未来を共有するヨーロッパの女性(WECF) 2007年12月6日
WECF 有害物質のない製品のための買い物ガイドを発行
ポケットサイズのガイドでREACHの下での消費者の知る権利を

情報源:Women in Europe for a Common Future (WECF), 06.12.2007
WECF launches shoppers guide for toxic-free products
Pocket size guide informs about consumer's rights under REACH
By Daniela Rosche
http://www.wecf.eu/cms/articles/2007/11/reach_guide.php

訳:安間 武 (化学物質問題市民研究会)
http://www.ne.jp/asahi/kagaku/pico/
掲載日:2007年12月9日
このページへのリンク:
http://www.ne.jp/asahi/kagaku/pico/eu/reach/WECF/WECF_071206_shoppers_guide.html


ダニエラ・ロッシュ(WECF政策担当)
 ”私は、女性が会社や小売店に出向き、消費者製品に含まれる発がん性物質や生殖毒性について問い合わせをするよう強く勧めます。特にそのような物質は、たとえより安全な代替品が入手可能であっても、代替することが求められていないのだから、我々は消費者として、そのことに懸念をもっており、そのような化学物質が消費者製品中に含まれていること望んでいないということを会社や小売業者に知らせる必要があるのです”。

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有毒物質を含まない製品を求める女性のための買い物ガイド

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女性にとって、購入する製品の安全性は重要な関心ごとである。
過去数年間における製品への安全に対する主要な脅威は消費者製品中に有害化学物質が存在することであった。

それらは、玩具や衣類から電子機器、家具、台所用品、赤ちゃん用品、日曜大工用品、住宅保守用品、あるいは事務所の消耗品に到るまで、全ての日用品の中に見いだすことができる。

REACHと呼ばれるEUの新しい化学物質規制はこの問題に目を向けるためのひとつのツールである。
REACHは2007年6月1日に発効し、EU加盟の全27カ国に法的拘束力を持つ。
購買者として、我々は今、消費者製品の製造方法を変更させる機会を持った!

REACHの肯定的な側面のひとつは、消費者に日用品中の有害化学物質について知る権利を与えるということである。

REACH 第33条第2節は、会社は消費者から製品が有害化学物質を含んでいるかどうかの問い合わせがあった場合には、消費者にそれを知らせることを求めている。

このことは、買い物に行くたびに、買い物の計画を立てるたびに、あるいは買い物をした時に、その製品が安全であるかどうかを疑問に思ったら、下記の特性を持つ有害化学物質が製品中に存在するかどうか会社に問い合わせることができることを意味する。
  • 分解しない化学物質(残留性)
  • 長期間人体内に蓄積する化学物質(生物蓄積性)
  • 有毒な化学物質(有毒性)
  • がんを引き起こす化学物質(発がん性)
  • DNAを変える化学物質(変異原性)
  • 流産や胎児にダメージを与える化学物質(生殖毒性)

会社は、我々が問い合わせた後45日以内に製品中の有害化学物質の存在について情報を我々に与えることをREACHにより法的に義務付けられた。
このことにより我々は消費者として、会社と小売業者が最終的には有害化学物質を含まない製品を販売することを確実にさせるために重要な役割を果たすことができる。
”非常に高い懸念のある化学物質(SVHC)”とも呼ばれるそのような有害な化学物質のリストは2008年秋には、REACHの実施を監督する新たな欧州化学品庁(ECHA)のウェブサイトで入手できるようになる。
しかし、我々は待つ必要はない。我々は消費者製品中の有害化学物質についての問い合わせを今、開始することができる。

消費者製品中のこれらの有害化学物質を監視しよう!

  • 臭素化難燃剤(Deca BDE, Penta BDE)
    デスクトップPC、ノート型PC、携帯電話、テレビ、アイロン、マットレス、カーペット、家具、電線、ぬの製品、照明
  • フタル酸エステル類(DEHP)
    化粧品、香水、子どもの玩具、布製品、床材、カーペット、家具、潤滑油、木材処理材、車、乳母車、電子製品
  • 過フッ素化合物(PFOS, PFOA)
    台所用品(テフロン及び焦げ付き防止材)、屋外用衣類及び防水衣類、食品容器
  • ビスフェノールA
    哺乳瓶、飲料水容器、電子・電気機器、CDなど

未来を共有するヨーロッパの女性(WECF)
2007年11月25日プレスリリース
会社と小売業者はREACHに備えよと女性の声

情報源:Women in Europe for a Common Future (WECF) Press Release, 25 November 2007
Companies and retailers: get REACH ready, women say.
New publication for women launched to promote consumer’s rights under REACH
http://www.wecf.eu/cms/download/2007/REACHShopperGuide_Launch_25Nov2007.pdf


 未来を共有するヨーロッパの女性(WECF)は本日、購買者の最大グループである女性にEUの新たな化学物質政策REACHの下における消費者の権利について知らせる新たなガイドを出版した。

 ”我々はこの情報をEU全土の女性に提供できることで非常に気持ちが高まっている。我々はREACHが日用品中の有害化学物質を知るためのツールを我々に提供することを確実にするよう懸命に取り組んできた”とWECF の化学物質専門家であり、このガイドの著者であるダニエラ・ロシュは述べている

 REACHの下で会社は、問い合わがあれば、彼らが製造する製品中の有害化学物質についての情報を消費者に提供することを法的に義務付けられた。

 ”私は、女性が会社や小売店に出向き、消費者製品に含まれる発がん性物質や生殖毒性について問い合わせをするよう強く勧める。特にそのような物質は、たとえより安全な代替品が入手可能であっても、代替することが求められていないのだから、我々は消費者として、そのことに懸念を持っており、そのような化学物質が消費者製品中に含まれていること望んでいないということを会社や小売業者に知らせる必要がある”とロシュは述べている。

 REACHは、EU機関とその他の利害関係者との間で厳しい協議渉を数年間行った後に、2007年6月に発効した。有害化学物質のリストは、REACHの実施を管理する新設の欧州化学物質庁のウェブサイトから2008年秋には入手できることになっている。

 このガイドは、必要とするまでハンドバッグに入れておくことができるようポケットサイズで女性に提供される。

更なる情報及びこのガイドのコピーに関する連絡先:
Daniela Rosche, Chemicals Policy Expert, 0031-6-2295 0027
Chantal van den Bossche, WECF Communications Officer, 0031-6-2812 9992
http://www.wecf.eu


化学物質問題市民研究会
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