2007年4月20日 環境大臣宛書簡
SAICM 実施計画策定の公開と市民参加の要望
PDF版
このページへのリンク:
http://www.ne.jp/asahi/kagaku/pico/iken/2007/SAICM_070420.html


2007年4月20日
化学物質問題市民研究会
環境大臣 若林正俊 殿
写)環境省環境保健部環境安全課長 殿

SAICM 実施計画策定の公開と市民参加の要望

 当会は環境・健康問題に取り組む市民団体です。2006 年2 月6 日に採択された国際的な化学物質管理のための戦略的アプローチ(SAICM)の実施について深い関心を持っております。
 環境省のウェブサイト「国際的な化学物質管理のための戦略的アプローチ(SAICM)関係省庁連絡会議」(http://www.env.go.jp/chemi/saicm/conference.html)によれば、SAICM 関係省庁連絡会議は第1回会議が2006 年4 月17 日、第2 回会議が2007 年1 月31 日に開催されており、連絡会議の構成員、資料の公表、国内実施計画の策定、関係者の参加等については下記のように規定されていると理解しています。

■第1 回会合資料1−設置要項
(構成員)
2(1)連絡会議の構成員は、別表のとおり関係省庁の職員をもって構成する。
(資料等の公表)
5 連絡会議は、非公開とする。連絡会議の資料については、特に非公表とされたものを除き、会合後に公表する。連絡会議の議事要旨についても、これを公表する。

■第1 回会合資料3−SAICM 国内実施計画の策定について
2.計画の作成・決定手法
実施計画は、関係省庁連絡会議において決定するものとする。
SAICM においては、化学物質管理への関係者の参加が強く推奨されていることから、その実施計画の策定過程で関係者との意見交換会を開催するとともに、案を公表して国民の意見聴取を行う。

 ここに述べられている国内実施計画の策定、関係者の参加、及び資料の公表のあり方は市民の政策決定への参加及び情報公開という観点から全く不十分です。

 国内実施計画の策定に当たっては、関係省庁職員を構成員とする省庁連絡会議が決定し、策定過程で関係者との意見交換会を開催するとしていますが、これでは不十分であり、国内実施計画の方向性を決める初期の段階から全ての関係者の代表が参加し、その策定プロセスは公開され、資料は全て国民に公表されることが重要です。

 当会は下記を強く要望します。本件に関する貴回答を文書にて5 月10 日までにいただきたく存じます。
 またこの要望書といただいた回答はウェブ等で公表いたします。

要望

1.国内実施計画は行政、識者、産業界及び市民の代表からなる策定委員会で策定すること
2.策定委員会は公開で行われること
3.策定委員会の資料は公表されること
4.途中経過及び最終結果はパブリックコメントにかけて国民の意見を反映すること

以上

化学物質問題市民研究会
〒136-0071 東京都江東区亀戸 7-10-1 Z ビル 4 階
担当:安間 武 (海外情報・化学物質政策担当)
TEL/FAX 03-5836-4358 ac7t-ysm@asahi-net.or.jp
http://www.ne.jp/asahi/kagaku/pico/index.html



化学物質問題市民研究会
トップページに戻る