ、バージニア、ワシントンであるとしている[2] 。
 国立科学財団(National Science Foundation / Nanoscale Science and Engineering ) は、ナノテクは今後わずか12年後の2015年までに、1兆ドル産業になると予測している[2] 。ナノテクは急速に我々めがけて突き進んでくる。

 今回は、ナノテクのひとつの側面であるナノ粒子−直径が100ナノメートル(0.1マイクロメートル)以下の粒子−の及ぼす環境と人間への影響に議論を絞ることとする。すでにレイチェル・ニュース#772で見たように、ナノ粒子の意図的な製造がすでに行われており、この新たな産業は世界中で推進されている。ナノ粒子は異なった名前で開発されていることもある。ナノドット、ナノチューブ、バッキーボール、バックミンスターフラーレンなどである。
訳注(参考)典型的なナノ物質の構造/ナノテクノロジー総合支援プロジェクトセンター

 ナノテク開発の情況を注意深く追っている Etc グループによれば、約140の企業が粉末、スプレー、コーティングの分野でナノ粒子 を製造しており、それらは日焼け止め、自動車部品、テニスラケット、キズのつかないめがね、汚れのつかない織物、自動洗浄窓ガラス、などに使用されている[3, pg. 2]。日本の三菱化学は年産120トンのナノチューブ製造プラントの建設に着手しており、2007年までに生産規模を年産1500トンにまで拡大する計画があると伝えられている[4] 。アメリカ政府の宇宙開発機関 NASA では今後5年間にナノチューブの製造設備の規模を高めることを計画している[1, pg. 50] 。

 ナノ粒子の最も重要な特徴の一つは、容積に対する表面積の比が巨大であるということである。一般に物体が小さければ小さいほど、その表面積は容積に比べて大きくなる。ナノ粒子は非常に小さいので、それらはその容積に比べると巨大な表面積を有する。
 製薬会社はこの大きな表面積の利点を取り入れようとしている。例えば、我々の細胞の目的地に薬を到達させるためにナノ粒子 を薬で覆う。粒子のサイズが小さければ小さいほど、その粒子が運ぶ薬の量は増大する(粒子の容積に対し相対的に大量となる)。

 ところが、残念ながら微粒子の相対的に大きな表面積という特徴は、少なくとも次の2つの理由から、危険なものとなる。

 第一の危険は、大きな表面積というだけで、人間や動物の体組織内で酸素との反応を促進してフリーラジカル(free radicals)を作り出すということである。
 「フリーラジカルは奇数の(対ではない)電子をもった原子あるいは原子の集団であり、酸素がある分子に作用すると形成される。一旦、これら反応性の高いフリーラジカルが形成されるとドミノのように連鎖反応を起こす。その主なる危険性は、DNA あるいは細胞膜のような重要な細胞構成要素と反応してダメージを与えることにある。これにより細胞の機能は低下し、あるいは死ぬとライス大学のマーク・ジェンキンス博士は説明している[5]。

 結論として、ナノ粒子の大きな表面積のために酸素が気管支や肺細胞中で理想的に反応し、その結果、フリーラジカルを形成し、それが細胞にダメージを与え、細胞を死に至らしめる。

 第二の危険は、ナノ粒子が空気中に浮遊している時に、その大きな表面積に金属や炭化水素が付着することである。粒子のサイズが小さければ小さいほど、粒子が随伴する金属や炭化水素の量はその容積に比して相対的に多くなる。

 ところで、我々はナノ粒子の健康への影響についてどの程度知っているであろうか?

