Environmental Pollution 2019年6月28日
ナノ毒性評価のためのゼブラフィッシュ毒性試験: 形態学的アプローチから分子的アプローチまで (アブストラクト) 情報源:Environmental Pollution Volume 252, Part B, September 2019, Pages 1841-1853 Available online 28 June 2019. The zebrafish embryotoxicity test (ZET) for nanotoxicity assessment: from morphological to molecular approach Author: Aryelle CanedoPereiraaTaniaGomesbMonica RodriguesFerreira MachadocThiago Lopes https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S0269749119317233?via%3Dihub#! 訳:安間 武 (化学物質問題市民研究会) http://www.ne.jp/asahi/kagaku/pico/index.html 掲載日:2019年7月27日 このページへのリンク: http://www.ne.jp/asahi/kagaku/pico/nano/news/190628_ The_zebrafish_embryotoxicity_test_for_nanotoxicity_assessment.html 要点
ナノテクノロジーとナノ物質の使用は、生活の質、経済成長、及び環境健康を改善する。しかし、増大するナノ物質の製造と商業製品中での使用は、その毒性学的分類と規制はもとより、それらの持つ人間と環境の健康に及ぼす潜在的な毒性についての懸念をもたらす。 この文脈で、ナノ毒性テストのため手法を標準化し、確認する緊急の必要性がある。ゼブラフィッシュ毒性試験(ZET)は、従来の及び新たに出現している汚染物質の毒性評価にとって適切なアプローチであるということが示されているので、このレビューの目的はナノ物質のゼブラフィッシュへの胎児毒性及び催奇性の影響に関する既存の文献を要約することである。 さらに、ナノ物質によって誘発されるゼブラフィッシュ胚の形態学的変化は 4つの反応モデルに分類され、ナノ物質の異なるタイプの作用機序と毒性の分類が可能となった。ゼブラフィッシュ胚へのナノ物質の相互作用と生物蓄積はいくつかの毒性影響に関連していたが、その解毒プロセスは限定されていた。 一般的にナノ物質は、ゼブラフィッシュ胚の孵化の遅れ、循環変化、色素沈着と被包の変更、筋骨格障害、卵黄嚢の変更を誘発する。将来の研究のためのガイダンスを含んで、ナノ毒性学テストのための勧告が与えられている。このレビューは、ナノ物質暴露の健康リスクを評価するために適切なアプローチとして、ゼブラフィッシュ毒性試験(ZET)の利用を強固にするものである。 |