欧州労連 etui etui ニュース 2011年2月17日
EU 有害な6物質を廃止に 情報源:etui news February 17, 2011 REACH: six dangerous substances to be phased out by the EU http://hesa.etui-rehs.org/uk/newsletter/files/Nwsl-34-EN-p8.pdf 訳:安間武(化学物質問題市民研究会) 掲載日:2011年3月3日 このページへのリンク: http://www.ne.jp/asahi/kagaku/pico/eu/reach/union/etui_news_110217_REACH.html 2011年2月17日、加盟国の委員会は投票により、6種類の非常に高い懸念のある物質(高懸念物質 SVHCs)を、初めてREACH化学物質規制の認可リストに加えることを決定した。これらの物質は、特別の許可がない限りヨーロッパでは使用することができない。 欧州化学物質庁(ECHA)は、2009年9月にこれらの物質を認可対象物質として優先するよう勧告していた。 認可対象となる6物質は、フタル酸ジエチルヘキシル(DEHP), フタル酸ブチルベンジル(BBP)、 フタル酸ジブチル(DBP)、香料のムスクキシレン、難燃剤シクロドデカン(HBCDD)、又はエポキシレジン硬化剤4,4-ジアミノジフェニルメタン(MDA)である。REACHでは、これらの物質は、今回は2014年から2015年の範囲にある、いわゆる日没日(sunset date)以降は、認可手続きにより認められない限り、市場に出すことを許されない。認可要求は重量にかかわらず適用されるが、中間体のようなある物質の使用は認可要求から除外される。 認可リストの発表は、EU行政部内で代替要求に関する意見の不一致があったために、大幅に遅れていた。いくつかの加盟国は遅れているのでもっと早く制限するよう圧力をかけていたが成功していなかった。最初の制限は2014年中旬に発効する。 欧州化学工業連盟(Cefic)のREACH及び化学物質政策担当ディレクターのエルウィン・アニスは、化学産業界にとって、認可はREACHの非常に難しい部分であるとコメントした。”第一は、高懸念物質として候補リストに載ることによるブラックリスト効果である。第二は、実際問題として代替を見つけなくてはならないことである”。さらに彼は、代替分析は簡単なプロセスのように見えるが、実際にはもっと複雑であり、独占禁止法に従わなくてはならないと述べた。 Ceficの上席法律顧問ビンセント・ナベツは、産業界は多くの課題に直面し、認可プロセスはまだ立ち上げられつつあるところであると述べた。さらに認可申請のための1件5万ユーロ(約550万円)という高いコストに加えて、川下ユーザーとの協議が非常に重要である。 昨年12月、ECHAはさらに8物質をAnnex XIV加えることを提案した。その決定は今年の後半に行なわれると思われる。 2月15日(火)に加盟国はまた、残留性、生物蓄積性、有毒性(PBT)及び高残留・高蓄積性(vPvB)物質を分類する新たな基準を承認した。分類先立ち、もっと多くのデータが検討されルであろう。 このニュースに対して、環境団体WWFは新たな PBT/vPvB基準の採択を歓迎した。WWFはまた、加盟国と欧州委員会がもっと多くの物質を認可リストに載せる努力をするよう強く促した。 情報源: Chemical Watch, ENDS Europe, Commission press release ECHA Authorisation List http://echa.europa.eu/reach/authorisation_under_reach/authorisation_list_en.asp
|