千葉大学ケミレスタウン内の
オール塩ビ教室等についての質問状

pdf 版
化学物質問題市民研究会
http://www.ne.jp/asahi/kagaku/pico/
掲載日:2010年9月20日
このページへのリンク:
http://www.ne.jp/asahi/kagaku/pico/iken/2010/100909_Chiba_Univ_Chemiless_Town.html

2010年9月9日
千葉大学環境健康フィールド科学センター
センター長 高垣 美智子 様
〒136-0071東京都江東区亀戸 7-10-1 Z ビル 4階
化学物質問題市民研究会
代表 藤原寿和
TEL/FAX 03-5836-4358
syasuma@tc4.so-net.ne.jp
http://www.ne.jp/asahi/kagaku/pico/

件名:貴ケミレスタウン内のオール塩ビ教室等についての質問状

拝啓
貴センター、ますますご発展のこととお慶び申し上げます。
当会は、化学物質に関する問題を市民の立場から研究・情報発信等の活動をしている市民団体です。(詳しくは当会ウェブサイトをご覧下さい)

さて、2009年12月9日付けで貴センター戸高恵美子様あてに、貴ケミレスタウン内のオール塩ビ教室等についての質問状をお送りしました。そして、1月8日までに回答をいただきたいとお願いしました。
その後、お返事をいただけないので、何度か電話を差し上げましたが、未だにお返事がいただけておりません。

そこで、戸高様への質問状は本来なら貴センター宛であるべきであったと考えましたので、ここに質問状の内容を吟味し、改めて作成したものをお送りいたします。
恐れ入りますが、10月1日(金)までに回答をお願いしたく、どうぞよろしくお願いいたします。なお、本質問状および貴回答はウェブサイト等で公開とさせていただきます。
敬具


貴センター戸高恵美子さんが、これまで発表され若しくは取材を受けて記事になった論文等(文末参照)を拝読させていただきました。その内容についていくつかお尋ねしたいと思います。

質問
  1. ケミレスタウンの「ケミレス」について、その意味や定義について具体的に教示ください。
  2. 末尾の資料1に記述されている「シックスクール対応型居室」であるための具体的な要件を教示ください。
  3. 資料1に記述されている「体感評価」について、具体的には何を評価されたのか教示ください。また、体感評価を行った各グループの人数、性別、年齢について教示ください。空気質について年4回測定をされたとのことですが、空気質の何を測定されたか教示ください。
  4. 資料1によれば、1年2ヶ月の実験結果から、NPOケミレスタウン推進協会で「TVOC250μg/m3以下」の値を達成している居室に環境ユニバーサルデザインとしての認証を出す計画とのことです。TVOCは一つの目安としては有効だと思いますが、認証を出すということについては、もっと研究を積み重ねるなど慎重であるべきと考えますが、いかがですか。
  5. 資料2ではオール塩ビ教室での実施した実験内容を説明しておられますが、使用された塩ビの物性や含有成分について教示ください。24時間サンプリング測定を実施されていますが、その結果を教示ください。室温が上昇する夏場の測定を実施したかどうか教示ください。実施されたのであれば、その結果を教示ください。
  6. 4棟の住宅型実験棟を用いて東京都健康安全研究センターとの共同研究で実施された、116物質の種類とその精密分析結果を教示ください。
  7. 当会では、塩化ビニルの安全性評価について、製造、使用、廃棄の全過程を通しての評価が必要であると考えています。一つの過程である使用時のオール塩ビ教室での安全性評価だけでは、塩ビの安全性評価はできないと考えます。貴センターは全過程を通じての安全性評価を実施されたかどうか、実施されたならその結果を教示ください。
  8. 資料2で塩ビ工業会は、「ケミレスタウン・プロジェクト」は「シックハウス問題の解決へ産官学が連携。塩ビ建材にも期待される役割」「シックスクールについては恐らくこのモデル(オール塩ビ教室)で十分対応できる」などと塩ビの宣伝に利用していますが、それに対して貴センターはどのようにお考えかをお聞かせください。
資料

  1. 日本臨床環境医学会・第18回日本臨床環境医学会学術集会発表論文「予防医学を考慮した「環境ユニバーサルデザイン」による街づくりの必要性−ケミレスタウンを例に−」2009年
  2. 塩化ビニル環境対策協議会発行『PVC News』No.66掲載;「インフォメーション 千葉大学「ケミレスタウン」の最新情報」2008年9月 http://www.pvc.or.jp/pdf/pvc66.pdf
以上



化学物質問題市民研究会
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