Nanotechnology Law Report 2009年9月22日
EPA 農薬法(FIFRA)の下に抗菌効果を主張する製品をねらう
ジョーン C. モニカ Jr.
情報源:Nanotechnology Law Report, September 22, 2009
EPA Takes Aim at Anitmicrobial Products Under FIFRA
by John C. Monica, Jr.
http://www.nanolawreport.com/2009/09/articles/epa-takes-aim-at-anitmicrobial-products-under-fifra/

紹介:安間 武 (化学物質問題市民研究会)
http://www.ne.jp/asahi/kagaku/pico/
掲載日:2009年9月23日


 この記事では、2008年に起きた IOGEAR社のコンピュータ・キーボード/マウスの出来事(訳注1)とよく似ており、実証されていない抗菌効果を主張した疑いのある製造者に対してEPAが最近とった二つの措置について述べる。これらの製品はナノスケール物質を使用していると主張していないけれども、これらの製品について申し立てられた主張は、あるナノ抗菌製品の製造者によって以前になされたものに似ている。したがって読者はEPAの措置に関心を持つかも知れない。

 本日、EPAはプレスリリースで、キャンプ・アウトドアー用品のノース・フェース(North Face)社が、Agion 銀イオン技術を用いた約70種の靴製品に実証されていない健康効能を主張した容疑で100万ドル(約1億円)の罰金に直面していると発表した。 EPAのプレスリリ−スは次のように述べている

 当該製品は、Agion 銀処理された靴中敷を導入した70種以上の靴製品である。同社は靴製品がバクテリアが引き起こす疾病を防止するという実証されていない主張をして製品を販売した。特に、ノース・フェース(North Face)はオンライン及び製品包装上で当該靴製品について次のような公衆衛生に関する主張をした。”・Agion銀抗菌剤はバクテリアが引き起こす疾病の発症を抑制する ・バクテリア類の成長を妨げる ・抗菌剤を継続して放出する”。

 EPAは、未登録の製品に関する実証されていない公衆衛生上の主張を禁じる連邦殺虫剤・殺菌剤及び殺鼠剤法(FIFRA)に基づき罰金を課した。

 Agionのウェブサイト訳注2)は次のように述べている。”Agionの技術は、三つの方法で微生物を攻撃しその成長を妨げる銀イオンの制御された放出を通じて製品の表面で作用する。我々は、様々な製造及び製品要求に合う様々な銀ベースの技術を影響する”。

 もうひとつのプレスリリースでEPAは、アリゾナ州ペオリアのグラニト・マーケッティング社(Granite Marketing, Inc)を連邦殺虫剤・殺菌剤及び殺鼠剤法(FIFRA)に違反して未登録農薬を販売し流通させた容疑で告訴したと発表した。EPAは、チタン酸化物抗菌システム(Titania Antibacterial System)と呼ばれる未登録の抗菌農薬の販売を提供した容疑で、W. Deer Valley Road 8190 にあるグラニト・マーケッティング社に制裁金として$5,200(約50万円)を課そうとしてると発表した。
訳注1
EPA ニュースルーム 2008年3月7日 EPA 南カリフォルニアの技術会社に罰金20万ドル コンピュター周辺機器の”農薬”主張に対し

訳注2:Agion日本語サイト
AgionエジオンTM




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