2012年7月3日 IPEN プレスリリース
水銀条約は増大する水銀汚染を正当化する

英語版日本語版スペイン語版
情報源:For Immediate Release
3 July 2012 IPEN
Mercury Treaty Legitimizes Increased Mercury Pollution
http://ipen.org/hgfree/inc4/
Contacts:
Bjorn Beeler, IPEN International Coordinator, bjornbeeler@ipen.org, +1510 7100 655
Fernando Bejarano, IPEN INC4 Chair, coordinacion@caata.org.mx
Yuyun Ismawati, IPEN INC4 Vice-Chair, yuyun@balifokus.asia

訳:安間 武 (化学物質問題市民研究会)
Translated by Takeshi Yasuma
Citizens Against Chemicals Pollution (CACP)
http://www.ne.jp/asahi/kagaku/pico/
掲載日:2012年7月5日
このページへのリンク:
http://www.ne.jp/asahi/kagaku/pico/mercury/IPEN/INC4/IPEN_final_PR_on_INC4_Mercury_Treaty_jp.html

【プンタデルエステ、ウルグアイ 2012年7月3日】 提案された水銀条約のための国際交渉に参加した代表の3分の2が人の健康と環境の保護に役立つ条文を支持したにも関わらず、先進国の少数グループが水銀への曝露を防止し削減するための公的な行動に反対しているように見える。

 ”人力小規模金採鉱(ASGM)における水銀の輸入と使用を許すことは、ASGM国に新たな汚染サイトともっと多くの水銀汚染と水銀被害を作り出すことになるであろう”と、インドネシアのBALIFOKUSのユーユン・イスマワティは述べた。

 ”我々は、現在の条文の水銀条約は短期的な経済的利益を守るために増大する世界の水銀排出を実際に正当化するかもしれないということを深く懸念する。値札は’安く’見えるかもしれないが、水銀汚染について何もしないことによるコストは莫大なものになるであろう”と、IPEN の上席科学アドバイザーであるジョー・ディガンギは述べた。

 ”先進国は、国際的な環境条約に健康問題を含めることについて世界の残りの国の邪魔をすべきではない”と、シエラ・クラブのエリック・ウラムは述べた。”自然の中で全ての物は関連しており、人々と環境は国際条約の中で別々に地球の健康を保護することはできない”。

 ”交渉中に、義務的な国家実施計画に強く反対する主張を聞いた”と、バングラディスのESDOのシャリアー・フセインは述べた。”もし計画がなければ、ほとんどの国で行動はない。このことは条約実施に対する効果的なサボタージュである”。

 ”大きな抜け穴が地域に水銀汚染を引き起こし、世界的な水銀汚染を増加し続けることを可能とするので、水銀汚染は上昇し続けるであろう”と、クック諸島の島国持続可能連合、イモゲン・イングラムは述べた。

 ”この条約は水銀汚染に支払うための、あるいは被害者を補償するための義務を責任ある当事者に課していない”とチェコ共和国のArnika Associationのジンドリッヒ・ペトリックは述べた”。この義務を果たさないことは条約の目的に反する。

 今週行なわれたこの会議は予定されている5回の交渉会議のうちの4回目のものであり、条約の署名を行なうための2013年の外交会議で頂点に達すことになる。この交渉会議は国連環境計画(UNEP)が主催している。

 水銀についの更なる情報は下記をご覧いただきたい。
http://www.ipen.org/ipenweb/documents/book/ipen%20mercury%20booklet_s.pdf

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