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Chemical Brain Drain - News 2019年8月27日 フッ化物の脳汚染 情報源:Chemical Brain Drain Website - News 27 August 2019 Fluoride on the brain By Philippe Grandjean, MD http://braindrain.dk/2019/08/fluoride-on-the-brain/ 訳:安間 武 (化学物質問題市民研究会) 掲載日:2019年9月19日 このページへのリンク: http://www.ne.jp/asahi/kagaku/pico/kodomo/CBD/Fluoride_on_the_brain.html それは、虫歯予防のために膨大な人口集団にフッ化物を与えるという長らく続く習慣−現代的予防の要(かなめ)であるとみなされている介入−に言及したのだから、その大騒ぎは驚くべきことではない。明らかに、重要な担当機関はフッ化物を人々の飲料水に添加することを支持し、推進してきたので、彼らはフッ化物が非常に良いというわけではないということを簡単には説得されないであろう。実際に、多くの国がフッ化物添加をしないことに決めている。興味深いことに、これらの国の虫歯の発生は、国民の3分の2がフッ化物添加水道水を利用しているアメリカより悪いということはない。 カナダの研究に話を戻そう。 2008 年から 2011 年の間、カナダの主要都市から 2,000人以上の妊婦が、”環境化学物質に関する母親幼児研究(MIREC)”コホートに参加した。彼女らの子どもたちは、3〜4歳時に IQ テストを受け、母親の全ての各三半期中の尿サンプルが冷凍庫から探し出され 526組の母子のデータが分析された。その結果は他の神経毒素への暴露及び、性、検査時の年齢、母親の間接喫煙暴露、人種、教育のような関連する共変量について調整された。その結果は、飲料水中のフッ化物の 1 mg/L の増加、及び 1日の総摂取量の 1 mg/day の増加は、少年と少女の IQ についてそれぞれ 5.3 及び 3.66 の損失に関連していた。さらに、尿中のフッ化物の 1 mg/L の増加は少年の IQ 4.49 の損失と統計的に有意に関連していたが、少女では関連がなかった。後者の発見は、少女は少年に比べて感受性が小さく、高い IQs をきっと持っていることを示唆しているかもしれない。 いくつかの報道記事に反して、この研究は、突然出てきたものではない。その結果は、メキシコで実施され、2017年に発表された同様な設計の研究結果に非常によく似ている。また、米国 EPAにより安全であるとみなされているわずかな上昇であっても。高められたフッ化物に暴露した子どもたちの IQs はより低いことを示す数多くの研究が中国のような国々で実施されている。実際に、以前の場合に起きた論争は現在起きているものと類似している。すなわち、フッ化物の添加は安全で有益であることが知られており、単一の研究では多くを変えないという議論である。しかし、それは最早、単一研究ではない。そしてフッ化物添加は有益ばかりであるようには見えない。 ひとつの新たな側面、又は現在まで多くの注目を浴びていない側面がある。カナダの研究者らは、妊娠中のお茶を含む飲み物摂取に関する情報を得ていた。なぜなら、特に紅茶は日々のフッ化物の摂取量を増すことができるからである。新たな発見は、フッ化物の摂取を抑制するためには、お茶の摂取を制限しなくてはならないことを示唆している。 過剰なフッ化物は有害であり、数十年前に多すぎるフッ化物は神経学的な症状を引き起こすことが知られた。世界のある場所、特に中国では土壌中に存在する多くのフッ化物が地下水中に溶け込む。少量ならフッ化物は斑状歯(mottled teeth)を引き起こす。量が多ければ、その結果は骨のフッ素症(skeletal fluorosis)と呼ばれる歯骨の疾患になる。米国環境保護庁(EPA)は何年も前に、人々を歯骨の疾患から守ることが必要であると決め、その他のリスクは無視した。アメリカ及び他のどこの健康機関も、フッ化物の管理を見直し、次世代の脳を保護することを優先すべき時が来た。 |