2011年6月23日 IPENプレスリリース
世界水銀条約を被害者に因んだ名前にする前に 水俣問題を解決せよ 55年にわたる闘いは福島の被害者に教訓を与えるかもしれない (日本語版pdf|英語版版pdf) 情報源:IPEN For Immediate Release 23 June 2011 Resolve Minamata before global mercury treaty named for victims 55 year-old struggle may provide lessons for Fukushima victims Contact: Mariann Lloyd-Smith, PhD, IPEN co-chair, +006-141-362-1557 Olga Speranskaya, PhD, IPEN co-chair, +7 916-6855-193 Takeshi Yasuma, Citizens Against Chemicals Pollution, Tokyo, 080-6527-3123 http://www.ipen.org/hgfree/ 訳:安間 武 (化学物質問題市民研究会) Translated by Takeshi Yasuma Citizens Against Chemicals Pollution (CACP) http://www.ne.jp/asahi/kagaku/pico/ 掲載日:2011年6月24日 このページへのリンク: http://www.ne.jp/asahi/kagaku/pico/mercury/IPEN/IPEN_Press_110623_Minamata.html 【東京、日本】 なぜ新たな水銀条約を水俣条約と命名すべきなのかを説明するために、日本政府が6月26日に水俣で会議を開催することについて、関心が高まっている。この会議は、チェコスロバキア、インド、フィリピン、タイのNGOが55年にわたる大惨事に関する行動を起こすよう求めて日本大使館に行かせる引き金となった。さらに、世界70カ国から200団体以上のNGOsが、2013年に水俣条約と命名する前に、現在の悲劇は日本政府とチッソにより、もっと適切に対処されなくてはならないと主張する水俣病被害者たちに連帯する声明書に署名した。2010年に鳩山首相(当時)は水銀条約を水俣条約と命名するという提案をしたが、この提案が発表される前に、水俣の関係団体と話し合われるということはなかった。 福島の悲劇の被害が明らかになる中で、水俣の大惨事は、55年以上経過した現在もまだ解決されていない補償、汚染サイトの浄化、汚染者負担の原則などについて、重要な教訓を与えるものである。本年1月に、水俣病被害者とその支援者の団体は、千葉で開催された世界水銀条約に関する政府間交渉会議において、解決に向けての確実な措置をとるよう日本政府に要求する声明を発表した。(下記リンク参照) http://www.ne.jp/asahi/kagaku/pico/mercury/INC2_NGO/Minamata_Statement_110123_jp.pdf 世界中の市民組織は水俣病被害者とその遺族の方々に連帯する。 ”我々は、日本政府に対し、この悲劇を解決することを約束し、条約が2013年に最終的なものとなる前に、この悲劇の本物の解決に向けて確実な措置をとるよう要求する”とIPEN共同議長マリアン・ロイド・スミスは述べた。”問題の真の解決を要求して55年にわたる闘いを続けている水俣病被害者の団体に我々は連帯する”。 ”世界水銀条約を水俣条約と命名することは、この条約を直接、水俣の悲劇に結びつけることである”とIEN共同議長のオルガ・スペランスカヤは述べた。”もし、条約がこの名前を持つなら、被害者と彼等の正当な要求は尊重され、水俣の悲劇の教訓がこの条約に反映されなくてはならない”。 連絡先: Mariann Lloyd-Smith, PhD, IPEN co-chair, +006-141-362-1557 Olga Speranskaya, PhD, IPEN co-chair, +7 916-6855-193 安間 武(化学物質問題市民研究会 03-5836-4358/080-6527-3123) 訳注 ■IPENついて (The International POPs Elimination Network / 国際POPs廃絶ネットワーク)について IPEN は世界中で活動する700 以上の健康環境団体の世界的なネットワークである。このネットワークは当初、残留性有機汚染物質(POPs)と呼ばれる有害化学物質から人の健康と環境を守るための世界条約の交渉を促進するために設立された。その後、POPs に関するストックホルム条約が政府によって採択されると、IPEN はその使命をPOPs を超えて拡張し、現在は、有害化学物質への曝露により引き起こされる危害から人と環境を守るために、地元、国家、地域、そして国際的な取り組みを支援している。 http://www.ipen.org/ ■メディアによる報道
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