 我々はすでに大気中のナノ粒子の危険性に関するかなりのデータを持っているが、研究者達はそれをナノ粒子とは呼ばない。彼等はそれを超微粒子と呼んでいる。ナノ粒子(nano particles )も超微粒子(ultrafines)も同じものであり、その直径が平均100ナノメートル(0.1マイクロメートル)以下のものを指す。

 科学者たちは10年以上前から、微粒子及び超微粒子が空気中に浮遊して多くの人間を死に至らしめてきたことを知っている。微粒子及び超微粒子は化石燃料発電所、焼却炉、セメントキルン、ディーゼル・エンジン、その他多くの発生源により生成される。
 1991年、元 EPA で現在ハーバード大学のジョーエル・シュワルツ博士は、微粒子によりアメリカで毎年60,000人が死亡すると推定した。その衝撃的な推定は、これまでに確認され、さらに再確認され、現在広く容認されていることである[6] 。
 微粒子(fine particles)は、直径が10,000ナノメートル(10マイクロメ−トル)以下のものとして定義され、超微粒子(ultrafines)は微粒子よりも100倍小さいものである[6]。

 今日、研究者達は超微粒子の特性を検証しており、それらが空気浮遊物中の主要な”人殺し”であることは疑いない。カリフォルニア州ロスアンゼルスの調査では、超微粒子は、それより大きい微粒子に比べて10〜50倍、肺細胞にダメージを与えるとしている[7] 。

 1991年以来、科学者たちは、微粒子叉は超微粒子が有害なのは、そのサイズが小さいことだけに起因するのか、あるいは、それらが金属や炭化水素を肺の奥深くまでを随伴することに起因するのか疑問をもっていた。今日、研究者達は、超微粒子の場合、その両方に起因すると信じている。

 アメリカ環境保護局(EPA)は直径10マイクロメーター以下の微粒子を PM10 と呼称している。1996年までに、EPA は PM2.5 (直径2.5マイクロメータ以下)は、PM10よりもはるかに危険であると確信し、空気中の PM2.5 を規制する法案を提案した。
 企業側は直ちに ”政府が企業の足を引っ張る” として告訴し、あらゆる法的措置をもって株主に委託された責務、この場合は毎年数万人の名も知れぬ市民を殺すという責務であるが、を全うするとした。
 法廷での闘争5年後の2001年に、EPA はアメリカ最高裁で勝訴したが、企業側による嫌がらせのために、大気中の PM2.5 を規制する法案は棚上げされた[8] 。

 一方、新たな研究により、ナノ粒子( EPA の表現を借りれば PM0.1 )はとりわけ危険であることが判明した。

 EPA はナノ粒子については体系的なデータ収集をしていおらず、それらを規制する計画はないと発表した。一方、ナノ粒子企業と NASA は、超微粒子をトンのオーダーでの工業的生産に着手している。正に現在、新たな問題を引き起こし、殺人を拡大しょうとしている。

 事態は展開し続けているが、現在までの研究で、肺の中のナノ粒子 は3種類のフリーラジカルを生成し、それが肺疾患と心臓血管疾患を引き起こしている。さらに、ナノ粒子は金属と発がん性炭化水素を肺の奥深くまで随伴し、ぜん息やその他の深刻な呼吸器系疾患を悪化させる。さらに、ナノ粒子は金属を随伴して直接脳に到達し、そこで蝋状アミロイド斑の形成を促進し、アルツハイマー病の兆候となる。

 カリフォルニア州フレズノ市で、カリフォルニア大学デービス校のケント.E.ピンカートンは解剖の結果、「外見が頑強そうな人でも、肺の細気管支中に隠れたダメージがあり、呼吸器系疾患及び心臓血管疾患を持っていることがよくある」ことを発見した。「細気管支は繊維症(fibrosis)におかされており、明らかにフリーラジカルにによる異常な肥厚が見られた」[6,9] 。

 フレズノ市の空気の汚い日と同等のレベルの超微粒子にラットを暴露すると、ラットの肺の中では多くの細胞が死に、多くの細胞が炎症を起こし(neutrophils 中性好性白血球)、マクロファージ(macrophages 大食細胞)−異物を肺から除去して健康を増進する働きのある細胞−の破壊が起きていた[10]。言い換えれば、超微粒子は肺の自然の防衛機能を破壊し、フリーラジカル、細胞死、炎症、最終的には心臓血管疾患を促進するという、ユニークはダメージの形をもたらすということである。

 ピンカートンの発見はメキシコ市とブリティッシュ・コロンビア州(カナダ)のバンクーバー市における非喫煙女性の肺の調査により確認された。メキシコ市の汚れた空気に暴露した肺から相当なダメージが見出されたが、きれいな空気のバンクーバー市ではそのようなことはなかった[4] 。メキシコ女性の細気管支は、繊維症と肥厚をともなった”非常に異常”なものであった。

