EPA ニュースルーム 2008年3月7日
EPA 南カリフォルニアの技術会社に罰金20万ドル
コンピュター周辺機器の”農薬”主張に対し

IOGEARは、キーボード及びマウスに施したコーティングが
病原菌を除去しバクテリアを殺すという裏づけのない主張をした

情報源:EPA Newsroom 03/05/2008
U.S. EPA fines Southern California technology company $208,000 for “nano coating” pesticide claims on computer peripherals
http://yosemite.epa.gov/opa/admpress.nsf/0/16a190492f2f25d585257403005c2851?OpenDocument

訳:安間 武 (化学物質問題市民研究会)
http://www.ne.jp/asahi/kagaku/pico/
掲載日:2008年5月5日
このページへのリンク:
http://www.ne.jp/asahi/kagaku/pico/nano/epa/epa_080305_fines_IOGEAR.html



裏づけのない抗菌効果を主張する
未登録のマウス”農薬”の例
 【サンフランシスコ】米環境保護庁は、カリフォルニアのATENテクノロジー社の子会社 IOGEAR が登録されていない農薬を販売し、その効能について裏づけのない主張をした件で、ATENテクノロジー社と和解した。

 EPAは、無登録の製品に関する裏づけのない公衆健康の主張をし、病原菌を防ぐことができるとしたのは連邦殺虫剤・殺菌剤及び殺鼠剤法(The Federal Insecticide, Fungicide and Rodenticide Act)違反であると主張している。

 ”我々は、根拠のない抗菌特性を主張する非常に多くの未登録製品を見ている”とEPA太平洋南西地域のコミュニティ・エコシステム部門の副ディレクター、キャサリン・テイラーは述べた。”銀のような既存物質を使用していようが、新たなナノ技術を使用していようが、EPAはこれらの裏づけのない公衆健康の主張を非常に深刻にとらえている。消費者は、手を頻繁によく洗うなど、常に常識的な慣行を行うべきである”。

 問題となっているIOGEARの製品は、ナノシールド・コーティングを施した無線レーザー・マウス、ナノ・コーティング技術によるレーザー・トラベル・マウス、及びワイヤレス RF キーボードとマウスである。EPAによる連絡を受けた後、IOGEAR はそのコンピュター周辺機器が病原菌から守るという主張を止めた。

 バクテリアや病原菌を殺す又は寄せ付けないとする製品は農薬と見なされ、市場に流通させる又は販売する前にEPAに登録しなくてはならない。EPAは、説明書に従って使用したときに非合理的なリスクを及ぼさないことを示すテストが行われるまで、農薬として登録しないであろう。消費者は、製品ラベルに印刷されているEPA登録番号を注意深く探し、安全な使用のために説明書に従うべきである。

 この強制的措置は、内報とそれに続くカリフォルニア農薬規制局により実施された検査に基づくものである。


化学物質問題市民研究会
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