SFGate 2014年9月30日
カリフォルニア
レジ袋を禁止する最初の州となる

情報源:SFGate, September 30, 2014
California becomes first state to ban plastic bags
By Melody Gutierrez
http://www.sfgate.com/politics/article/California-becomes-
first-state-to-ban-plastic-bags-5791041.php#photo-6778031


訳:安間 武 (化学物質問題市民研究会
掲載日:2014年10月5日
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カリフォルニア レジ袋を禁止する最初の州となる。Photo: Justin Sullivan, Getty Images
【サクラメント】 ジェリー・ブラウン州知事は9月29日、カリフォルニア州が使い捨てのプラスチック袋(レジ袋)を禁止する全米で最初の州となる法案に署名した。

 サンフランシスコ、サンノゼ、そしてロサンゼルスを含む同州の多くの都市や郡がすでにレジ袋禁止を施行している。アレックス・パディラ上院議員(民主党/パコイマ)提出の法案 SB270 にブラウン知事が署名したので、同州内の食料雑貨店やドラッグストアは、同法案が発効する2015年7月1日までにレジ袋の使用を廃止するであろう。1年後の2016年には、コンビニや酒屋でも、もはやプラスチック袋を配布することができなくなる。

 ”この法案は、正しい方向への第一歩である。それは、我々の海岸、公園、そして広い海洋にまで及ぶプラスチック汚染の奔流を減らすことになる”と、ブラウン知事は本日、声明の中で述べた。”我々はこれらの袋を禁止する最初の州であるが、最後の州とはならないであろう”。

 法案 SB270 は、プラスチック・バッグ製造者が再使用可能なバッグの製造に転換するのを助けるための融資に200億ドル(約2兆円)を提供する。小売業商は、店が提供する紙袋又は再使用可能な袋を利用する消費者に、少なくとも10セント(約10円)を請求することが求められる。

 同法案は、小売業者、プラスチック・バッグ製造者及び労働組合から、今年最も関心が持たれた法案のひとつであり、雇用喪失の可能性及びリサイクル・バッグに課せられる10セントの使い道について、州議会議員に激しいロビー活動が行われている。

 ブラウン知事は9月の初めに、この法案に署名する意図があることを表明していたが、彼はこの法案を処理する最終日まで署名を待った。残りの法案への署名の連発や拒否は、同日中に行われる予定である。

 同法案の反対者らは、州全体のプラスチック・バッグ禁止は、政府のやりすぎであると述べ、一方、他の人々は、消費者が持ち帰るバッグのコストはすでに店の商品価格に含まれているのだから、消費者は2重に請求されることになり、小売業者が請求するバッグ当たりの料金は小売業者にとって、「棚からぼた餅」になると主張している。

”我々は、基本的に、バッグ当たり10セントという税金を我々の選挙民に課している”とテッド・ガイネス(共和党/ロックリン)は、ブラウン知事が法案に署名する前に述べていた。”バッグのコストは2〜3セントなのに、10セントにするのだから、それは実際、小売業者にとって収益センターである。私は正直言って、実にけしからぬことであると思う”。

 パディラ上院議員は、州議会議員らは州全体でのプラスチック・バッグの禁止を長年議論してきたし、地方政府は彼ら自身でこれを推進してきたと、述べた。

 ”使い捨て社会は持続可能ではない”と、パディラ上院議員は声明の中で述べた。”この新たな法は、我々の地域社会を散らかし、我々の環境を害する大量の使い捨てプラスチック・バッグの流れを大きく削減するであろう。使い捨てプラスチック・バッグから再使用可能なバッグへの流れは、常識である”。

 法案の立法分析によれば、カリフォルニア州は 1年間に使用される140億個のプラスチック・バッグの処分のために 2,500 万ドル(約25億円)を費やしている。プラスチック・バッグは、カリフォルニアの全体廃棄物の2%を占めているが、それらは海洋ゴミとしての形態が主である。カリフォルニアの海岸からのプラスチック廃棄物の多くの最終的な行き先は北太平洋中央還流(North Pacific Central Gyre)であり、そこには研究者らが言うには、1平方マイル当たり30万個のプラスチック粒子がある。

 ”プラスチック・バッグ禁止は、我々の海岸や小川からゴミをなくしてきれいな水と健康な野生生物を地域にもたらした”と「湾を守れ(Save the Bay)」の代表デービッド・ルイスは声明の中で述べた。”我々の地域社会でのバッグ禁止の成功は州の議員がカリフォルニアの水路の健康のために正しい決定をするのを力づけた”。

 Melody Gutierrezは、San Francisco Chronicle のスタッフ記者である。


訳注:レジ袋禁止関連情報



化学物質問題市民研究会
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