チャースルトン・ガゼット 2008年12月3日
記事紹介 デュポン社 中国の労働者から高いレベルのC8を検出 情報源 The Charleston Gazette - December 6, 2008 DuPont finds high levels of C8 in Chinese workers By Ken Ward Jr., Staff writer http://wvgazette.com/News/200811060449 訳:安間 武 (化学物質問題市民研究会) 掲載日:2008年12月13日 デュポン社 中国の労働者から高いレベルのC8を検出
プラント操業開始後1年未満で中国の労働者らのC8血中平均濃度は、 以前に実施された米工場労働者の調査における血中濃度と同じかそれより高い デュポン社はC8お暴露と排出を大幅に削減すると約束したにも関わらず(訳注1)、同社が中国に新設したテフロン工場の労働者の血中からを高いレベルの有害物質C8(PFOA)を検出した。 プラント操業開始後1年に満たないのに中国の労働者らのC8血中平均濃度は、以前に実施された米工場労働者の調査における血中濃度と同じかそれより高い。 中国、江蘇省(Changshu)のデュポンのプラントで5月にテストされた労働者の血中のパーフルオロオクタン酸アンモニウム (APFO)又はPFOAの平均濃度は約2,250ppbであった。 ニュージャージ州ディープウォーター及びウェスト・バージニア州パーカーズバーグのデュポン社のプラントで測定された最近のC8血中レベルは60〜1,600ppbであった。 中国のこの数値は以前に報告されたデュポン社の労働者の500〜800ppbや3M社の2,200ppbというC8血中濃度よりはるかに高い。 8月にデュポン社は、連邦政府の有害物質規制法の要求に基づき、この新たな中国のデータを米EPAに報告した。 デュポンは1950年代からワシントン・ワークス プラント(バージニア州)でC8を使用してきた。この化学物質はテフロンやその他の焦げ付き防止製品、撥油性紙容器、防汚布製品などの製造で助剤として用いられている。 研究者らは世界中の人々がC8を血液中に低濃度で持っており、アメリカ人の平均濃度は4〜5ppbであることを明らかにした。この化学物質の有害影響についての報告は増えているが、規制当局はまだ安全基準を定めていない。科学者らは人の暴露量を整理しているが、以前の調査は食品と食品容器包装、テフロンなべ、屋内ダスト、飲料水が可能性る汚染源である。 デュポン社は排出と労働者暴露を大幅に削減することを約束しており、消費者製品中のC8を97%削減するとしていた。 江蘇省プラントでは、デュポン社は新たなエシェロン(Echelon)技術の設備を建設した。デュポンは、この技術は”低PFOA”製品の製造をを可能とすると述べている。同プラントはまた、C8排出と労働者暴露を制限するための制御機能があることになっていた。 しかし、中国の労働者は、デュポン社がノースカロライナ州ファイエットビルの工場で2002年にC8を製造開始した時に検出された濃度よりよりはるかに高いC8血中レベルを示した。3M社がPFOA製造を中止しデュポン社への供給が途絶えたので、デュポン社は自社でC8製造を開始した。ファイエットビルでは労働者のC8平均血中濃度は、2002年後半のベースラインである11ppbから2005年12月の951ppbに増加した。 デュポン社が先端技術のプラントと呼ぶ中国の工場の労働者の血中のC8濃度を見れば、大気及び水中への排出及び製品中のPFOAレベルについて疑問を持たざるを得ないとエンバイロンメンタル・ワーキング・グループのディレクターでPFOAの問題を監視してきたリチャード・ワイルは述べた。 ケン・ワード(Ken Ward) 訳注1:2010/15 PFOA ステュアードシップ・プログラム
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