Afrik 21, 2020年2月17日
アフリカ:
有害廃棄物に関するバマコ条約から22年

ボリス・ンゴウノウ

情報源:Afrik 21, February 17, 2020
AFRICA: Bamako Convention on Hazardous Wastes 22 years on
By Boris Ngounou
https://www.afrik21.africa/en/africa-bamako-convention-on-hazardous-wastes-22-years-on/

訳:安間 武 (化学物質問題市民研究会)
http://www.ne.jp/asahi/kagaku/pico/
掲載日:2020年2月22日
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http://www.ne.jp/asahi/kagaku/pico/kaigai/kaigai_20/200217_Afrik21_
AFRICA_Bamako_Convention_on_Hazardous_Wastes_22_years_on.html


 2020年2月12日〜13日にブラザヴィル(コンゴ共和国の首都)で開催されたバマコ条約第3回締約国会合は、廃棄物管理のもっと効率的な組織を望むと表明した。課題はアフリカへの有害廃棄物の流入を体系的に防止することである。

 バマコ条約は、発効後22年経過しているが、アフリカで本当に適用されているわけではない。どのような種類の有害廃棄物(放射性廃棄物を含む)のアフリカへの輸入を禁じるアフリカ諸国のこの条約は、アフリカ大陸のほとんどの国にとっていまだに幻影のままである。

 ”化学物質は現在、どこにもあり、我々の日常生活に必要である。それらは製造分野の大部分で使用されており、我々の生活の質を改善することに関連するいくつかの問題を解決するために利用されている。”500万から700万の化学物質のうち、8万以上が会社により製造プロセスや運転で使用されている”と、コンゴ共和国の観光・環境大臣であり、バマコ条約の新たな議長アルレット・スーダンノナウルトは述べた。同条約第3回締約国会議は 2020年2月12日〜13日にブラザビルで、”アフリカの化学物質と廃棄物の安全な将来のために働く”というテーマの下に開催された。

 それにもかかわらず、バマコ条約の条項不適用のためにアフリカでは有害廃棄物の国境を超える移動と輸入が続いている。コートジボワール(象牙海岸)の環境・持続可能な開発大臣で今回でバマコ条約の議長を退任するジョセフ・セカ・セカはこの件について遺憾の意を表明した。彼は彼の後任議長に条約を再活性し、その条項を厳格に実施し、締約国に義務を果たすことを強く促し、最後に次の締約国会議(COP)でアフリカ 54か国の 4分の3の締約が達成できるよう、非加盟国が同条約を支持する意識を高める道を見つけ出すよう促した。

学ぶべきリベリアの例

 リベリアはつい最近、バマコ条約を批准した。しかし、この西アフリカの国によって取られた最近の措置は、有害廃棄物の輸入を阻止する備えがすでできていたことを示す。2020年1月2日、リベリアの環境保護庁(EPA)当局は、4つの廃棄物コンテナーを送り主に送り返した。健康と環境に有害な化学的廃棄物を含むギリシャからのこの積荷はリベリアへの密輸であった。

 バマコ条約は、2018年から2020年の間の新たな 4カ国、アンゴラ、ギニアビサウ、リベリア及びルワンダの締約を歓迎する。アフリカ大陸のちょうど半分が締約の説得をしなくてはならない国として残っている。


訳注:参考情報


化学物質問題市民研究会
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