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Materials 2013年6月5日
銀ナノ粒子の放出、変換、及び毒性のメカニズム 現状の知識の批評的評価と 将来の研究と応用のための勧告 アブストラクト 情報源：Materials June 5, 2013 Mechanisms of Silver Nanoparticle Release, Transformation and Toxicity: A Critical Review of Current Knowledge and Recommendations for Future Studies and Applications Bogumila Reidy, Andrea Haase, Andreas Luch, Kenneth A. Dawson and Iseult Lynch http://www.mdpi.com/1996-1944/6/6/2295/pdf 紹介：安間 武 （化学物質問題市民研究会） http://www.ne.jp/asahi/kagaku/pico/ 掲載日：2013年6月27日 このページへのリンク： http://www.ne.jp/asahi/kagaku/pico/nano/news/130605_Mechanisms_of_Silver_Nano.html ナノ銀は、その小さな粒子サイズと特大な比表面積のために、同等のバルク物質よりも急速なイオン溶解を促進し、潜在的にナノ銀の毒性の増大をもたらす。このことは、生体分子を吸着する能力及び生物学的受容体と相互作用する能力と相まって、ひとたびこれらの粒子がそのまま溶解（dissolve）又減成（degrade）すれば、ナノ粒子が潜在的に高い局部的イオン濃度をもたらしつつ、細胞内位置（subcellular location）に達することができることを意味する。 さらに複雑なことには、ナノ粒子が活性酸素（reactive oxygen specie）を生成し、たんぱく質、酵素、DNAのような生体分子と相互反応し、その機能をかく乱する能力があるということである。ナノ粒子のサイズ、形状、表面処理、そして他の多くの要素がこれらの相互作用に寄与し、また粒子自体が進化（evolution）又は変化（ageing）しているという事実は、相互反応のメカニズムと銀ナノ粒子の挙動の様式を明らかにするという観点から、溶解銀（dissolved silver species）とは対照的に、さらに複雑なものにする。 このレビューは、銀ナノ粒子の環境的及び生物学的影響を評価する将来の研究の実験設計のための一連の指標とガイドラインを提供することはもとより、銀ナノ粒子毒性の現在の理解の批評的評価を提供することを目指している。特に将来我々は、ナノ粒子の詳細な記述、それらの合成経路と安定化メカニズム、それらの表面処理、及び分析の暴露条件の下での進化と変化−を求める。 このことは、予言的な毒性学のための根拠として出現する、様々な粒子、様々な環境又は生物学的系、構造活性相関又は構造特性相関からのデータの比較を可能にするであろう。現状で利用可能なデータに基づけば、特性化及び時間分析データが利用できずく、様々な条件の下で観察される銀ナノ粒子の分解及び変化について完全な理解がなされていないので、そのような比較又は予言は困難である。 ナノ銀の過剰な使用とバクテリアが耐性を持つ可能性に関して明確な懸念が出現している。重要な結論のひとつは、全ての応用についてリスク便益分析を実施することであるが、明確な便益を示すことができなければ、最終的にはその使用を制限することである。 訳注：オリジナル論文 http://www.mdpi.com/1996-1944/6/6/2295/pdf Materials 2013, 6, 2295-2350; doi:10.3390/ma6062295 materials ISSN 1996-1944 www.mdpi.com/journal/materials Review Mechanisms of Silver Nanoparticle Release, Transformation and Toxicity: A Critical Review of Current Knowledge and Recommendations for Future Studies and Applications Bogumi.a Reidy 1,*, Andrea Haase 2, Andreas Luch 2, Kenneth A. Dawson 1 and Iseult Lynch 1,3 1 Centre for BioNano Interactions, School of Chemistry and Chemical Biology, University College Dublin, Belfield, Dublin 4, Ireland; E-Mails: kenneth.a.dawson@cbni.ucd.ie (K.A.D.); iseult.lynch@cbni.ucd.ie (I.L.) 2 Department of Product Safety, German Federal Institute for Risk Assessment (BfR), Berlin 10589, Germany; E-Mails: Andrea.Haase@bfr.bund.de (A.H.); andreas.luch@bfr.bund.de (A.L.) 3 Department of Geography, Earth and Environmental Sciences, University of Birmingham, Edgbaston, Birmingham B15 2TT, UK * Author to whom correspondence should be addressed; E-Mail: bogumila.reidy@cbni.ucd.ie; Tel.: +353-1-716-2459. Received: 29 April 2013 / Accepted: 22 May 2013 / Published: 5 June 2013 |