informa Nanotoxicology, 2013年12月3日
工業ナノ物質を扱う労働者の
ナノ物質バイオマーカーの6か月追跡調査

アブストラクト

情報源:informa Nanotoxicology, December 3, 2013
(doi:10.3109/17435390.2013.858793)
Six-month follow-up study of health markers of nanomaterials among workers handling engineered nanomaterials
Hui-Yi Liao1*, Yu-Teh Chung1*, Saou-Hsing Liou1,2,3 etc.
1Division of Environmental Health and Occupational Medicine, National Health Research Institutes, Miaoli, Taiwan (台湾・国立健康研究所 環境健康及び労働医学部門)
, http://informahealthcare.com/doi/abs/10.3109/17435390.2013.858793

訳:安間 武 (化学物質問題市民研究会)
http://www.ne.jp/asahi/kagaku/pico/
掲載日:2013年12月17日
このページへのリンク:
http://www.ne.jp/asahi/kagaku/pico/nano/journal/131203_six-month_follow-up_study_nano_markers.html

アブストラクト
 この調査の目的は、非曝露労働者のグループと比較して、製造及び応用過程でナノ粒子に暴露する労働者の健康への有害性と可能性ある暴露監視のマーカーを特定することである。この経時的調査のために、台湾にある14の製造工場から158人のナノ物質取り扱い労働者と104人の非曝露労働者を募集した。そのうち124人のナノ物質取扱い労働者と77人の非曝露労働者が6か月後にモニターされた。我々は、肺及び心臓血管系疾患マーカー、炎症及び酸化ストレスマーカー、抗酸化酵素及び遺伝子毒性マーカーを調査した。
 抗酸化酵素(スーパーオキシドディスムターゼ(訳注1)、グルタチオンペルオキシダーゼ(訳注2))及び心臓血管マーカー(血管細胞接着分子(訳注3)、パラオキソナーゼ(訳注4))は、6か月のフォローアップ期間中に、ナノ物質取り扱いと有意に関連していた。さらに、小気道損傷マーカ(クララ細胞タンパク質16(訳注5))及び肺機能テストパラメータもまた、ナノ物質取り扱いと有意に関連していた。
 これらの調査マーカーと肺機能テストは、ナノ物質取り扱い労働者の監視に有用な可能性あるマーカーである。



化学物質問題市民研究会
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