ToxicsWatch連合 2012年4月27日 プレスリリース
アラン海岸には安全上の懸念がある
現在までに5,924隻の廃船が解体のために海岸に乗り上げた

米廃船のインド水域への侵入は最高裁判断への挑戦である

情報源:ToxicsWatch Alliace, Pres Release, April 27, 2012
Alang beach remains a security concern, 5924 end-of-life ships beached so far
http://toxicswatch.blogspot.jp/2012/04/alang-beach-remains-security-concern.html

訳:安間 武 (化学物質問題市民研究会)
http://www.ne.jp/asahi/kagaku/pico/
掲載日:2012年4月29日
このページへのリンク:
http://www.ne.jp/asahi/kagaku/pico/basel/shipbreaking/120427_Alang_remains_security_concern.html


【ニューデリー2012年4月27日】オリエタル・ナイサティ号(元Exxon Valdez、Exxon Mediterranean、Sea River Mediterranean、S/R Mediterranean、editerranean、Dong Fang Ocean)の有害な廃船解体は最高裁に告訴されている。同船は、解体及びリサイクルという名目でインド水域中でBest Oasis Company(Priya Blue Industries Pvt Ltdの子会社)により購入された船舶である(訳注1)。船舶解体に関する省庁間委員会(IMC)からなる法廷の覚書と同法廷に提出されたある重要文書は、解体の問題がまだ対応がなされておらず、繰り返して生じる安全上の懸念を明らかにしている。

 この有害廃棄物/船舶解体問題の請願(民事) 657/1995については、2012年5月3日に意見聴取が行なわれる。

 下記は請願書中の請願事項である。

 2012年2月のIMC第14回会合の覚書により裏付けられた関連文書は下記を命令している。

  1. 全ての廃船は、2003年10月14日の Hon'ble Court's order に従い、事前に輸出国で有害物質を除去されていなければならないということを確実にするようインド政府に命令

  2. 環境原則の考えを保持する事前通報同意及び事前汚染除去なしにインド領海水域入ろうとする又は入った有害廃棄物を搭載した全ての廃船は送り返すようインド政府に命令

  3. 米廃船にインド領海内到達の状況を確認し、怠慢と職責を果たさない当局の責任を明らかにし、最近5年間に解体された1,200隻以上の廃船と1982年以来解体された5,924隻以上の廃船に関する詳細な報告を求めるために分野間横断調査独立機関による調査を命令

  4. 船舶解体に関する省庁間委員会(IMC)からなる Hon'ble 法廷の勧告を確実に順守するようインド政府に命令

 米船舶 Platinum II世号の時に明らかになったように文書偽造の可能性を調査すること以外にも、この米廃船の不法な売買はやめさせなくてはならない。環境森林省は予防原則を引用してきたし、 Platinum II世号の事例があるので、船舶解体を目的とした海岸への乗り上げと解体に許可を与えることは推奨できないとしてきた。予防原則は、バーゼル条約、ロッテルダム条約、そしてストックホルム条約のような国連の条約のベースであると言うことができるかもしれない。インドは、これらの条約の署名国であり批准もしている。前Exxon Valdez号は法廷の命令以外にもこれらの国際条約に違反している。

更なる詳細:Gopal Krishna, ToxicsWatch Alliance (TWA), New Delhi, New Delhi, Phone: +91-11-2651781, Fax: +91-11-26517814, Mb: 9818089660, E-mail: krishna1715@gmail.com, Web: toxicswatch.blogspot.com


訳注1
BAN Toxic Trade News / 23 February 2012: Exxon Mobil Scraps U.S. Jobs and the Environment by Sending Its Old Tankers To Asia, Sister Ship of Exxon Valdez exported to China


化学物質問題市民研究会
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