IPEN 2019年11月26日
水銀放出に関する
IPEN セミア・ガービの発言


情報源:IPEN, 26 November 2019
IPEN Intervention on Releases Given by Semia Gharbi
https://ipen.org/sites/default/files/documents/ipen_intervention_on_releases.pdf

紹介:安間 武 (化学物質問題市民研究会)
http://www.ne.jp/asahi/kagaku/pico/
掲載日:2018年12月4日
このページへのリンク:
http://www.ne.jp/asahi/kagaku/pico/mercury/COP3/IPEN/
191126_IPEN_Intervention_on_Releases_Given_by_Semia_Gharbi.html

 議長、ありがとうございます。

 IPEN は、水銀放出を特定し、削減するための包括的な方法の開発を支持します。しかし、第2回締約国会議(COP2)における決議は、この条約の他の条項の中で対応されていない点源(point sources)からの放出に目を向けるための放出源目録と BAT/BEP ガイダンス開発のプロセスは非常に遅いであろうことを意味するでしょう。

 ある専門家グループは、会期間に条約の他の条項の中でカバーされていない点源からの放出を特定することを課されていました。彼らが特定した重要な問題は、水銀で汚染された廃水に締約国会議(COP)がどのように対応するかということです。ひとつの選択肢はバーゼル条約技術ガイダンスを通じて廃水に対応することであり、他の選択肢はそのような廃水を水銀条約第九条の下に対応することです。IPEN は、第九条の条項を通じて排水のことがらに対応し、それによって水銀条約の中でガイダンスを統合整理することを支持します。

 放出源目録開発のプロセスが確定された後に放出源のための BAT/BEP 措置を開発するという約国会議(COP)からの以前の提案は、締約国が放出に関する BAT/BEP ガイダンスにアクセスすることができる前に非常に長い期間を要するという結果となるでしょう。多分それは 2023年の COP5 又はそれ以降まで利用することはできないでしょう。幸いなことに専門家グループは、締約国は BAT/BEP ガイダンスが放出に対応するために、この長い期間を待つことはできないことを認めており、目録と BAT/BEP ガイダンスをもっと短い期間で開発するよう勧告しました。この大きな改善が行われた期間により、以前に示唆されたより大幅に早く開発されることになるでしょう。

 IPEN はそのようなアプローチを支持し、締約国(COP)が目録とBAT/BEP の両方のガイダンスの早期引き渡しをもたらすロードマップを是認するよう強く勧めます。専門家グループにより特定されたいくつかの放出源は陸及び水への下記からの放出を含んで非常に大きいので、これは非常に重要な考慮すべき事柄です。
  • 条約発効後15年間の一次水銀採鉱
  • 付属書Bにリストされていない製造プロセス
  • 排出のために BAT/BEP を求めるが、放出のための BAT/BEP を求めない付属書Dにリストされている点発生源
  • 一次水銀採鉱以外の採鉱からの廃棄岩、表土、及び尾鉱
 IPEN は、締約国(COP)が在庫と BAT/BEP ガイダンスの開発を加速することにより、可能な限り迅速にこれらの大規模な水銀汚染源に対応するよう強く勧めます。

ありがとうございました。



化学物質問題市民研究会
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