PEN ナノ製品目録 2011年3月10日
目録中の製品に関する事実と分析

情報源:Project on Emerging Nanotechnologies (PEN)
An inventory of nanotechnology-based consumer products currently on the market
Anaalysis, March 10, 2011
http://www.nanotechproject.org/inventories/consumer/analysis_draft/

訳:安間 武 (化学物質問題市民研究会)
http://www.ne.jp/asahi/kagaku/pico/
掲載日:2011年3月13日
このページへのリンク:
http://www.ne.jp/asahi/kagaku/pico/nano/PEN/110310_nano_products_analysis.html

現在市場にあるナノテクノロジー・ベースの消費者製品

 基礎及び応用研究が20年以上行われた後、ノノエクノロジーは商業的に利用さえるようになってきた。ナノスケール物質は現在、電子機器、化粧品、自動車及び医療製品などに使用されている。しかし、市場にどのくらいの”ナノ”消費者製品があるのか、そしてどのような商品が”ナノ”と呼ばれることができるのかをを見つけることは非常に難しい。

 この目録は、包括的ではないが、公衆に対して、製造者がナノテクノロジー・ベースの消費者製品であると称する、現在市場にある1000以上の製品を見ることができるようにしたものである。

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分析
目録中製品についての事実と分析

 これは、ナノテクノロジー・ベースの消費者製品に関する初めてオンラインで入手可能な目録である。
 目録は、ナノテクノロジーがどのように市場に導入されているのかについて知ることに関心ある消費者、市民、政策策定者、その他の人々にとって重要なリソースである。それは国際的であり拡大し続けている。目録への追加は、新たな情報を入手したときに、定期的に行なわれる。最近追加された目録は、“New”という印がついている。使用者は、新たな又は更新された情報をnano@wilsoncenter.org に提出していただければありがたい。

情報概要
 2011年3月10現在、ナノテクノロジー消費者製品目録(CPI)は1317の製品又は製品ラインを含んでいる。各項目について次の情報が提供されている。製品名;会社、製造者又は供給者;生産国;分類及び小分類;製品写真;商品説明;製品ウェブページへのリンク;更新日。

 Fig.2 〜Fig.5 の灰色のバーは2006年3月に発表された当該製品の数を示す。

 2011年3月現在、目録は、2006年3月に発表されて以来、521%(212 から 1317製品へ)増大している。

Fig.1 回帰分析による目録登録製品数

 製品は主分類(Fig.2)にしたがって分類されているが、それらは公的に入手可能な消費者製品分類システムに基づいている。最大の主分類は”健康とフィットネス”で合計738製品である。これは化粧品や日焼け止めのような製品を含む。

Fig.2 分類毎の製品数

複数の分類に関連する製品はFig.2の中で複数回勘定されている。各分類の数は、将来の製品に対応できるようにしてある適当な小分類の数である。例えば、塗料は”家庭園芸”の小分類であり、ディスプレーは”電子機器コンピュータ”である。”クロスカッティング”は多機能製品の分類に含まれている。さらに84製品が”一般”として登録されているが、それらは消費者製品に今後用いられるであろう、又は現在用いられている商業用テクノロジーを示している。


Figure 3. 分類”健康とフィットネス”内の小分類ごとの製品数

Fig.3 は、最大の大分類である健康フィットネスの内訳を示している。
化粧品(143製品)、衣類(182製品)、身体手入れ品(267製品)、スポーツ用品(119製品)、日焼け止め(33製品)、空気洗浄器などフィルター(43製品)を含む。ここでも複数の分類に関連する製品で複数回勘定されている。現在、化粧品、衣類、身体手入れ用品が目録中で最大である。


Figure 4. 地域別製品数

目録は現在、異なる30か国の製品を含んでいる。Fig.4 は地域毎の製品数を示している。  アメリカの会社が最も製品数が多く合計587製品、続いてヨーロッパ(イギリス、フランス、ドイツ、フィンランド、スイス、イタリア、スウェーデン、デンマーク、オランダ)で367製品、東アジア(中国、台湾、韓国、日本)で261製品、そしてその他(オーストラリア、カナダ、メキシコ、イスラエル、ニュージランド、マレーシア、タイ、シンガポール、フィリピン)の73製品、原産地不明が2製品である。


Fig.5 特定材質に関連する製品数

Fig.5 が示すとおり、ナノテクノロジー消費者製品中で明示的に材料を言及されている製品は少ない。現在、製品説明書の中で記述されている最も多い材料は銀であり(313製品)、二番目はフラーレンを含むカーボン(91)、続いて、二酸化チタンを含むチタン(59)、シリカ(43)、酸化亜鉛を含む亜鉛(31)、金(28)である。



化学物質問題市民研究会
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