バンコク・ポスト 2007年10月27日
日本との自由貿易協定(FTA)は無効にと活動家
憲法違反として告訴


情報源:Bangkok Post | 27 October 2007
Activists want FTA with Japan nullified
File complaint saying pact is unconstitutional
APINYA WIPATAYOTIN
http://www.bilaterals.org/article.php3?id_article=10112

訳:安間 武 (化学物質問題市民研究会)
http://www.ne.jp/asahi/kagaku/pico/
掲載日:2007年10月28日
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http://www.ne.jp/asahi/kagaku/pico/basel/JTEPA/071027_JTEPA_Bangkok_Post.html


 タイ・日本自由貿易協定(FTA)に反対する活動家らは昨日、同協定は憲法違反であるとしてその無効を求めて憲法裁判所に告訴した。FTAウオッチ・グループの主要メンバーであるバントゥーン・セッタシロートは2007年憲法第190条は、タイの経済保障に重大な影響を与える貿易及び投資に関連するどのような国際的協定も議会によって承認されなくてはならないと明確に記述していると述べた。

 ”政府は憲法で規定されている手続きを行わなかった。スラユット・チュラノン首相は早まってそのようにする必要はなかったのに、日本の首相とともに同協定に署名した。同協定は議会によって注意深く審議されるべきであった”と彼は述べた。

 正式には日本・タイ経済連携協定(JTEPA)と呼ばれる同協定は4月にスラユット将軍が日本を公式に訪問した時に署名された。同協定は11月1日に発効する。FTAウオッチ グループは、タイは日本からの電子廃棄物と有害廃棄物のゴミ捨て場になるということを恐れて同協定に強く反対していた。

 同グループはまた憲法裁判所に対し、スラユット将軍が議会の承認を得ずにJTEPAに署名することを許した9月18日の内閣決議を破棄し、またJTEPAを発効させるための外交覚書の交換を無効にすることを要求した。

 ”JTEPAは不法である。暫定内閣は憲法を引き裂こうとしている”とバントゥーンは述べた。

 これより以前にニット・ピブーンソンクラーム外務大臣は、同協定の交渉は2007年憲法が発効する前に完了していたので、政府が議会の承認を求める必要はないと言った。

 さらに同憲法は、第190条は憲法が発効する前に完了した協定に遡って適用されないと明確に述べている。

 FTAウオッチ・グループ、エイズ・アクセス基金、及び消費者基金の代表者らは、オンブズマン・オフィスの代表者に対し、本件に関する憲法裁判所の審議手続きが早急に行われることを求めて、申し立てを行った。





化学物質問題市民研究会
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