Manila Bulletin 2019年8月14日
市民社会組織のエコウェイスト連合は FDA のビスフェノールAの禁止を称賛する チト・チャベス 情報源:Manila Bulletin, August 14, 2019 EcoWaste Coalition, CSOs laud FDA ban on Bisphenol A By Chito Chavez https://news.mb.com.ph/2019/08/14/ecowaste-coalition-csos-laud-fda-ban-on-bisphenol-a/ 訳:安間 武 (化学物質問題市民研究会) http://www.ne.jp/asahi/kagaku/pico/ 掲載日:2019年8月15日 このページへのリンク: http://www.ne.jp/asahi/kagaku/pico/kaigai/kaigai_19/190814_MB_ EcoWaste_Coalition_CSOs_laud_FDA_ban_on_Bisphenol_A.html いくつかの環境及び健康関連団体はビスフェノールA(BPA)を含有する赤ちゃん用哺乳びんとシッピー・カップの製造、輸入、及び流通を禁止する通達を出したフィリピン医薬品食品局(FDA)を称えた。BPA は、ポリカーボネート・プラスチックの中で一般的に使用されている工業化学物質である。 ゼロ廃棄物と有害物質のない社会を求めて活動するケソン市を拠点とするエコウェイスト連合と、母乳育児の支援と推進を求めて活動するアルガアン(Arugaan)は共同して FDA が BPA 禁止を公布したことを称えた。 思い起こせば、エコウェイスト連合とアルガアンは、70 の市民団体組織の支持を得て、2013年と2014年に、 BPA 規制という世界の動向に照らして、赤ちゃん用哺乳びんとシッピー・カップに含まれる BPA 禁止を行なうよう保健省(DOH)に公式に要請した。 同団体はそれ以来、子どもたちの健康と安全のために BPA に対する措置をとるよう DOH 及び FDA の役人らに圧力をかけてきた。 最近 FDA のウェブサイトに掲載された同局の通達 2019-004 を通じて、フィリピンはついに赤ちゃん用哺乳びんとシッピー・カップ中の BPA を禁止する諸国に加わった。それらの諸国には、ブラジル、カナダ、中国、インド、マレーシア、台湾、南アフリカ、韓国、タイ、アメリカ、及び欧州連合内の 28か国が含まれる(訳注1: カナダ、訳注2: アメリカ、訳注3: EU、訳注4: 日本)。 ”2013年以来、懸案となっていたこの公衆健康政策の発布は、正常な内分泌機能と生殖を阻害する非常に高い懸念のある物質、BPA への我々の子どもたちの暴露を低減するのに役立つ汚染防止措置である”と、エコウェイスト連合の化学物質安全キャンペーン担当のソニー・ディゾンは述べた。 ”この BPA 禁止は、もし効果的に実施されれば、我々の社会で最も脆弱な集団である子どもたちを、ポリカーボネート・プラスチック製の哺乳びんやカップ中に隠された有害物質から保護するであろう。多くの研究が、 BPA は漏れ出し、食品中に入り込み、最終的には我々の体を汚染することを示している”と、アルガアンの執行ディレクターであるイネス・フェルナンデスは述べた。 両団体は、母乳育児を保護し、推奨し、支援するための、そして我々の地域社会における化学物質及び廃棄物汚染を減らすための集団行動を推進する一方で、BPA 禁止に対する意識向上とその順守の促進について健康当局を支援すると公言していた。 FDA によれば、”関連する疫学研究が、 BPA は神経系、免疫系、及び生殖系の発達に影響を及ぼし、ヒトの体のホルモン系を変更することができる内分泌かく乱物質であるとみなしている。食品に接触する製品中での BPA の過度な使用は、主に消化管を通じてのこの化学物質への暴露のリスクを高める”。 FDA の通達は、 BPA を含有する保育用品としての幼児用哺乳びん及びシッピーカップ及び、 BPA を含有するどのようなこれら保育用品の製造、輸入、輸出、販売、営業、流通、寄付、譲渡、並びに適用可能なら、使用、テスト、促進、広告、又は後援に関与する実施責任者に適用される。 通達の内容:
訳注1:カナダ の BPA 規制
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