 スコットランドのエジンバラ大学の研究者ケン・ドナルドソンは、純粋な二酸化チタンと純粋な炭素の微粒子について研究を行った。
 直径10マイクロメートルでは、ラットの肺には何らダメージは与えなかった。しかし、超微粒子にすると肺にひどい炎症を引き起こしたとサイエンス・ニュースで彼は述べている[6, 12, 13] 。言い換えれば、他の汚染物質の付着していない(金属も炭化水素も付着していない)炭素ナノ粒子 は、それだけでも肺にダメージを与える。サイズそのものが有害であるということである。

 ドナルドソンは、同様な実験を純粋スチレンの超微粒子で行い、ナノサイズそのものが危険であるという同様な結果を得た。このことはナノ粒子の製造は作業者に脅威を与えるであろうし、外部の大気中に放出されたどのような微粒子でも公衆の健康に対する脅威になるということを明確に示している。次のことを銘記することは価値がある。”粒子が小さくなればなるほど、それらを管理し容器に留めておくことが難しくなる”。

 空気中に浮遊するナノ粒子は、長期間、純粋な物質のままではいない。金属と炭化水素(焼却炉、セメントキルン、化石燃料発電所、ディーゼルエンジンなどの燃焼源から排出される)はそれらの大きな表面積に急速に付着する。

 現在では、微粒子及び超微粒子の致死的な影響は肺だけにとどまらず、心臓血管系や脳にも影響が現れている。ヘルス・カナダ (アメリカの国立研究所と同等)のレナウド・ビンセント等は、健康なボランティアを市中の汚れた空気中と同程度の濃度の微粒子に暴露させることで心臓血管疾患を引き起こすメカニズムを解明した[14, 15, 6]。

 ビンセントは超微粒子への暴露により、血流中のエンドセリン(endothelin)と呼ばれる小さなたんぱく質の濃度が倍加することを見出した。エンドセリンは血圧を高くする働きがある。エンドセリンの急上昇(スパイク)は健康体なら耐えることができるが、既にアテローム性動脈硬化症に罹っている人は、それで死ぬことがある[6] 。

 重要なことは、エンドセリン濃縮にるスパイクは、金属叉は炭化水素の付着した微粒子及び超微粒子に暴露した時にのみ起こるということである。人間が暴露する前にそれらが純粋化されるとエンドセリン濃度には影響を与えない。どうも、エンドセリン濃度を高くするのは超微粒子と金属叉は炭化水素の組み合わせによるようである。

 他の研究者もまた、微粒子及び超微粒子の心臓血管への影響を検証した。ハーバード大学公衆健康スクールの科学者たちは犬を微粒子及び超微粒子に暴露させ後に、外科的に埋め込んだ風船で冠状動脈を一時的に閉じて心臓発作をシミュレートした。超微粒子を吸い込んだ犬は閉鎖した動脈を補うことはできなかった。このことは、空気が汚れた日に心臓発作を起す人は、空気がきれいな日に発作を起す人よりも死ぬことが多いという事実をよく説明している[16] 。

 大気中の微粒子及び超微粒子に暴露することから生ずる懸念は心臓血管症と心臓発作だけではない。ノースカロライナ大学の研究チームはメキシコ市で生きた犬を使った研究で、超微粒子汚染した大気に暴露すると脳がダメージを受けるということを示した。リリアン・カルデロン・ガルシデウナスは、超微粒子がバナジウムやニッケルのような金属を犬の鼻を通じて脳に送り込むことを発見した。超微粒子は汚染物質が脳に侵入するのを通常は防ぐバリアを破壊する[6, 17] 。

 犬はしばしば、人間の老人に現れる認識障害の研究に用いられる。犬が10歳以上になるとアルツハイマー病の特徴である蝋状斑(waxy plaques)が脳にできることがある。カルデロン・ガルシデウナスのメキシコにおける200匹の犬を用いた研究では、超微粒子を吸入した犬は1歳でも脳に蝋状ベータ・アミロイド斑(waxy beta-amyloid plaques )ができることを発見した[6, 17] 。

