グランジャン博士のウェブサイト
Chemical Brain Drain - News 2014年9月9日
水銀の歯の詰め物
情報源：Chemical Brain Drain Website - News
Mercury fillings, 9 September, 2014
By Philippe Grandjean, MD
http://braindrain.dk/2014/09/mercury-fillings/
訳：安間 武 （化学物質問題市民研究会）
掲載日：2014年9月23日
このページへのリンク：
http://www.ne.jp/asahi/kagaku/pico/kodomo/CBD/Mercury_fillings.html
Chemical Brain Drain - News 2014年9月9日
水銀の歯の詰め物
情報源：Chemical Brain Drain Website - News
Mercury fillings, 9 September, 2014
By Philippe Grandjean, MD
http://braindrain.dk/2014/09/mercury-fillings/
訳：安間 武 （化学物質問題市民研究会）
掲載日：2014年9月23日
このページへのリンク：
http://www.ne.jp/asahi/kagaku/pico/kodomo/CBD/Mercury_fillings.html
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これらの引用は報告書のアブストラクト（4ページ）からであるが、本文ではさらに次のように述べている。”これらの研究は、概して子どもたちへの否定的な影響としての説得力のある証拠を与えていない（34ページ）”。この言い方は、潜在的な有害影響は遺伝的体質をもつ子どもたちにはおそらく起き得るであろうことを示唆しているように見えるが、さらなる説明はない。また、委員会は、”レビューが行われた研究の多くは、暴露評価が不正確で共変数の調整が不完全であり、遺伝的多型は考慮されていない”（35ページ）と言及している。従って有害影響は見逃されているか又は過小評価されている可能性があるのではないか？ もしそうなら、そのリスクはどの様に重大なことであろうか？ しかし報告書は答えを示していない。
この報告書、あるいはユーロクラート （訳注：欧州委員会の官僚）用語で”意見”は、2013年10月の水俣条約に関する最終国連会合以前に準備されるべきことを欧州委員会により要求され、当初はそのように想定されていた。しかし、その意見の発表は遅れた。それが、ついに本日、2014年11月16日を締切とするパブリックコメント用に発表されて入手可能となった。それと並行して、欧州委員会はすでに、同条約の公式な批准のための手続きを立ち上げ、これに関するパブリックコメントは2014年11月14日までの間に提出することができる。
全体的な目的は、人の水銀への暴露を最小にすることであるということを知っていれば、このアマルガムに関する意見の読者は次のような質問をすることは望むかもしれない。有害影響に関する明確な結論を正当化するために必要であると考えられる証拠書類を得るために、専門家らは発達中の人の脳への有害影響を研究することをどの様に望んでいるのか？ また、遺伝的体質はすでにいくつかの疫学的研究で示されているので、結論に達するまでに、さらにどのような証拠が必要とされるのか？
意見の著者らは、水銀アマルガムや歯科で使用されるその他の物質の可能性ある有害影響をよりよく理解するために、声を大にして更なる研究を求めているが、彼らはアマルガムに関してそれがいかに正確に達成されるべきかを明確にしていない。読者らは、委員会のメンバーが水銀暴露の実験のために彼ら自身の脳を提供するかどうかいぶかるかもしれない。
注記：本報告書は、”この意見の異なる段階で作業部会に提供された助言について”、フィリップ・グランジャンによる貢献を認めている。
訳注1：遺伝的多型
多型／ウィキペディア
多型（たけい、また多形、あるいは多形性：英語 polymorphism）とは、生物において、本来同一であるはずのものが不連続的に異なった形態を示すことを指す。たとえば同一種の個体間で形態が異なる場合や、個体の中に複数の同一の器官があって、それらの間に差異がある場合などがある。
多型は表現型多型と遺伝的多型に分けられる。表現型多型とは二つ以上の異なる表現型が同じ種の集団の中に存在する状態を指す。遺伝的多型とは同じ生物種の集団のうちに遺伝子型の異なる個体が存在すること、またはその異なる遺伝子・DNA配列のことをいう。