Environmental Health News 2017年5月30日
読み物:『エネルギー、財政、そして成長の終焉』
先見の明がある2013年のある分析が、トランプの出現を予測し、
終わりのない成長という彼の約束はなぜ起きないかを説明している ピート・マイヤーズ (Environmental Health News) 情報源:Environmental Health News, May 30, 2017 Reading: 'Energy, finance and the end of growth.' A prescient 2013 analysis predicts Trump's rise and explains why his promises of endless growth can't happen. By Pete Myers, Environmental Health News http://www.environmentalhealthnews.org/ehs/news/2017/may/economics-growth-trump 訳:安間 武 (化学物質問題市民研究会) 掲載日:2017年6月1日 このページへのリンク: http://www.ne.jp/asahi/kagaku/pico/kaigai/kaigai_17/ 170530_EHN_Energy_finance_and_the_end_of_growth.html 私は最近、経済と環境の問題がいかに絡み合っているかについて多くを考えている。そして私は、無限の経済成長という我々の願望と、有限の我々の地球資源という現実との間の矛盾について特に真剣に考えている。 私はまた、多くの人々のように、トランプを理解しようと努力している。 私は最近、商業・投資の銀行に投資助言とリスク緩和を提供するタレットプレボン社の国際研究部門長ティム・モルガンによる、この2013年の論文を見つけた。 これは彼がその研究部門で書いた最後の報告書である。それは素晴らしいものである。私はモルガンが、世界経済と我々のより大きな社会秩序の崩壊をもたらすものとして、グローバリゼーションについての懸念を統合したやり方が特に好きである。彼が2013年にすでにトランプの出現を予測していたということは神秘的である。 ヒッピーな(既成の文化を否定する)プレッパー(世界の危機に過度に備える人々)(訳注1)からの情報とは大きく異なる良質の情報源からの分析であることが素晴らし。(もっと多くを知りたければ、モルガンのブログ、Surplus Energy Economics は読むに値する)。 当該論文からの関連部分抜粋
人々は、経済的白痴と少数者の私欲の組み合わせはグローバリゼーションの愚かさに等しいということを理解するために、新世界からの金塊の重みで水をかぶったスペイン帝国を振り返る必要があるであろう。 グローバリゼーションの大きな問題は、西欧諸国が彼らの対応する消費を減らさずに、彼らの製造を減らしたことにある。企業による新興経済国への製造のアウトソーシングは、彼らの儲け (及び結果として少数の最上層部の収入)を押し上げた一方で、熟練した仕事の輸出を通じて国内経済の空洞化を招いた。 根本的に、ここで起きたことは、熟練した給料の高い仕事は輸出される一方で、消費は増大し、その結果、かつてない巨額の負債がそのギャップを埋めるために必要になったということである。 これはどの様に定義しても持続可能ではない 製造業からサービス業への移行により自分たちを現代化するという西欧経済の空論に論理はなく、それはあやふやである。西欧の消費者はお互いに取引して、以前に増して理美容院に行き、より多くのファーストフードを食べ、より多くゼロサムの(訳注:双方の利得の和がゼロとなる)金融サービスを利用する一方で、ますます輸入商品に依存し、それらを購入するために、きわどく債務に依存する。 企業の重役は負債経済のゲートホルダーがしたように成功するが、大多数は彼らの現実の給料が下降し、負債のスパイラルが上昇するの見る。我々の目的にとって重要なことは、製造を減らし、消費を増やし、そのギャップを埋めるために拡大する負債を引き受けることは持続可能な行動の推移では決してないということである。 このことは、2008年の世界金融危機以前の世界に戻らないことが可能であり、または望ましいということを意味する。 ピート・マイヤーズは、Environmental Health Sciences (環境健康科学)の創設者であり、首席科学者であり、 EHN.org と DailyClimate.org の発行者である。 訳注1:プレッパー アメリカで増加しているプレッパーとは? |