 カルデロン・ガルシデウナスは科学記者ジャネット・ラロフに、彼女がメキシコ市の人々の鼻を検証した結果、鼻の組織の詳細が犬のそれと同等であることが分かったので、彼女の研究結果はとてもやっかいなことことがらであるーと述べた。

 アメリカ EPA とドイツの研究者等は、微粒子及び超微粒子に付着した金属はぜん息を非常に悪化させることを見出した。最初に彼等は、空気が金属付着した微粒子と超微粒子で汚染されているドイツの都市の子どもたちについて調査した。空気が比較的きれいなドイツの郊外に住む子どもたちと比較すると、都市の子どもたちは強いアレルーギー反応を示した。研究者たちは次に子どもたちが吸っているのと同じ 2種類の空気にマウスを暴露させた。その結果、金属汚染された超微粒子に暴露したマウスは、強いアレルギー反応と気管支内でぜん息反応を起したと報告している18] 。

 隔絶された肺細胞を用いて、研究者たちはロスアンゼルスの空気の超微粒子は
(a)大きな微粒子に比べて単位重量当り、より多くの有毒物質を随伴する(表面積−容積比から明らかであるが)
(b)細胞内に入り込み、細胞のエネルギー源であるミトコンドリアの活性を抑える
という事実を見出した。超微粒子はミトコンドリアを ”用を為さない袋” にして、それらがエネルギーを与えていた細胞を殺してしまったと研究者アンドレ・ネットはサイエンス・ニュースに述べた.[7, 6] 。

 結論として、ナノテク産業とアメリカ政府は、アメリカで既に毎年数万人の人々を殺していることで知られる粒子と非常によく似ている超微粒子をトンの規模で製造する新たな産業設備を急速に展開している。
 これらの粒子が引き起こす害について、完全なリストにして書き留めておくべきであるが、我々はすでにそれらが、ぜん息と心臓血管症の原因となるあるいは悪化させ、動物、子ども、そして大人の細気管支に損傷を与え、金属及び発がん性の燃焼副産物を肺の奥深くに送り込み、さらには脳にも送り込んでアルツハイマー病と関連のあるアミロイド斑の成長を促進するということを知っている。

 我々はまた、企業側の執拗な反対により、現状の法体系では粒子汚染を規制することができないということもわかった。企業は公衆の健康よりも利益を優先させるので、我々は企業が今よりよいことをすることなど期待できない。従って我々は法律を変えなくてはならない。

 明らかに、ナノ粒子の場合には、我々はその危険性について合理的な疑いを持っており、またいくらかの科学的不確実性もある。従って我々は倫理的に未然防止(予防)措置をとる義務がある。もし、適切な時間があるなら、それは予防原則を適用すべきである。

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[1] Mihail C. Roco and William Sims Bainbridge, editors, Converging Technologies for Improving Human Performance (Washington, D.C.: National Science Foundation, June, 2002. Available at http://rachel.org/library/getfile.cfm?ID=208 but the file is 3.7 megabytes.

[2] Anonymous, "Small Times Magazine Names Top 10 Small Tech Hot Spots," Small Times March 12, 2003. Available at http://rachel.org/library/getfile.cfm?ID=298

[3] "The Little BANG Theory," ETC Group Communique #78 (March/April 2003). Available on the web at http://www.etcgroup.org/documents/comBANG2003.pdf .

[4] Jayne Fried, "Japan Sees Nanotech as Key to Rebuilding Its Economy," Small Times Jan. 7, 2002, pgs. unknown. Available at http://rachel.org/library/getfile.cfm?ID=223 .

[5] Mark Jenkins, "Antioxidants and Free Radicals," 1996, available at http://www.rice.edu/--jenky/sports/antiox.html and at http://rachel.org/library/getfile.cfm?ID=299 .

[6] Janet Raloff, "Air Sickness," Science News Vol. 164, No. 5 (August 2, 2003). Available at: http://www.rachel.org/library/getfile.cfm?ID=280 .

