EurActiv 2011年2月18日
EU 家庭用品に含まれる6品種の有害物質を禁止
REACH 認可対象物質に


情報源:EurActiv 18 February 2011
EU to ban six toxic chemicals in household plastics
http://www.euractiv.com/en/sustainability/eu-ban-toxic-chemicals-household-plastics-news-502275

訳:安間 武 (化学物質問題市民研究会
掲載日:2011年2月22日
このページへのリンク:
http://www.ne.jp/asahi/kagaku/pico/eu/reach/euractiv/110218_EU_ban_six_toxic_chemicals.html


 欧州連合は3年〜5年以内に6種類の有害化学物質を禁止するが、それらのうち3種類はプラスチック家庭用品で一般的に使用されていると、2月17日に欧州委員会は述べた。

 それらの化合物は、プラスチック可塑剤のフタル酸エステル類が3種類、ムスク香料1種類、難燃剤1種類、及びエポキシ樹脂硬化剤1種類であると、欧州委員会は述べた。

 最も有害なナフタル酸エステル類は1999年以来、子どものおもちゃでの使用は禁止されているが、昨年10月の調査で、あるものは、筆入れや消しゴムのような子どもたちによっていつも使用される製品を含んで、スーパーマーケットの棚にある商品中から見出されることがわかった。

 この決定は、EU史上最大規模のロビーイングの闘いが行なわれた後、2006年に採択された化学物質に関するREACH規則に基づいている。

 ”化学物質は現代社会ではどこにでも存在し、それらのあるものは非常に危険である”とEU環境委員会のジャネッツ・ポトニックは述べた。”今日の決定は、我々の健康と環境を守るために重要な第一歩である”。

 会社は具体的な免除を取得しない限り、フタル酸ジエチルヘキシル(DEHP), フタル酸ブチルベンジル(BBP)、 フタル酸ジブチル(DBP)、香料のムスクキシレン、難燃剤シクロドデカン(HBCDD)、又はエポキシレジン硬化剤4,4-ジアミノジフェニルメタン(MDA)を含む商品を売ることはできない。

 これらの化学物質を使用したいと望む会社は、それらが安全に管理されていること、又は経済的及び社会的便益がリスクを上回ることを実証する必要がある。

 昨年10月に発表された報告書に記載された数百の化合物について懸念を提起していた運動家らにとって、この決定はひとつの勝利である。

 ”我々は、これがついに実現して喜んでいるが、その進捗は遅すぎる”と、10月報告書を発表した欧州環境事務局(EEB)のクリスチャン・スカイブルは述べた。

関連情報 REGULATIONS
COMMISSION REGULATION (EU) No 143/2011
of 17 February 2011
amending Annex XIV to Regulation (EC) No 1907/2006 of the European Parliament and of the Council on the Registration, Evaluation, Authorisation and Restriction of Chemicals (‘REACH’)


ここが知りたいREACH規則
http://j-net21.smrj.go.jp/well/reach/qa/058.html
附属書XIVに認可対象物質が正式に掲載されると、認可が与えられない限り物質の上市と使用が禁止される日付(日没日:Sunset Dateという)が決定されます。当該物質の製造者または輸入者が、日没日以後もある用途についてその物質の使用または上市を継続することを希望する場合には、当該日没日の少なくとも18ヵ月前までに認可のための申請を行う必要があります。


化学物質問題市民研究会
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