[7] Ning Li and other, "Ultrafine Particulate Pollutants Induce Oxidative Stress and Mitochondrial Damage," Environmental Health Perspectives Vol. 111, No. 4 (April 2003), pgs. 455-460. Available at http://www.rachel.org/library/getfile.cfm?ID=288 .

[8] Janet Raloff, "High court gives EPA a victory," Science News Vol. 159, No. 10 (March 10, 2001), pg. 159.

[9] Kent E. Pinkerton and others, "Distribution of Particulate Matter and Tissue Remodeling in the Human Lung," Environmental Health Perspectives Vol. 108, No. 11 (November, 2000), pgs. 1063-1069. Available at http://www.rachel.org/library/getfile.cfm?ID=281 .

[10] Kevin R. Smith, "Airborne Particles of the California Central Valley Alter the Lungs of Healthy Adult Rats," Environmental Health Perspectives Vol. 111, No. 7 (June 2003), pgs. 902-908. Available at http://www.rachel.org/library/getfile.cfm?ID=282 .

[11] Andrew Churg and others, "Chronic Exposure to High Levels of Particulate Air Pollution and Small Airway Remodeling," Environmental Health Perspectives Vol. 111, No. 5 (May 2003), pgs. 714-718. Available at http://www.rachel.org/library/getfile.cfm?ID=283 .

[12] L.C. Renwick and others, "Impairment of Alveolar Macrophage Phagocytosis by Ultrafine Particles," Toxicology and Applied Pharmacology Vol. 172 (2001), pgs. 119-127. Available at http://www.rachel.org/library/getfile.cfm?ID=293 .

[13] D.M. Brown and others, "Size-Dependent Proinflammatory Effects of Ultrafine Polystyrene Particles: A Role for Surface Area and Oxidative Stress in the Enhanced Activity of the Ultrafines," Toxicology and Applied Pharmacology Vol. 175 (2001), pgs. 191-199. Available at http://www.rachel.org/library/getfile.cfm?ID=291 .

[14] Robert D. Brook and others, "Inhalation of Fine Particulate Air Pollution and Ozone Causes Acute Arterial Vasoconstriction in Healthy Adults," Circulation Vol. 105 (2002), pgs. 1534-1536. Available at http://www.rachel.org/library/getfile.cfm?ID=290 .

[15] Leo Bouthillier and others, "Acute Effects of Inhaled Urban Particles and Ozone; Lung Morphology, Macrophage Activity, and Plasma Endothelin-1," American Journal of Pathology Vol. 153, No. 6 (Dec. 1998), pgs. 1873-1884. Available at http://www.rachel.org/library/getfile.cfm?ID=289 .

[16] Gregory A. Wellenius and others, "Inhalation of Concentrated Ambient Air Particles Exacerbates Myocardial Ischemia in Conscious Dogs," Environmental Health Perspectives Vol. 111, No. 4 (April 2003), pgs. 402-408. Available at http://www.rachel.org/library/getfile.cfm?ID=284 .

[17] Lilian Calderon-Garciduenas and others, "Air Pollution and Brain Damage," Toxicologic Pathology Vol. 30, No. 3 (2002), pgs. 373-389. Available at http://www.rachel.org/library/getfile.cfm?ID=292 .

[18] Stephen H. Gavett and others, "Metal Composition of Ambient PM 2.5 Influences Severity of Allergic Airways Disease in Mice," Environmental Health Perspectives Vol. 111, No. 12 (September 2003), pgs. 1471-1477. Available at http://www.rachel.org/library/getfile.cfm?ID=285 .

[19] Robert Hinkley, "Twenty Eight Words to Redefine Corporate Duties," Multinational Monitor Vol. 23, Nos. 7 and 8 (July/August 2002); available at http://www.rachel.org/library/getfile.cfm?ID=237 . And be sure to see The Model Uniform Code for Corporate Citizenship, available at http://www.rachel.org/library/getfile.cfm?ID=236 .

[20] On the precautionary principle, see http://www.rachel.org/library/getfile.cfm?ID=187 and http://www.rachel.org/library/getfile.cfm?ID=188 and http://www.rachel.org/library/getfile.cfm?ID=189 and http://www.rachel.org/library/getfile.cfm?ID=227 .



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